(2011.5.29 折り返し地点、雪融け水の玉川に掛かる橋から飯豊の山脈を望む)
ずっと天気が気がかりでした。
5月29日、午前5時起床。いよいよ第4回グランフォンド飯豊の当日になりましたが、生憎外は雨模様。でも、これは半ば承知していたことでしたから、家人を起こさぬようにそっと家を出ました。
高速から13号線へと乗り継ぎ、午前6時52分、会場となる米沢市総合運動公園に到着しました。会場では、すでに沢山の方々が、自転車を組み立てるなどして準備の最中でした。
わたしの隣の駐車スペースに車を滑り込ませて来たのは“ロンリーHさん”でした。まずは朝のご挨拶、そして“ロンリーHさん”はすぐさま自転車の組み立てに取りかかりました。
(写真は“pontsukoさん”と“kikumanさん”)
お知り合いを捜して会場を移動していると、チーム“まげでらんに”のみなさんがおいでになりました。わたしは“まげでらんに”のみなさんとは初顔合わせなのです。“pontsukoさん”とご挨拶がわりに先日御霊櫃でのすれ違いの一件。そして“pontsukoさん”から『まげでらんに福島県』Tシャツの支給をお受けしました。
本日はスタッフとしてご活躍くださっていた、長靴が決まっている“ケンヂさん”。お世話になります。
次に、『まげでらんに福島県』Tシャツの“なでら男さん”と“ロンリーHさん”のツーショットを記念に一枚。“なでら男さん”今年もお世話になります。
さて、いよいよスタートの準備態勢です。“ロンリーHさん”そしてチーム“まげでらんに”の皆さんの、燃えたぎる闘志が伝わってきます。
主催者の星輪店店長からのご挨拶と注意事項のあと、申し込み順に10人づつのスタートとなります。わたしはエントリーナンバー“5”ですから、第一組のスタートなんです。
さあ、雨をついてスタートが切られました。じつは、スタート直前に、わたしは“pontsukoさん”から支給をお受けしたTシャツで走ることにしたのです。着ていたサイクルジャージを脱いで、『まげでらんに福島県』とプリントされたTシャツに着替えたのです。
雨の中ですから、こんな感じで走っていきます。いざ雨の中へ出てしまえば、水たまりさえ気にはなりません。前を走る自転車が高く跳ね上げる水と、自分の前輪が跳ね上げる水を、ダブルで浴びながらの走行です。
スタートしてから1時間と少し、川西町と飯豊町の境の辺だと思います。“ケンヂさん”が撮ってくださいました。
ここは何キロ地点だったでしょう。道ばたに大きな卵が落ちているんです!『あれっ、もしや恐竜の卵の化石?』、これは大発見と思って引き返しました。よく見ると、まあるくなった、ちょうどダチョウの卵ぐらいの花崗岩。ああ騙された・・・。
(スタッフのかたが撮ってくれた写真です。でもこれが何処だったかのかは分かりません)
まだ少し余裕があります。
50キロ地点、子持ちトンネル入り口で“kikumanさん”が軽快なペダリングでパスして行きました。
朴ノ木峠(ほうのきとうげ)の入り口付近で、“pontsukoさん”が、これまた軽快なペダリングでパスしていきました。
ここからも、視界がよければ雪の飯豊連峰が見えるのだそうです。ここでスタッフの方からポカリスエットを補充させていただきました。
これが樽口峠の定番写真ポイントです。でも、この頃にはもうほとんどの方はわたしの前にいたようです。そうそう“ロンリーHさん”ですが、スタートしてまもなくわたしをパスして行かれました。無理なことですが、坂道をあんなふうに軽快に走ってみたいものだなあと思いながら見送りました。
昨年のコース一番の絶景ポイント“樽口峠駐車場”。今年は雨が祟って飯豊はその姿を現してはくれませんでした。
ところがです!樽口峠を下って折り返しの“飯豊温泉川入荘”に向かう途中、前方に現れた雪の飯豊。雨をついて峠を越えて、はるばるここまで来た甲斐があったというものです。いいでしょう、こんな感じで走っているんですよ。
いくら防水カメラでも、レンズが濡れてしまっていますからボケボケで済みません。雰囲気だけ受け取ってくださいまし。
さあ、ここでこの玉川を渡れば折り返しポイントです。
『まげでらんに福島県』、わたしはずっとチーム“まげでらんに”のネーミングがたまらなく上手だと思っていました。「がんばろう」より「まげでらんに」の方が、明らかに強い意志が存在しています。
ということで、折り返しポイントの“なでら男さん”もパシャッ!
女神がそっとほほ笑んで、こうして今年も雪の飯豊を見ることが出来て、本当に良かったと思いました。でも、そんなに余裕が無いところが辛いのです。ここはエイドステーションにもなっていましたから、バナナを1本とグランフォンド飯豊名物の自家製イチゴジャムのパンをいただきました。これがたまらなくおいしいのです。残念ながら、今年は出場がかなわなかった“ききょうやさん”は、このジャムパンを食べるためにグランフォンド飯豊に出るんだと言っていました。(ハハハ嘘ですよ)
なんて、ジャムパンをご馳走になっているうちに午後1時なんです。ここまでまるまる5時間を費やしていることになります。だんだん疲れも溜まってくると言うのに、戻りも同じ時間で帰らなくてはなりません。こりゃちとヤバイかも・・・。
戻りの朴ノ木峠は、心配したとおり大変なものでした。来る時は下りがとても長く軽快だったのです。ということは、帰りは上りが長く、とんでもなく苦しい・・・。コースの道道で“タニウツギ”がとても綺麗です。苦しいときは雨でも写真を撮ります。
(スタッフのかたが撮ってくれた写真です。九才峠を越え小国町から飯豊町に入ったところでしょうか。)
どうです?だいぶ疲れている様子でしょう。
帰りの白川ダム湖畔のポイントで、再びバナナとジャムパンを補給して、スタッフの方々から声援で背中を押していただきました。しかしながら、今年も難しい距離を残しているんです。
午後4時16分、苦しかった上りが終わり、下りに入ります。今年は震災以来の練習不足からか、これは本当に回収車のお世話になるようだと思った場面が何度かありました。でも今日は、“まげでらんに”それも“福島県”という看板を背負っているんです。この『まげでらんに福島県』Tシャツが、どんなに励みになったことか。
最後の坂で“ケンヂさん”から檄を頂戴して、一路ゴールを目指します。国道121号線は追い風?いや、米沢市までは長い下り道なのかもしれません。これなら時間内に到着出来そうです。ようやく希望の光が見えてきました。
(早々とゴールしていた“ロンリーHさん”に撮っていただきました)
ゴールです。今年もめでたく完走賞の“おたかぽっぽ”をいただくことが出来ました。時間は9時間27分・・・、制限時間が10時間ですから、またまた微妙な時間ではありました。
“ロンリーHさん”は、午後3時にゴールしたのだそうです。これは素晴らしいタイムです。“ロンリーHさん”の恵まれた運動能力と、常日頃の弛まぬ鍛錬の賜だと、心より賞賛を贈りたいと思います。ごらんのようにすかっり着替えも済んでいました。
「弁当食べました?」
もうとっくに食べ終わったそうです。なのにこうして、わたしがゴールするまで待っていてくださったのです。涙が出るほどうれしいことです。ありがたいことに、わたしの周りには、いつもこんなにいい人達がいてくださるのです。“ロンリーHさん”、最後まで声援ありがとうございました。
“pontsukoさん”そしてチーム“まげでらんに”のみなさん、お会いできて本当にうれしかったです。そして、配給をお受けした『まげでらんに福島県』Tシャツのおかげで、くじけそうになる自分を奮い立たせることができました。
“ケンヂさん”“なでら男さん”、一日中スタッフのお仕事ご苦労様でした。チェックポイント、エードステーションのみなさん、ありがとうございました。そして、おいしいジャムパンごちそうさまでした。道道の要所で、危険箇所の指示とコースの案内をしてくださいましたスタッフの方々、おかげで苦しく険しい道のりも、とても気持ち良く走れました。
そして、コースの途中で星輪店店長の回収車がわたしに近寄ってきたとき、ああ、ついにわたしも時間切れで回収かと焦りました。店長さん、今年もお世話になりました。雨のグランフォンド飯豊、ことさら思い出に残るイベントの一つになりました。
本日の走行距離163.99 走行時間8:20 平均速度19.6 最高速度51.3
★第8回グランフォンド飯豊はこちら。
★第7回グランフォンド飯豊はこちら。
★第6回グランフォンド飯豊はこちら。
★第5回グランフォンド飯豊はこちら。
★第3回グランフォンド飯豊<前編>はこちら、<後編>はこちら。
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それにしてもいつもながらの素晴らしいレポートです。
出走前の穏やかなひと時。
苦しくても頑張ってペダルを廻した上り。
力を頂いたスタッフの声援。
美味しく補給したジャムパン。
雨降りの中姿を表してくれた飯豊山。
これら全て経験出来たのはkojiさんのお陰です。
こんな素晴らしいイベントを紹介してくれてありがとうございます。
来年もしっかり休日を取って参加したいと思います。
それにしても写真の私はいつ見ても上半身がポッチャリしてますね。
なんとかしたいとは思いますが多分永遠とこのままなんだと・・・。(笑)
大変なコースだとお聞きしておりますが、無事完走されてすばらしい風景とお仲間、楽しまれたと思います。
ゆっくりと休息して、また明日への活力をチャージしてください。
負けてらんに!福島県。
女神さまもきっと微笑んでくれたと思います。
幾つもの峠を越えて疲れも溜まってきたころ、パッと開けた展望にそびえる雪の飯豊、樽口峠からの光景が忘れられません。雨の中今年も飯豊が見れて本当に良かったと思いました。
コースマップや補給食を持たなくても大丈夫なほど、そして危険箇所では道路の段差を教えてくださったりと、隅々まで気配りがされて充実した大会だと感心いたします。このようなイベントは沢山の仲間の方々にお会いできる楽しみも大きいですよね。
それにしてもこのコースを7時間を切って走りきってしまわれた“ロンリーHさん”に拍手です。もう全くのアスリート体型で何処にもポッチャリなんていう部分はありませんよ。
今年は“pontsukoさん”支給の『まげでらんに福島県』でしたから、途中で投げ出す訳にはいきませんでした。でも時間内にゴールできて本当に良かったと思いました。
“masamicchiさん”のおっしゃるように、飯豊の女神様もきっと応援してくださったのでしょうね。
九才峠で写真を撮っていたのは、チームホシの遠藤さんですね。
結構いいカメラをお持ちですので、ばっちりです。
今回は被災地からの参加が多かったように思うのですが、無事故が本当にありがたかったです。
出場することも大事だし、スタッフとしてサポートすること大切さも段々とわかってきました。
参加者の皆さんのお陰です。
「まげでらんにない!」
結果を見れば昨年よりタイムを落としていますが、足を攣ることもなく雨で写真もあんまり撮らなかったというのになぜなんでしょう。峠の上り坂では何度か死にかけて休憩しました。そのたび「ああ、きょうは“まげでらんに”んだ!」と思って走り出しました。
雨でも飯豊は見れましたし、本当に楽苦しい思い出に残る大会でした。
圧巻のレポート、ありがとうございました!!
とっても嬉しく読ませていただきました!
雨の中の完走、本当におめでとうございました!
すごい頑張りです!! なんだか福島の誇りが完走したようで、とっても嬉しかったのです! 元気が出ました。
坂道もたくさんありの163.99㌔、それも雨の中、いい仲間たちに励まされ、郷土を胸に走りきったkojiさん、僕にとっても誇り、の様な気がします。
といった意味で、ありがとうございました! です。
想像していたとおりの気さくで明るい方で感動しました。Tシャツをすぐに着ていただき、さらにそのまま走っていただくなんて!ありがとうございました。
kojiさん、このイベント最高でしたね。コースはもちろん、サポートするスタッフの方々の「安全」へのこだわりは、頭が下がります。はじめてのコースでも、迷わずに走ることが出来ました。素晴らしい運営だと思いました。
雨でも充分に堪能しました。「楽苦しい」思い出ですね。
まげでらんに、福島!
また、ご一緒できると良いですね。
今年の方が絶対早いと思っていたのに、写真を散々撮って休んでばかりいた昨年の方が15分早かったのです。これっていったいどういうわけなんでしょうね“マットシさん”・・・。
“まげでらんに”の方々に次々パスされながらも最後までなんとか走りきることができました。この大会は本当に気持ち良く運営されていますよね。坂嫌いのわたしが、また来年も走りたいと本気で思う大会なのです。
“pontsukoさん”ありがとうございました。またお会いしましょうね。