自分らしいお葬式やお墓を考えましょう。

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慣習やしきたりを見直そう

2018-10-26 10:43:42 | 日記
 先日、人権問題を学んでいる人たちの集まりの講座に行きました。人権のなかでもとくに女性問題を学ぶという講座です。しかも「慣習やしきたりを見直して男女平等を考えたいとのことです。
 わたしはまず、家制度を話しました。1898年に制度化された家制度は家父長制そのものであり、男性の生き方と女性の生き方がはっきり性別役割分業としてあらわれます。とくに近代の戦争時にはもっと明確になります。
 その家制度の中で、女性にとっては結婚の意味がはっきりとして、女と生まれたからには、結婚して子どもを産むべきが当然です。しかも最初の子は男の子がいいと考えられます。それは「家」をついでいくのが男と考えられていたからです。それでも日本の家制度の特徴は長男が必ずしも家を継いでいません。長女でもかまわなかったのです。「家」がつながることが大事だったのです。
 その長男が継ぐべきものが祭祀権でした。「明治民法」第987条に「系譜、祭具及ヒ墳墓ノ所有権ヲ承継スルハ家督相続ノ特権ニ属ス」と制定され、財産を継ぐものが、系譜として過去帳や家系図、祭具として仏壇や位牌を、そして、〇〇家の墓を継いだのです。そうした家制度の中でお葬式が行われていました。

 家制度が戦後なくなり、男女平等を求めていく講座で、現在の焼香の順を質問しました。
父と母の子どもに順に長女、次女、長男のきょうだいがいて、それぞれ配偶者がいると図を書きました。父が亡くなった場合の喪主はだれでしょうという質問が第一です。多くの答えが「母」でした。年齢にもよりますが、都市部に行くほど夫が亡くなったら妻が喪主となります。なかには、「長男」と答える人もいました。さて、次の質問は、焼香の順です。母を喪主とした場合はどうなるかと聞きますと、「長男」と返ってきました。家制度がなくなってもなお慣習やしきたりにとらわれていることを表しています。子どもが産まれた順に焼香をするのが、男女平等だと思います。「長女、次女、長男の順です」と答えたら、「そんなの無理!」「文句が出るわ!」という声が上がります。
 さて、みなさんはどう思いますか。男女平等へ向かうために「慣習やしきたり」を見直すことは必要なことです。変革することが、案外むずかしいのは、葬送にかんするところかも知れません。
 
 家制度下の場合、戸主が亡くなった場合、喪主になるのは長男でした。そして、焼香の順は喪主から始まり、長男、次男・・・と男が先に、そして、戸主の妻、長女、次女・・・と女性が続きました。男が先があたりまえだったのです。
 家制度的なものがこれだけ残っていることをあからさまに見せつけられました。
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