サムライブルーのワールドカップはあっけなく終わってしまった。初戦のコートジボワール戦は予想に反して日本
が先制し心密かに悪くても引き分けで勝ち点1を得られれば予選レースに残ることが出来ると、過大な期待を更に
膨らませてくれた。私の予想ではマスコミが掻き立てて来た『決勝Rへは行ける』はとても叶いそうにないとして
いた。だが、あの本田のシュートは心の中で『これはdream come trueになるかも』と期待に変わっていた。
FIFAの順位からいけば日本は一番下だから決勝Rにいくには一番厳しいことはよく分かっているが、過去の成績
では順位以上の成績を残しているから、必ずしもこの通りにはならない。これも淡い期待のひとつである。
だから、仮に決勝Rに行けなくても仕方がないと事前から自身の心の中では言い聞かせて納得していたはずなのに、
続けざまの失点で現実の世界に引き戻されてしまった。
淡かろうが、過大な期待だろうが途中まで夢を見ていたから敗戦のショックは大きく、それからTVも新聞も一切
見なくなってしまった。2戦目のギリシャ戦は時折ラジオから聞こえてくる声に耳を傾ける程度で途中経過は殆ど
分からない、ただロスタイムが過ぎ去り吹き放たれたホイッスルで日本のワールドカップの息の根を止められたと
思った。残りのコロンビア戦、その他の試合で大異変でも起こり首の皮が1枚残るなんてことを期待できるほど甘
い世界ではないからと、ふんぎりをつけてワールドカップを楽しもうと立ち直りの機会を窺っている。
これからはハラハラドキドキすることなく気楽に楽しみながら世界のスーパースターたちの試合を楽しみたい。そ
れにしても、日本の選手たちのレベルが上がって来たのは事実、チーム力も増してきたのも事実だが、日本が追い
越すのには未だ足らないものが沢山あるということだ。外国の様に底辺の層の厚さや環境に違いがあることは確か
だが、それを克服する道は残されていると思うので今後に期待したい。残念なことではあるが選手の皆さんにはご
苦労様とねぎらいの言葉を送りたい。