チームリーダーからメールが入っていた。「森の作業に入山して、栗を拾ったので農園の小屋に置いてます。お持ち帰り下さい」との内容だった。すっかり忘れていたのだが、作業中にわざわざ「大御所」が栗を届けてくれた。森の作業チーム全員分が置いてあったらしい。子狸が森の作業に参加できなくなってかれこれ1年となるが、仲間たちは依然同志として認めてくれてる模様、有り難いことだ。時は秋たけなわ、森でも栗の収穫期となってるようだ。恐らくイノシシと取り合い合戦を行ってるかと思うが、勝負のほどは如何に?。森の果樹園には各種の果樹木を植え込んでいる。今頃だと栗、その後は柿、そしてキウイとなるのかな。作業のご褒美が待っているのだ。リーダーも臨時に作業に赴いたようだ。
頂戴したビニール袋を覗いたら立派な栗が入っていた。ネットから拾っても栗を開かねばならない。メンバーの分を確保しようと思えば、かなり手間暇が掛かってるかと思うが、ご苦労なことだ。作業半分、栗拾い半分・・・・といったところだろうか。作業も栗拾いも楽しいものだが、この時期、要注意なのがスズメバチの活動。森の果樹園には時々「キイロスズメバチ」が巣を作る事があるのだ。過去にも何度かあって、その折には幸いにして無事に駆除できたのだが。用具小屋の中に巣作りするので、暗くて気がつかないことがある。うかつに用具を動かすと、巣への攻撃と解し襲撃される可能性がある。晩秋ともなると働き蜂は死に絶えるので安心なのだが。
さて肝心の頂戴した栗だが、我が家では栗ご飯とする事に決定、早速皮むきを始めることに。秘密兵器を探したのだが、何処にしまったのか見つからなかった。「くりくり君」とか言う、簡単に皮むきが出来る用具である。仕方が無いので包丁で実施、鬼皮と渋皮とをむくと栗はかなり小さくなってしまう。手間暇も煩雑、栗を使った菓子や料理が高くつくはずだ。しかも鮮度落ちが激しいとくるから、収穫から活用までは時間勝負だろう。チームリーダーも急いで拾ってくれたのでは無かろうか。年に数回だが、栗ご飯は季節を感じる和食だろう。有り難く賞味しながら、森の恵みに感謝する。縄文の昔からご先祖達は栗を常食としてきたようだ。幹は固くて建築資材に活用されたとか。縄文遺跡付近からは、栗を栽培した痕跡がみつかるそうだ。いわば「森の果樹園」が数千年前に既に存在していたのだろう。