木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

蓼食う虫も好き好き

2022年10月30日 05時33分22秒 | 耕作放棄地

周囲には様々な野草達が存在する。中には見事な花々を咲かせるものもあり、栽培花に匹敵するような花を持つものも。代表的なのがヒガンバナやシャガ、シュウカイドウ・・・・といった面々では無かろうか。こういった、いわば目立つ存在では無くとも、片隅でひっそりと花を咲かせる野草もある。農園でよく見かけるのが蓼(タデ)やオオバコ、ヒメオドリコソウ、シロツメグサ、ノギク・・・といった野草達だ。今はタデが満開というか、粒々した無数の花を咲かせている。すごく小さめで注意して見ないと見落とすような存在だが、懸命に生きてるようだ。栽培花のような艶やかさも華やかさも見当たらない。花としては影の薄い存在なのかも知れない。しかしながら不思議と惹かれるものが少なく無いのは何故だろうか。

注目を浴びることも喝采を受ける事も無いだろうに、それでも自分の世界を懸命に生きてる模様。小さな世界の王様なのかも知れない。こんな事をフト考えたのは、気になる事象が時折発生するからかも。というのは若くして人身事故の当事者となってしまう方がままあることだ。先にも中学1年の子が当事者となってしまわれた。ご本人にすれば解決不能と思える事態が存在したのかも知れないが、最悪の手段は思いとどまって欲しかった。組織社会である現世では、同調圧力の下、ある種の息苦しさを覚えるのはあり得ることだろう。困難を覚えたらドロップアウトしてしまうのも一つの手段なのかも。

方法論のひとつとして、「農業の存在」を思い浮かべられたら如何だろうか。農業には数学のように正解を求める楽しさは無いかも知れない。しかしながら選択の自由と生き様の自由とが存在するのは大きな魅力。つまりセオリーどおりでは無いのだ。1+1が3にも1にもなるような世界だろうか。農園の野草達を眺めていると、その存在の薄さと懸命さとに驚愕する事が多い。農業の世界もある意味野草達の世界と似たようなものなのかも。無論、経済的に恵まれにくいのは世の常識どおりなのだが。

「蓼食う虫も好き好き」・・・・・・・昔から言い伝えられて来た「ことわざ」だが、正にそのとおりでは無かろうか。他人様から注目されない世界であっても、自分の世界を広げていける場所がこの世にも存在する。早まっては欲しく無いなと。

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エンドウのネット張り

2022年10月29日 17時19分59秒 | 耕作放棄地

今朝方の記事「エンドウの生育環境」ですが、最後で用品不足でネット張りをご紹介出来ないと断ってました。当事者の「百姓候補生」氏が本日頑張って完成させてくれましたので、結果のみ画像でご紹介しておきます。

 

 

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エンドウの生育環境

2022年10月29日 05時19分58秒 | 耕作放棄地

先にエンドウの「土作り」をご紹介したが、次に取り掛かるのが「生育環境作り」。その前にエンドウの選択を行っておこうと思う。まずもって選択すべきなのが、①ツル有り、②ツル無し、の区別だ。選択が異なると生育環境もガラリと違ってくる。続いての選択は品種だ、①スナップエンドウ、②実エンドウ、③キヌサヤエンドウ、の区別だ。子狸も例の「百姓候補生」氏も、①ツル有りと①スナップエンドウ、②実エンドウとを選択している。従って環境作りはそれ相応の仕様となってくる。具体的にはネットを張って天空へと伸びるような生存環境を作ってあげることなのだ。

幸いにして、「百姓候補生」氏が環境作りの作業に取り掛かったようだ。画像で追ってみようと思う。我々が使用するのは竹、数年間は使える資材だ。真竹を半分に割って強度と軽量化とを図っている。作業は支柱の設置と横棒の取り付けそれにネットを張ることだ。種蒔きの前にするケースと発芽後にするケースがあるが、我々は前者。発芽後に行うと場合によっては苗を痛めてしまう恐れが存在する。

時間的にはそう掛からないのだが、支柱が高いので脚立に乗っかっての作業となる。落下しないように注意が必要だろう。僅かな高さだが、庭木の剪定中に落ちて打ち所が悪く、作業不能となった者もあるとか。支柱と横棒とで強度を確保して、重さと強風とについて対処する。真竹が腐食していない限り、エンドウの発育から収穫には十分対応出来るのだ。

引き続いての作業がネット張り、本日は未だ準備してないので作業風景はご紹介出来ないのだが想像はつかれると思う。支柱間にロープを張って其処にネットをぶら下げる手法だ。ネットは子狸はキュウリネットを流用している。彼は某100均ショップ仕様のネット、マス目の細やかさはショップの勝ちだ。キュウリネットは24センチか18センチ、対してショップのマス目は10センチ。強度もショップのネットが強そうだが、キュウリネットでも何ら不自由は無い。まあ、こんな感じで下準備が続いていくのだが、来月の初旬から中旬にかけてが種蒔きシーズン、先述したように大寒の頃は小さめの苗の状態で冬越しさせるべきだろう。霜の怖さは予測できません、ご注意を。

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エンドウの土作り

2022年10月28日 05時13分57秒 | 耕作放棄地

11月に入ると「タマネギの植栽」と「エンドウの種蒔き」という大仕事が待っている。無論、それぞれに下準備が必要で、最初に行うのが「土作り」だ。種苗にとって適した環境というものがあり、出来るだけ近づけてやるのが必定。一言で表現するなら、フワフワベッド、といったら良いだろうか。吸水性が良くてしかも水はけが良い、サラサラしている、栄養豊富、土壌の粒子が細かい、酸性度が低い・・・・といった状態を目指している。早速エンドウの土作りを行うことにした。まずは予定地の整備、前作の残滓を取り除き耕耘作業を始める。稲作でいうところの「荒起こし」だ。

荒起こしで予定地を概略柔らかくしていく。程よく耕耘されると、次は「元肥の散布」だ。主に①有機石灰、②鶏糞、③米ぬか、④焼却灰、それに肥料では無いが⑤籾殻、といった面々だ。特に石灰はカルシウムの補填と土壌の中和とで重視している。子狸が使用してるのはカキ殻を使った有機石灰。苦土石灰や消石灰が散布後に2週間ほど待機期間が必要なのに、散布と種蒔きが同時でも可能なのが特徴だろうか。コスパがいいので20キロ入りの袋で購入している。

「元肥」や「籾殻」を散布した後は、土壌に馴染むように再度の耕耘作業を行う。元肥等を良く攪拌するのだ。二度の耕耘作業で土壌は非常に柔らかくなり、土塊も細かく砕かれて粒子も細分化されてくる。こうなってくると手作業にはいっても、抵抗感は少ない。最後に行うのが「畝立て」だ。

耕地を断面で見ると台形状に仕上げるのが最後の仕事、柔らかくなった予定地をレーキやスコップを使って台形状に仕上げて行く、少なくとも20センチ以上位の畝高を確保するのが目標だ。斯くして子狸流の土作りは完了する。エンドウの種蒔きもまもなくだ。我が国は大寒の頃が一番寒い。この時期を小さめの姿で過ごすべく、逆算して種蒔きを行う。発芽して10センチ程度の大きさを目指している。大きければ霜で凍死する可能性が高いのだ。

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野焼きの一時

2022年10月26日 05時14分56秒 | 耕作放棄地

「サツマイモ」を掘り出して1ヶ月余り、積み上げていた残滓のツル等が程よく乾いてきたようだ。ご存じかと思うがサツマイモのツルは水分が多く、なかなか乾燥してくれない。時間が掛かること甚だし、1ヶ月ぐらいは優に掛かるのだ。お天気は上々、焼却日よりだろう。延焼の可能性が少ない畦道に移送し、其処で燃やすことにした。生ツルと違って乾燥してるので軽量なもんで、移送は楽だ。全部を一緒に焼却すると、火勢が強くなって危険だろう。何回かに分けることにした。古新聞を種火の材料とし、イモツルの中程に仕込んでいく。点火するが、まだしも水分を含んでいるのか、一気には燃え上がらない。

素材がイモツルだけなので、火力はそう強くは無いようだ。チョロチョロとした炎が吹き出す程度、これなら延焼の心配も無さそうだ.。本日は周囲で2~3名ほどの仲間が作業中、万が一の場合は助っ人の依頼をと考えていたが、火勢を見ているとその心配も無さそうだ。燃やす素材がイモツルだけなので、「焼きイモ」の可能性は無理だろう。秋空の下、のんびりと焚き火しながら焼きイモなどを・・・・・・・と、長閑な気分に浸りたいところだが、焼却する資材によるのかな。せめて古竹などがあれば良いのだが。

細めの煙がたなびいて行く。焚き火と言うには少し心許ない勢いだが、風情としては「焼きイモ」の気分だ。お隣では「長老」がイモ掘り中、燃やす素材がふんだんであれば何個かを頂戴してくるのだが。それにしても最近は焼きイモの情景を眺めることは滅多に無いようだ、例の環境問題の故か、住宅地では焚き火が禁止された。農村地帯でも、農業用資材の最低限度の焼却に限定されている。いわば規制された火力だ、焼きイモの情景に感動する余裕も無いのだろう。

少しづつ燃やしたイモツルだが、ほぼ全てを燃やし尽くした。農園もスッキリ、残った灰は肥料として畝に散布する。カリ肥料として立派に役立ってくれるのだ。イモ苗が大きくなってサツマイモを育て、枯れ果てた後には肥料となって次なる世代に役立ってくれる。農園の諸々は循環しながら有効に役割分担を行っているのだ、死して後も大仕事を果たしてくれるとは、有り難きかな。

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