木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

サツマイモのツル返し

2022年07月28日 06時35分52秒 | 耕作放棄地

蒸し暑くて気怠いような日々が続いているが。皆さんお変わり無いだろうか。当地ではとうとう「知事命令」が発せられ、高齢者は一ヶ月ほど出歩くな・・・・・・との仰せのようだ。無論、例外はあって、通院・通学・食料品購入・健康管理の運動・通勤等はOKな模様だ。この例外規定を最大限活用しようかと狙っている。当然ながら、ホテル隔離等はゴメン被りたいから、必要以上の留意はするつもりだ。ということで農園の話ですが、暑さにもめげず「サツマイモ」が青々としてすこぶる元気な状態です。それは良いのだが、元気の余りかツルが彼方此方へと遠征を始め、各地で根を下ろすようで、とんでもない状況となっている。栽培にとってもイレギュラーな状態なのだ。ご存じのように、サツマイモは根っこの方に栄養分を蓄え、イモとなって我々に食を提供してくれる。このイモの肥大化が阻害されるのだ。

そこで要求されるのが「ツル返し」と呼ばれる農作業、簡単に表現すると本来の根っこ以外で各地に下ろした根を引き抜く作業だ。つまり根はイモとなる最初の部分のみに限定してしまうことなんだ。この作業を行わないと、各地の根がイモを作ろうとして競争し、結果サツマイモが成長出来なくなってしまう。暑い中だが必要不可欠な作業なのだ。栽培期間中、数回は必要な作業であろう。画像でご確認願いたいが、根が節々にというか彼方此方で伸び始めてるのがお解りかと。果樹栽培における摘蕾や摘果に相当するのかも。作業としては左手で本来の根元を押さえ、右手で余分なツルと根を引き抜くようにしている。無論、何時ものイスに座り込んでだ。

サツマイモは5月末から6月にかけて植え込んだ。丁度二ヶ月の経過だが、10月には収穫出来るだろう。可能な範囲でサツマイモは備蓄に回す予定だ。とある農家の方がユーチューブで警告しておられたが、最近例の戦争の故か肥料が高騰し、物によっては2倍以上の価格となってるようだ。無論、肥料以外の資材も高騰しており、採算が取れなくて、来年は農家を廃業する家庭が続出するのでは・・・・・・との内容だ。つまり食糧危機の可能性が高いとの予想。かっての戦時中、着物や貴金属等を持参して農家を訪ね回り、食料品の確保に必死だった過去の出来事が甦る。お若い方々はご存じないかと思うが、我々の世代は親たちから聞かされた実話なのだ。

 

 

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蓮華は汚泥の中に

2022年07月26日 06時18分35秒 | 余話

こうもうだるような暑さが続いてくると、逆に静謐で清楚な世界が恋しくなって来る。この季節「白蓮」の姿を追い求めるのも、季節の影響かもしれない。当地にはハス池が少なく、訪問するのも限られてくるのが残念だが、とある山寺のハス池が恒例の訪問地だ。ハスは早朝に咲くと聞く。早めの訪問がベターなんだろう。カメラ1台をお供に、早めに訪れた。流石に参拝者も無く、静かな境内は蝉の声で喧噪の世界へと変わりつつあった。池を覗くと一面のハスの世界、一斉に咲くのでは無く順番に咲いていくようで、若い蕾、膨らんできた開花間近の蕾、咲き始め、散り始め・・・・・といろんなパターンで、それこそ清楚な姿を表現していた。ホッとする一時である。

仏教界では、「蓮華は汚泥の中に咲く」との表現が用いられるようだが、恐らくは比喩的なたとえ話であるのだろう。勝手な憶測をお許し願えれば、蓮華とは仏陀つまり悟りを開いた人との意味合いで、汚泥とは喧噪・錯綜の現世社会を指すのでは・・・・とこれまた推測。つまり、覚者の世界に入るには、天国や浄土の世界を待つ必要は無く現世社会で可能だとの意味合いではなかろうか。ご存じの方々に伺ってみたいものである。理屈はともあれ、ハスの美しさに惹かれるというのが、単純な本音であるだろうか。何枚かの画像をご紹介しておきましょう。

この山寺を訪ねるようになって久しくなるが、何時も変わらず白蓮の花を咲かせてくれる。所属の宗派が曹洞宗ということもあってか、修行の厳しさと白蓮の清楚さとが不思議とマッチした世界を形作っているようだ。夏の暑さの中で開花期を迎えるというのも、ある意味配慮された演出なのかも知れない。自然界の奥深さに、フト、静かな感動を覚えてくる。

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その後のユウガオ

2022年07月24日 06時48分21秒 | 耕作放棄地

兼ねてご紹介した「ユウガオ」だが異変が生じていた。ツルが変色し元気が無いのだ。しかも肝心の実が本来の場所では無く、ネットに設置した竹竿の上に乗っかっていた。明らかにツルは切断され、実は切り離された状況だ。人為的な行為であって、獣害や鳥害では無い。恐らくだが栽培者であるO氏の判断であろう。考えられることは幾つかあるが、①収穫期を迎えた、②栽培の継続を諦めた、③何らかの障害が発生した、の何れかではなかろうか。彼は早朝出勤者、遭遇する事はマレである。対面して事情を聞くのも簡単では無い。電話やメールという手段もあるが、そこまでの内容でも無いだろう。

気になってユウガオの大きさを測定してみた。縦径がおよそ35センチ、横径がおよそで26センチ、位だろうか。何せユウガオを見るのが始めてなので、成熟した大きさなのか途中なのかは不明だ。時期的にはウリ科とあって、そろそろの収穫期ではあるのだろう。竹竿に乗っかっているのが1個だから、今回の成果品は1個のみと思われる。市販は難しいだろう、彼の自家用かもしれない。どんな調理へと変貌するのか、何れ確認してみようかと思っている。ユウガオの主な用途はカンピョウ用と聞くが、変化する過程を覗いてみたいものだが。

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真夏の花々

2022年07月22日 07時10分25秒 | 耕作放棄地

どうやら夏休みに入った模様で、通学路も静寂さを増してきた。野の畦道も同様で、最もこちらは夏休みでは無く暑さが原因のようだ。「うだるような暑さ」との表現があるが、まさにそのような時期で、出来ることなら農作業は敬遠したいところ。仲間達も適当に休暇をとっているのに、せっせと農園へと通っている。保有している刈払機の調子が悪く、原因究明に難儀してるのだ。自称工房に用具や刈払機を広げ、あれこれと思案六法してるのだが、僅かな知識や経験はおぼつかない。暑さの故もあってか頭は回らず堂々巡りを繰り返すのみか。こうした状況の中、涼やかさとまではいかないが、ホッとするような気分にしてくれるのが、野の花々。子狸の耕地は師匠宅横の畦道を通って通うような通路となる。師匠夫人が花好きとあってか、通路にも種が飛ぶのか或いは球根を植え込まれるのか、様々な花々が咲き誇る。

この時期目に付くのが画像の花々、「オニユリ」に「オシロイバナ」それに「ヤブカンゾウ」であろうか。他の地域でも見られるから、野生の花々かも知れない。観賞用として庭先に植え込まれてるケースもあるから、栽培花とも言えるかも。ともあれ、野に咲く花々は一際美しいようだ。厳しい環境下とは思うが、暑さにもめげず力強く生き抜いて花を咲かせている。懸命さで人間は彼らに負けているのかも。暑さで修理に熱が入らぬ時、座り込んで遠目に花々を眺める。しばしの悦楽かもしれませんね。現在は真夏の真っ盛りとあってか、農園は緑一色に染まっている。それはそれで見事な景観なのだが、緑の中に赤い花々が存在すると一際目立つようだ。眺めにおいで、と手招きしてるようで、ついつい近寄ってしまう。

夏野菜も終盤を迎えた。トマトやキュウリ或いはナスなども末期の状態で、近々撤去作業に入らねば成らないだろう。時期的には8月末が冬野菜の種蒔き期、このくそ暑い時に冬野菜?とも思えるが、歳月は待ってはくれない。逆算するとスケジュールが詰まってきて、のんびりする余裕は皆目無いのだ。野の花々に見とれるのもしばしの間、なかなかゆっくりとはさせてもらえないようです。「貧乏暇無し」とも言いますが、作業に追われる日々が人間にとってはある意味幸福な季節なのかもしれませんね。

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防鳥ネットの効能は?

2022年07月20日 06時14分16秒 | 耕作放棄地

農園活動を行っていると、敵対勢力とのせめぎ合いが生じることもマレでは無い。強烈なのが、クマ・イノシシ・シカ・サル・・・といった面々であろうか。幸運な事に当地ではこれらの害獣の出現はほぼ見られ無い。代わって第2軍とでもいうのか、次なる勢力が存在する。アライグマ・ハクビシン・タヌキ・カラス・野鳥・・・・といった面々で、少し小型ではあるが被害の発生も少なく無い。当然ながら防獣・防鳥対策等を行うのだが。知恵比べで勝つことも多くは無いのだ。襲撃を受けて半ベソ状態となってしまうことも、ままである。仲間の一人、「長老」の対策状況を見てみよう。仲間内では最も熱心に対応策に取り組んでる御仁だろう。

画像上段が彼のスイカ畑だが、周囲を防獣ネットで囲い、上空は防鳥ネットで覆われている。鉄壁の構えといえば、少々過大評価だろうか。ともあれ、一般的には対策は出来上がってるかと思われる。スイカを狙うのは主としてアライグマとカラス、まず侵入は困難であるだろう。通りかかって覗いてみたら、鉄壁と思えたネット群に異様な小動物が。画像下段がそうだが、ネットに絡まって息絶えていた。恐らくだが、ネットに足をとられ脱出を図ってもがき苦しんだが、命運が尽きたものと思われる。通常、彼がスイカを襲撃するとは思えないが、スイカの甘さに引き寄せられたものだろう。アライグマやカラスの襲撃で、何処かでおこぼれにありついた体験があったのかも。こうした事例の場合、野鳥類はネットを外して逃がしてあげるのだが、彼の場合は間に合わなかった模様だ。

自然界は「弱肉強食」というか「食物連鎖」というか、とにかく生きるか死ぬかの二択の世界。なかなかに生き抜くのも大変な状況だ。農作物を狙うのも生きんが為、一概に非難も出来ないだろう。連中にとっては山の中よりも田畑の方が好都合、一寸慎重に行動すれば美味しい食べ物がワンサカとあるのだから。山の中より里の世界が住みやすいに決まってるだろう。雨でテレビを眺めていたら、四国の祖谷渓地方の山地農家で、90代になろうかという婆様が語っておられた。「山地の農業は野のものとの戦いよ」と。野のものとは上述の害獣達を指すのだろう。何処の地域でも、生きんが為に攻防の戦いが続いているようだ。戦いの最中に、不幸にして戦死してしまったのが画像下段の彼だったのだろう、合掌。

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