木漏れ日の雑木林

金剛山の西山麓で里山の保全活動を行っています。自称若者集団ですが、実態は?

トラクター鳴動す

2023年03月31日 05時58分40秒 | 耕作放棄地

ゴロゴロゴロ・・・・・鈍く大きな音が響いてきた。戦車だ、思わずそう叫びたくなるような雰囲気、「大御所」のトラクターが作動を始めた模様。天気も回復して概ね快晴の状況、農閑期を休眠状態で過ごしてきた彼も行動開始の模様だ。農園の地形は階段状の棚田地帯、基本的に耕作機械の使用は困難なのだが、彼の耕地は部分的にトラクター使用が可能な場所も。どうやら耕耘作業を始める予定のようだ。

トラクターを運転する際は得意満面、まるでガキ大将が腕白軍団を率いているような状況だ。確かにトラクターによる耕耘は、便利なことこの上無しであろう。非常に効率的で楽な作業だ。最も地形上、困難で複雑な操作を要求されるのだが、彼にとっては朝飯前の模様で嬉々として楽しんでいる。子狸と例の「百姓候補生」氏はインゲンの下準備中だったが、しばらく眺めることにした。楽しそうな雰囲気は周囲を和ませる、しばしの休息タイムと致しましょうかな。

何ヶ所かの段差を乗り越え、自分の持ち場についたようだ。栽培していた冬野菜も終盤期を終え抜き取られた状態、すぐさま耕耘可能な模様だ。うなりを上げてトラクターが動き始める。少々くたびれた機体だが、まだまだ現役で活躍可能なようだ。廃業された農家さんから譲ってもらった機体、彼以外には手出しをする者が無く、久々の活躍にトラクターも嬉しそうだ。

僅かな時間で耕地は耕されていく。確かに我々が使用するミニ耕耘機とは大きな違いだ。効率性が甚だしく違って、あっけにとられる程に進捗する。やはり文明の利器は素晴らしいもの、活用次第だろうな。

轟音を響かせながらトラクターは走り回る。どうやら能力からみて活動範囲が狭すぎる模様だ。無理も無い、現場は階段状の棚田地帯、活躍出来る場所が限られているのだ。もっと広い農地を・・・・・・そんな願望が出てくるかも知れないが、今度は我々の体力が追いつかない、何とも困った状態だ。

 

 

 

 

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吉年邸のクスノキ

2023年03月30日 06時02分18秒 | 余話

今回の巨木訪問の特徴は、過去の事例と異なり個人宅の屋敷内に存在すること、従って家庭訪問と言う訳にもいかず、前面道路から覗ける範囲でご紹介しようかと思う。訪問先は、吉年邸(河内長野市)だ。その前に3月16日付け記事(長野神社のカヤノキ)を立ち上げ戴き、両者併せ持ってご覧頂けたら幸いです。実は両者はお隣どうしで、連続してご紹介したかったのですが時間が空きました。ご容赦を。

所在地は南海電車の河内長野駅前で、これまた、「駅近徒歩5分、但し駐車場は無し・・・・・・」の条件は全く同様です。吉年邸は「吹屋」と呼ばれる業種のようで、河内鋳物師の系統に属する流れの模様。内部には多分だが、遺構が残されているのでしょう。現場が高野街道の集結地であるのは過去のレポートのとおり、交通の要衝でもあったようです。

件のクスノキは屋敷内に所在するのですが、余りにも巨木なので、外部からも容易に覗えます。画像でお解りのように、大きなクスノキがそびえ立っているでしょう。現場にあった河内長野市教委の解説板によると、大きさは幹周りが凡そ5メートル、樹高が約20メートル、樹齢は不明だが数百年は経過してるでしょう。長い歴史と所在地の特異性から長らく保存されてきたのでしょう。街道の旅人にとっても一里塚代わりだったのかも。クスノキは巨木になりやすい傾向があるようですが、この樹も資質に恵まれたようですね。

佇む細い路地がかっての「高野街道」で、京大阪と高野山とを結ぶ大街道だったようですが徒歩旅行の時代のこと、現在では狭い路地にしか見えませんね。現在地から山裾を回りながら「三日市宿」へと繋がり、旅人の大半は三日市宿で宿泊されたようです。「油屋」と呼ばれる本陣がありましたが、近年解体されてしまいました。

最後に吹屋について少し触れておきますが、金属の精錬や鍛造を行う仕事や職人或いは工場群を指していたようです。どんな商品を作っておられたのかは不明ですが、鉄を使って工具や日用品を加工されていたのでしょう。

 

 

 

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ジャガイモの成長

2023年03月29日 05時44分14秒 | 耕作放棄地

ジャガイモの種芋を埋設して凡そ1ヶ月余り、茎達が出そろってきたようだ。「春ジャガ」とあってか出現率はいいようで、概ね9割以上かと思われる。未出現の箇所も、これから・・・・・との可能性もあり、成績は良さそうだ。画像はジャガイモ畑の一角だが、見事な光景でしょう。未だ小さくてかわいらしい姿だが、茎の成長も間もなくかと思える。これから2ヶ月~2ヶ月半ぐらいで収穫に至るのだから、有用な食物だ。心なしか、「春ジャガ」の方が「秋ジャガ」よりも栽培しやすく成長も早いような気がするのは妄想だろうか。

ジャガイモが「救荒作物」といわれる所以は、保有するデンプンに由来するのだろう。沢山のデンプンが主食代わりとなり、飢餓を救った歴史もあるようだ。我が国ではサツマイモが有名だが、ジャガイモも負けず劣らずの存在だった模様。しかも年に最低2回は栽培可能であり、サツマイモよりも有益性は高いようだ。長期保存が効きやすいのも大きな特徴、常温でも数ヶ月は可能な模様で、我々も長期にわたって恩恵に与っている。

利用範囲が広いのも大きなメリットなのかも知れない。揚げ、蒸し、茹で、煮込み・・・・・等々活躍分野は広いようだ。子狸の好物は最も単純な茹でジャガ、熱々のジャガイモを薄い塩降りで戴くのは何とも美味、素朴な味わいに郷愁を誘われる。ご存じのようにジャガイモの出自は南米大陸の模様で、スペイン人の手によって各国に広まったようだ。我が国ではオランダ人によってジャワ島(インドネシア)から伝わったのでジャワのイモすなわち「ジャガイモ」と呼ばれてきた歴史があるようだ。

茎1株から、どうかすると5個~10個位のジャガイモが成長する。極めてコスパのいい作物で、周囲に提供しても喜ばれる産物だ。中には収穫祭なるイベントを開催する仲間達もあり、親族間の仲を取り持つ連絡船・・・・の役割をも。子ども達にとっても貴重な農作業体験ともなるようで、嬌声が響き渡るのも間もなくだろう。収穫予想は6月の上旬位、梅雨入り前には掘りあげたいところだ。収穫の目安は茎枯れと倒伏だろうか。

 

 

 

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モグラのハイウエィー

2023年03月28日 05時29分54秒 | 耕作放棄地

日常生活を送っていると「モグラ」と遭遇するチャンスはほとんど無いだろう。モグラは地中生活という特徴もあるが、何よりも彼らが生存するのは住宅地では無いからだ。好んで居住するのは農園の耕地部分の地下、主食がミミズであるとの生活形態に依存するからだろう。従ってモグラと遭遇する人間達は主として畑作農家である.及ばずながら我々もその末端に属している故か、時折モグラと遭遇する機会が無いでも無い。最も遭遇するのはほぼ痕跡で、モグラと直接対峙する機会はほとんど無い。太陽光線を嫌うからかも知れない。

今回、偶然だがモグラのハイウエィーを発見した。地中に掘られた直径5センチほどの丸こい穴、これが彼らの通行路、つまりハイウエィーと呼ばれるものである。やっかいなのはモグラだけでは無くネズミがこの通行路を再利用すること。モグラの通行路を使って地下を走り回り、主に根菜類を食害する。発見は遅れるし、対策は打ちようが無く困り果てるのが通例だ。

中には「風車」と呼ばれる装置を自作し、地下に振動を与えてモグラを忌避する対応もあるが、あまり効果は見られ無いようだ。師匠も風車を設置されてるが、モグラの発見指標である「モグラ塚」が見当たらないところをみると、某かの効果は出てるのかも。何分、資材が使用済みのペットポトルなので経費が安価だ。工具もナイフ1本あれば済みそうでお手軽な対策だろう。

秋になると畦道にはヒガンバナが咲き誇るが、これもモグラ対策で植え込まれた模様だ。ヒガンバナの毒素がモグラに効果的なようで、ヒガンバナの球根があるとモグラはトンネル掘削を忌避する模様、先人達の知恵である。モグラの生存地は主に畑地の地下と書いたが、ヒガンバナの多くは田圃の畦道だ。モグラの活動によりトンネルが掘られ、田圃の水が漏水するのを恐れたのだろう。

モグラとの直接対峙はほぼ無いと書いたが、ごく稀に対峙することもある。ほとんどは死んだ状態で、原因は不明だが地上に遺骸が横たわっているケースがある。数日の間に消え去っているから、何時もの「食物連鎖」が働いているのだろう。農園では猛禽類の活動は余り見かけぬが、消失の主は誰であろうか。

 

 

 

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サクラが満開

2023年03月27日 05時58分05秒 | 余話

まるで航空機の急激な転回のようだった。何がって、期待のサクラだ。当地の開花は例年だと4月の6日~8日頃、小学校の入学式とほぼ同じ頃だった。開花予想では当初、少々早まりそうとの予測。それが何時しか27日頃の開花予測と変わり、現実には22日頃には三分咲き位の状況だった。それが昨日の日曜日には完全な満開状態。いったいどうなってるんだとの疑問の声すらも。インバウンドの旅客も予定が外れ大慌てではなかろうか。サクラの開花に合わせ、日程を組まれる方々が多いだろうに。

開花はあるのだからまだしもだが、心情的に辛いのは新1年生の入学式、とりわけ小学校のそれである。やはり初めての学び舎への登校はサクラの開花若しくは満開状態でありたいもの。古くさいと言うなかれ、日本人の伝統的な慣習であり民族としてのアイディンティティーでもあるのだから。現状では、入学式には散り桜若しくは散ってしまった跡となり得るかも。例年よりは2週間ほど段取りが狂ってしまった模様だ。

思えば昨年から異変は続いていた.国や地域によって異なるが、干魃や大洪水或いは地震やハリケーンの頻発など、苦難の襲撃とも思えるほどだった。それに加えて紛争まで生じさせるのだから、地球の創造主はお怒りなのかも。サクラの日程変更など、まだしもかわいらしい現象だろうか。原因を推測究明する程の能力は持ち合わせていないが、先達たちから教えを請いたいものである。

ともあれ満開のサクラ、今のうちに楽しまなければもったいないだろう。日本人特有の「もったいない精神」も外国人に奪われがちだが、負けてはなるまい。雨模様だった先週に比べ、今週は晴天続きの予測だ。満開のサクラ探訪に出かけてみようかと。

 

 

 

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