12月になると、いつも思い出すことがある。
人に言うには恥ずかしく、情けない話だが、10年たった今、その時のことを紹介しようと思う。
同感してくれる人もいれば、情けないやつだと思う人もいるかもしれない。
10年前、中学3年の担任をしていたことがある。
当時150人くらいの中3生がいて、6コースに分かれていた。
毎日のようにクレームを言ってくる保護者がいたし、学校間でのトラブルも尽きず、毎日が運動会だった。
夏は朝から夜まで授業があり、11月から全員の保護者と面談をすることになっていた。
当然、毎日朝早くから面談があり、そのまま授業へ滑りこむという日が続いた。
休み時間は質問攻めで、授業の空き時間は一つもなかった。
授業から降りてくると、何枚も「折り返し電話お願いします」のメモ書きが机に張りつけてあり、本当に体がもう一つ欲しいと思ったものだ。
そんな状況だから、他の社員に厳しいこともあった。どうしても我慢できず、休憩室に社員の襟首を掴んで連れていき、椅子をけとばしながら叫ぶこともあった。
そんなこんなの12月、休みもなく、疲れがピークに達していた日曜のこと。
一睡もしておらず、一食も食べる時間がない中、夜の8時くらいに、進路相談に保護者が現れた。
もう限界に達していたけれど、教室に通して面談をした。
保護者の方は子供のことで悩み、涙を流していた。
やっとなだめて、教室から出てくると、残りのスタッフ全員で大笑いしながら、クリスマスツリーに飾りつけをしていた。
面談が終わったことにも気づかず、大声で話しをしていた。
その時の笑い声が悔しくて悔しくて…
僕はみんなに顔も合わせずに、「お疲れ様でした」と言って、建物をあとにした。
車に乗り込むと、止めどなく涙がこぼれた。嗚咽していたと思う。
ツリーを壊したくてたまらなかった。もう二度とこんな職場に行くものかと思った。
帰っている時、1人の社員から電話があり、「どうしたのですか?体調が悪いのですか?」と聞かれた。
僕は涙をこらえ、体調が悪いと嘘をついた。
次の日も1人で朝早く、出社して、いつものように、面談をした。
昼過ぎに、みんなが出社してきて、「大丈夫ですか」と声をかけてくれた。
僕も頑張って、みんなに言った。
「もうすぐ、クリスマスだね。昨日はツリーを飾ってくれて、ありがとう。」
みんな微笑んでいた。
人に言うには恥ずかしく、情けない話だが、10年たった今、その時のことを紹介しようと思う。
同感してくれる人もいれば、情けないやつだと思う人もいるかもしれない。
10年前、中学3年の担任をしていたことがある。
当時150人くらいの中3生がいて、6コースに分かれていた。
毎日のようにクレームを言ってくる保護者がいたし、学校間でのトラブルも尽きず、毎日が運動会だった。
夏は朝から夜まで授業があり、11月から全員の保護者と面談をすることになっていた。
当然、毎日朝早くから面談があり、そのまま授業へ滑りこむという日が続いた。
休み時間は質問攻めで、授業の空き時間は一つもなかった。
授業から降りてくると、何枚も「折り返し電話お願いします」のメモ書きが机に張りつけてあり、本当に体がもう一つ欲しいと思ったものだ。
そんな状況だから、他の社員に厳しいこともあった。どうしても我慢できず、休憩室に社員の襟首を掴んで連れていき、椅子をけとばしながら叫ぶこともあった。
そんなこんなの12月、休みもなく、疲れがピークに達していた日曜のこと。
一睡もしておらず、一食も食べる時間がない中、夜の8時くらいに、進路相談に保護者が現れた。
もう限界に達していたけれど、教室に通して面談をした。
保護者の方は子供のことで悩み、涙を流していた。
やっとなだめて、教室から出てくると、残りのスタッフ全員で大笑いしながら、クリスマスツリーに飾りつけをしていた。
面談が終わったことにも気づかず、大声で話しをしていた。
その時の笑い声が悔しくて悔しくて…
僕はみんなに顔も合わせずに、「お疲れ様でした」と言って、建物をあとにした。
車に乗り込むと、止めどなく涙がこぼれた。嗚咽していたと思う。
ツリーを壊したくてたまらなかった。もう二度とこんな職場に行くものかと思った。
帰っている時、1人の社員から電話があり、「どうしたのですか?体調が悪いのですか?」と聞かれた。
僕は涙をこらえ、体調が悪いと嘘をついた。
次の日も1人で朝早く、出社して、いつものように、面談をした。
昼過ぎに、みんなが出社してきて、「大丈夫ですか」と声をかけてくれた。
僕も頑張って、みんなに言った。
「もうすぐ、クリスマスだね。昨日はツリーを飾ってくれて、ありがとう。」
みんな微笑んでいた。