買い物ついでに安来の親戚へ庭の花を届けた。
偶然、米子の親戚が夫婦で、ゲゲゲの女房の大塚へ見学に行った帰りだと立ち寄られた。
お土産に、つなぎ石に彫られた水木しげるさん夫婦の姿と同じ焼印のついた、お饅頭を買って来ておられた。
今日も人出が多かったそうだ。
布枝さんの御実家で長靴を履いた中年の男性がおられて
「私がテレビで、おばちゃんいつ帰るの、と言った子供です。」と言われたとか。
安来の親戚への土産なら、千鳥羹のほうが喜ばれたろうにと内心思ったけど
たぶん、千鳥羹を知っておられなかったのだと思う。
千鳥羹はテレビドラマのお見合いの席へ、主人公が持って出たのだが
気づいた人はいただろうか。
安来がでる場面がこれで最後の放送だという時、王陵の丘の風景が写真で出たね、と
都会に出ている娘も連絡してきて、「ゲゲゲの女房のテレビ放送はこっちでもだんだん
評判が良くなって結構話に出るよ」と言う。
家に来た子供たちが水木さんの色紙を見て、どうしてこんなのがあるのと聞くので
遠い親戚だからと答えると、遠いと言ってもどんなに遠いか教えてと、子供は妥協がない。
私も良くわからないから、もう一度どんな関係か教えてくれという。
「大杉漣さんの安来節が、下手だけど歌ったという設定だとしてもひどすぎて、
聞いていられなかった」と私が言ったら、娘は「それはいつも聞きなれているからだ。
こちらの者はそんなことないと思うし、私はあれでも上手だったと思うよ。
うちのお母さんなんか、大杉漣さんが安来節を歌うシーンは涙を流して見ておられたよ」と言う。
地元では、思いがけない所や思いがけない人の上手な安来節が飛び出すから、うっかり唄えない。
一度でいいから、誰も本場の安来節を聞いたことがない所で、素人の安来節を唄ってみたい。
これなら案外、娘の所ならいいかな・・・
私は初めての見合いで結婚したので、母は、「一度でいいから断ってみたかった」と言った。
布枝さんの時代はもちろん、私達の時代のほんの少し前の田舎ではまだまだ見合いが多く、
仲人さんが行ったり来たりでまとめることが多かった。
なかなか返事がないと、お菓子を持って行ったりして仲人さんが動かれた。
早く返事が欲しい時には、生魚を持って行く。冷蔵庫のない時代のこと、早くいい返事をとせまった。
これで、その魚を食べてしまうようでは、しっかりした母親とはいえない。
賢い母親は、その魚に塩をしておくものだ、と母は私に言った。今ならさしずめ冷凍か。
最近は草食系男子が多くなり、自分でプローポーズも出来ない男が多くて嘆かわしいなどとテレビで言っている。
そうだろうか。昔の男はプロポーズなんかしなくても、みんな仲人さんがいい具合にしてくれて、
仲人さんにお願いします、と言えば全部段取りをしてもらえた。
私もプロポーズはなかった・・・思い出したら悔しい気持ちになってきた。
魚が来るまで待って、塩をしてもう少し粘ればよかったかな。
偶然、米子の親戚が夫婦で、ゲゲゲの女房の大塚へ見学に行った帰りだと立ち寄られた。
お土産に、つなぎ石に彫られた水木しげるさん夫婦の姿と同じ焼印のついた、お饅頭を買って来ておられた。
今日も人出が多かったそうだ。
布枝さんの御実家で長靴を履いた中年の男性がおられて
「私がテレビで、おばちゃんいつ帰るの、と言った子供です。」と言われたとか。
安来の親戚への土産なら、千鳥羹のほうが喜ばれたろうにと内心思ったけど
たぶん、千鳥羹を知っておられなかったのだと思う。
千鳥羹はテレビドラマのお見合いの席へ、主人公が持って出たのだが
気づいた人はいただろうか。
安来がでる場面がこれで最後の放送だという時、王陵の丘の風景が写真で出たね、と
都会に出ている娘も連絡してきて、「ゲゲゲの女房のテレビ放送はこっちでもだんだん
評判が良くなって結構話に出るよ」と言う。
家に来た子供たちが水木さんの色紙を見て、どうしてこんなのがあるのと聞くので
遠い親戚だからと答えると、遠いと言ってもどんなに遠いか教えてと、子供は妥協がない。
私も良くわからないから、もう一度どんな関係か教えてくれという。
「大杉漣さんの安来節が、下手だけど歌ったという設定だとしてもひどすぎて、
聞いていられなかった」と私が言ったら、娘は「それはいつも聞きなれているからだ。
こちらの者はそんなことないと思うし、私はあれでも上手だったと思うよ。
うちのお母さんなんか、大杉漣さんが安来節を歌うシーンは涙を流して見ておられたよ」と言う。
地元では、思いがけない所や思いがけない人の上手な安来節が飛び出すから、うっかり唄えない。
一度でいいから、誰も本場の安来節を聞いたことがない所で、素人の安来節を唄ってみたい。
これなら案外、娘の所ならいいかな・・・
私は初めての見合いで結婚したので、母は、「一度でいいから断ってみたかった」と言った。
布枝さんの時代はもちろん、私達の時代のほんの少し前の田舎ではまだまだ見合いが多く、
仲人さんが行ったり来たりでまとめることが多かった。
なかなか返事がないと、お菓子を持って行ったりして仲人さんが動かれた。
早く返事が欲しい時には、生魚を持って行く。冷蔵庫のない時代のこと、早くいい返事をとせまった。
これで、その魚を食べてしまうようでは、しっかりした母親とはいえない。
賢い母親は、その魚に塩をしておくものだ、と母は私に言った。今ならさしずめ冷凍か。
最近は草食系男子が多くなり、自分でプローポーズも出来ない男が多くて嘆かわしいなどとテレビで言っている。
そうだろうか。昔の男はプロポーズなんかしなくても、みんな仲人さんがいい具合にしてくれて、
仲人さんにお願いします、と言えば全部段取りをしてもらえた。
私もプロポーズはなかった・・・思い出したら悔しい気持ちになってきた。
魚が来るまで待って、塩をしてもう少し粘ればよかったかな。