筍掘りに行っていた夫が帰ってきた。
近所の方と外で花を眺めながらお茶を飲もうと、準備しかけていたところだった。
戸を開け放ちした玄関を見て、何で というような顔をした。
私が、「戸を閉めておいたのにツバメが家に入って来て出て行かないので
開け放しにしている」といい訳をした。
夫が「そうだろうな、ツバメが自分で戸を開けて入ったんだろう」
近所の奥さんはそれを聞いて大笑い。「あんたとこの旦那はおもしろいね」
安来の親戚で、米子の親戚と偶然いっしょになった時、夫は「30分で帰るぞ」と私に言った。
それなのにいくらでも楽しそうに話をするので、私は体調も良くなかったが我慢していて
1時間位して、私がたまらず帰ろうと言ったのでようやく腰を上げた。
帰りの車の中で、「30分と言ったのは貴方だったくせに、ずいぶん長かったね。」
「わしはおまえが楽しそうに話しているから気分が良くなったと思って、つきあって話していただけだ。」
「私は貴方が楽しそうだったから、つきあっていただけだよ」
何十年夫婦をやっていてもこんな行き違いはままある。
この日安来の親戚が、東京にいる家(うち)の孫が夫を連れて挨拶に来た言われた。
この場合、家(うち)の孫とは我が家から嫁に行ったり、分家をしたりして出て行った方の孫を言う。
自分の孫とは違う。私も嫁に来た時、姑が「あれはうちの孫だけん」と言う意味が良くわからなかったものだ。
この客は、若いのに古いものが好きで「この建物は150年たっている」と言うと
大喜びであちこち見ていたとか。何でも古いものが好きだと言うので、
捨てるに捨てられない古いカメラを見せたら大喜びなので、
あげることにした。あんなに喜んでもらえてこちらもうれしかった。と話された。
米子の親戚はそれを聞いて、「この家は古いものがあるからいいね、うちには何にもないわ」
それを聞いたわが夫いわく、「とっておきの古い宝があーがん、100年物ですよ、差し上げますって言えばいいがん」
「そんなもんないわ」と言った米子の親戚が、いち早く夫の言葉を理解して笑い出した私に気がつき、
自分たちもようやく気がついて笑い出された。
この家には105歳の母親がおられる。今でも畑の草取りに出られたりするもののいろいろ手がかかり、
さっきまで夫婦の喧嘩の種だと話しておられたばかりだ。
「そうだ、この間は散髪をしてやったら初めて礼を言われましてな」などと
これがきっかけで、このおばあさんのいい話がいろいろ出てきた。
私も姑を6年介護していた間には、こんな夫のユーモアに何度か救われた。
それにしても、今の私は自由な身分だなーとつくづくありがたく思う。
近所の方と外で花を眺めながらお茶を飲もうと、準備しかけていたところだった。
戸を開け放ちした玄関を見て、何で というような顔をした。
私が、「戸を閉めておいたのにツバメが家に入って来て出て行かないので
開け放しにしている」といい訳をした。
夫が「そうだろうな、ツバメが自分で戸を開けて入ったんだろう」
近所の奥さんはそれを聞いて大笑い。「あんたとこの旦那はおもしろいね」
安来の親戚で、米子の親戚と偶然いっしょになった時、夫は「30分で帰るぞ」と私に言った。
それなのにいくらでも楽しそうに話をするので、私は体調も良くなかったが我慢していて
1時間位して、私がたまらず帰ろうと言ったのでようやく腰を上げた。
帰りの車の中で、「30分と言ったのは貴方だったくせに、ずいぶん長かったね。」
「わしはおまえが楽しそうに話しているから気分が良くなったと思って、つきあって話していただけだ。」
「私は貴方が楽しそうだったから、つきあっていただけだよ」
何十年夫婦をやっていてもこんな行き違いはままある。
この日安来の親戚が、東京にいる家(うち)の孫が夫を連れて挨拶に来た言われた。
この場合、家(うち)の孫とは我が家から嫁に行ったり、分家をしたりして出て行った方の孫を言う。
自分の孫とは違う。私も嫁に来た時、姑が「あれはうちの孫だけん」と言う意味が良くわからなかったものだ。
この客は、若いのに古いものが好きで「この建物は150年たっている」と言うと
大喜びであちこち見ていたとか。何でも古いものが好きだと言うので、
捨てるに捨てられない古いカメラを見せたら大喜びなので、
あげることにした。あんなに喜んでもらえてこちらもうれしかった。と話された。
米子の親戚はそれを聞いて、「この家は古いものがあるからいいね、うちには何にもないわ」
それを聞いたわが夫いわく、「とっておきの古い宝があーがん、100年物ですよ、差し上げますって言えばいいがん」
「そんなもんないわ」と言った米子の親戚が、いち早く夫の言葉を理解して笑い出した私に気がつき、
自分たちもようやく気がついて笑い出された。
この家には105歳の母親がおられる。今でも畑の草取りに出られたりするもののいろいろ手がかかり、
さっきまで夫婦の喧嘩の種だと話しておられたばかりだ。
「そうだ、この間は散髪をしてやったら初めて礼を言われましてな」などと
これがきっかけで、このおばあさんのいい話がいろいろ出てきた。
私も姑を6年介護していた間には、こんな夫のユーモアに何度か救われた。
それにしても、今の私は自由な身分だなーとつくづくありがたく思う。