金剛力士像は日本各地の寺院の入口や拝殿、本堂などにある。
その中でも有名なのが、奈良県の東大寺南大門にある金剛力士像だ。
筋骨隆々で、まるで生きているかのようなリアル感のある肉体に、憤怒しているような鋭い眼球、
それでいて肉体を纏う腰布は流れるような軽やかさの流線美。
たくましさと美しさを兼ね備えた表現は運慶ならではで、東大寺南大門の金剛力士像は運慶の最高傑作だ。

東大寺 南大門
金剛力士像は2体で1組、阿形像と吽形像から成り立つ。
通常、向かって右側に阿形像、左側に吽形像を配置。
また、阿形像は口を開けており、吽形像は口を閉じているのが特徴だ。

阿形像


吽形像

運慶は終生、「生身(しょうじん)の仏」を求め、リアルな表現を追い求めたとされている。
守り神のような金剛力士像に勇気を貰いたくて時々会いに行きたくなる。
奈良に越してきて40年
終の棲家もここ奈良だ。
