シンドラーのリスト
(1993・米)
製作:
ジュラルド・R・モーレン、
ブランコ・ラスティグ
製作・監督:
スティーブン・スピルバーグ
脚本スティーブン・ザイリアン
撮影ヤヌス・カミンスキー
美術アラン・スタースキ
音楽ジョンウィリアムズ
出演:
リーアム・ニーソン、
ベン・キングスレー
レイフ・ファインズ、
キャロライン・グッドール
ジョナサン・セーガル、エンデス・ダビッツ
アカデミー作品賞、
監督賞脚色賞撮影賞、
作曲賞
美術監督・装置賞、編集賞
第二次世界大戦中の実話をもとに、スピルバーグが意欲的に取り組んだ反戦ヒューマン・ドラマ
ポーランドのある街の実業家シンドラーは、迫害されるユダヤ人をこき使って儲けていた人間だ。
やがて、ナチスにより強制収容所が建設され、多くのユダヤ人たちの大量虐殺が始まった。
ナチスのやり方についていけないシンドラーは、
施設収容所を設けて1200人ものユダヤ人を救おうとする。
金儲け主義のシンドラーが、ナチスドイツによるユダヤ人虐殺をみて人間として自分ができることを行動に移していく。
スピルバーグが意慾的に取り組んでいるのがよくわかる作品。
モノトーンの映像が、戦争の生々しさを描き出していく。
残虐さと裏腹に映像は実に美しい。
戦争映画というものは、見た後もなんとも心が重くなる。
戦争が引き起こす人間の凶器、残虐さをいやというほど見せつける。
人間は愚かだ。流れている血の色は同じなのに、
カリスマ性をもった独裁者の洗脳は恐ろしい。
「オスカー・シンドラー」
ドイツ人(生まれは現在のチェコ)の実業家で、第二次世界大戦末期に、多くのユダヤ人の命を救ったことで知られる人物で。彼は、ドイツ占領下のポーランドで自らが経営していた軍需工場(戦争のために必要な物資を製造する工場)に労働者としてユダヤ人を雇い入れ、その身柄を保護してユダヤ人の命を救いました。彼がユダヤ人労働者の保護を申請するために作成したリストは「シンドラーのリスト」と呼ばれています。
これをタイトルにした映画は大きな反響を呼び、シンドラーという人物はさらに多くの人の知るところとなりました。
東洋のシンドラーと呼ばれた外交官がいました
杉原千畝さんです。
第二次世界大戦中、日本領事館領事代理として赴任していたリトアニアのカウナスという都市で、ナチス・ドイツによって迫害されていた多くのユダヤ人にビザを発給し、彼らの亡命を手助けしたことで知られています。
杉原がリトアニアの在カウナス日本領事館領事代理に任命されたのは、昭和14年(1939年)でした。
当時の在カウナス日本領事館です。彼が多くのユダヤ人を救い、「東洋のシンドラー」と呼ばれることになったドラマの舞台がこの場所です。
↓
ユダヤ人のキリスト教社会への同化が進むと、新しい差別が生まれる。
それは、ユダヤ人を「劣った人種」とみなすものでユダヤ人がヨーロッパ社会に同化すれば「優れた人種」であるアーリア人の血が汚される、という極端にゆがんだ思想だった。
↓
このようにしてヨーロッパに深く根ざしていた反ユダヤ主義を、ヒトラーは政治的に利用した。
いろんな思いを込めて
この映画を作ったのでしょうね。
ユダヤ人への偏見、差別というのは
どうしても日本人には理解し難い部分が
ありますねぇ。
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