十戒
1956年(米)
監督: セシル・B・デミル
脚本: イーニアス・マッケンジー
ジェシー・L・ラスキー・Jr ジャック・ガリス
フレドリック・M・フランク
製作:
セシル・B・デミル
ナレーター: セシル・B・デミル
出演者:
チャールトン・ヘストン
ユル・ブリンナー
アン・バクスター
音楽:エルマー・バーンスタイン
『十戒』(じっかい、The Ten Commandments)は、歴史映画であり、
旧約聖書の出エジプト記を原作として制作されたスペクタクル映画。
製作・監督はセシル・B・デミルで、彼は本作が初公開(1956年10月5日)された約2年後の1959年1月21日に亡くなっているため、これが最後の作品となった。出演はチャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナー、アン・バクスター、など。聖書に書かれている紅海が割れ、その中をモーセなど出エジプトの民が海の中を進むクライマックスシーンはあまりに有名。
【あらすじ】
ヘブライ人がエジプトの奴隷とされていた時代、一人のヘブライ人の男の子が生まれる。
エジプトの王ファラオは救世主の誕生を恐れたため、ヘブライ人の男の幼児をすべて殺すように命令する。
難を逃れるため、その子は籠に入れられ、ナイル川に流され、
沐浴していたエジプトの王女ベシアに拾われる。
ベシアはその子をモーゼと名付け、自分の子として育てる。
モーゼはは武運に優れ、知恵もある立派な青年に育ち、王からもその優秀さを認められていた。
だが王子のラメセスに出生の秘密を知られ砂漠に追放される。
放浪の末に彼はシナイ山の麓に辿り付き、そこで羊飼い達に救われる。
彼は族長から仲間として認められ、族長の長女を妻として新たな生活を始める。
そんなある日、ヨシュアが訪ねてきてエジプトに戻り民に自由を与えてほしいと語る。
そしてモーゼは山の頂に不思議な光を見た。
山を登っていくと彼は光の中から神の声を聴く。
モーゼは、汝はヘブライ人をエジプトより導き出すよう神からの啓示を受けた。
モーゼは家族を置いてエジプトに戻り、ラメセスにヘブライ人の解放を求める。
評価:★★★★★
【感想】
十戒を見る前に、先日2014年製作(米)、リドリー・スコットの『エクソダス 神と王』を観たわけだが、CGを駆使した壮大な映像は圧巻で見応えがあった。
十戒は70年程も前の、当然CGなど無かった時代の映画であり、
これほど壮大なスペクタクル史劇を描いたハリウッドは、ただただ凄いの一言だ。
チャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナー、アン・バクスター、とキャストも豪華。
若々しく精悍なチャールトン、ユルブリンナーも良いが、男たちによって振り回されるアン・バクスターの演技が凄い。
王妃である彼女の妖艶な美しさ、愛と憎しみ、そして母性、女性の強さをしっかり描いていて、この映画のキーパーソンとも言える存在だ。
後半、解放されたヘブライ人を連れての大移動は圧巻だ。
荷車に積んだ家財道具を引く人々、家畜の牛や羊、アヒル。
その大移動を、愛する我が子を失ったラメセス率いるエジプト軍が追い詰める。
紅海の前でエジプト軍に追い詰められたモーゼが神に祈りを捧げると目の前の海が真っ二つに割れ道ができるシーンは迫力そのもの。
長い長い映画だが、エジプトの都市建設のくだりや、大量のエキストラを使ってのシーンはどれも壮大で圧巻だ。
クライマックス、「エクソダス 神と王」では、シナイ山でモーゼが石板に十戒をノミで地味に掘っているが
十戒の映画では、火柱が上がり、炎が飛んできて岩に文字を刻んでいくという、
神々しさに釘付け。
旧約聖書というととっつきにくいが、映画で見るとわかりやすくて勉強になる。
学校の教科書もいいが、この映画一本見せて学ぶのもあり?
長い長い映画ですが、お勧めです。
いや〜、映画ってほんと素晴らしい❗️❗️
『エクソダス 神と王』と『十戒』
どっちも観て比較するのも楽しいかも。
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