貴婦人を襲う地吹雪、中央よりやや右より奥に
うっすらと見えるのが貴婦人。(手前の鹿よけ柵の右から4本目の鉄棒の奥あたり)
荒れる小田代湖
ゴウッとすさまじい音が山からこだましたと思ったら
突風が小田代湖の上に地吹雪を舞い上がらせた。
三脚をたたんで帰りかけたその時である。
日光自然博物館のブログを見ると、高山(たかやま)に登って
雄鹿とカモシカに出会ったと書いてある。
雄鹿はともかく、カモシカは出会ってみたいものの一つである。
この時期、奥日光は「オオワシ」や「オジロワシ」の話題で賑やかだ。
が私には気になっているものがあった。
幻の湖と呼ばれる小田代湖の事である。
今年はダブル台風と、大雨の影響でかつて無い水量の湖になってしまった
流れ出る川がないから、自然乾燥を待つしかないのだが
鹿よけの柵で、復活した小田代ヶ原の野草が、根腐れを起こさないか
気になっている。
写真撮影と定点観測のつもりで、昼頃に奥日光に行った。
小田代湖に通うのはもう何回目だろうか
日光はどんよりした雲に覆われていたが、竜頭の滝の近くに行ったら
粉雪が舞い始めた。
竜頭の滝も水量が減った
粉雪がだんだん激しくなり、車のドアを開けると、風で中まで
真っ白になるのだった。
竜頭の滝駐車場でトイレをすませ、滝の上の駐車場に車を止めて
湯川沿いの歩道をしゃくなげ橋まで歩く。
ロングスパッツを着けていたが、笹に着いた雪がズボンを濡らす。
レインウェアのズボンをはくべきだったなーと後悔したがまあ良い。
本来なら、赤沼茶屋の駐車場から歩くのだが、12月から冬の間は
閉鎖されるので、滝の上の駐車場から歩くハメになったのだ
寒い時期は、トイレが近いというのに、トイレも凍結防止で
小田代ヶ原のバス停のトイレや、歌ヶのトイレも閉鎖された。
これから奥日光に来る方は、情報収集してから来た方が良い。
うっすらと雪がつもり、凍った歩道
凍った歩道に雪がうっすらと積もって、最近歩いた人の足跡を隠している。
霜柱がガシャガシヤと崩れて砕け散る。
粉雪舞う湯川
湯川の水音が寒々しい。
カメラにかけたレインカバーに粉雪がたまる。
指の先が冷えて痛いくらいだ。
しゃくなげ橋を渡ると、すぐ右に小田代歩道入口の案内がある
笹とミズナラの原生林に、雪の歩道が延びている。
しゃくなげ橋のたもとにある小田代歩道入口
やがて赤沼茶屋方面から来た道と合流して小田代ヶ原に向かう
冷たい粉雪が舞う原生林は、何の音もせず静かだ。
聞こえるのは自分の足音だけだった。
ミズナラの葉はすべて散り、原生林は見通しが良い。
少し坂を登って下ると、そこは戦場ヶ原の展望台入り口で
そこを過ぎると小田代ヶ原までは0.5Kmである。
熊に注意の張り紙がある小田代ヶ原入口の回転扉は、豪雪から
守るために外されたらしく、回転軸だけが残されている。
回転扉の外された入口
木道は雪が積もって凍り付き、油断するとあっという間に滑る
滑り止めのゴムを車においてきたのは失敗だったかもしれない。
凍った木道に雪がつもり油断できない
小田代ヶ原脇の車道に出ると、雪で真っ白だったが、下は凍っていた。
奥から車が一台、走ってきた。養殖場の人か関係者なのだろうか
振り返ると太郎山が見えた。
バス停の脇のトイレは、鍵がかけられ閉鎖されていた。
車道から見る小田代湖
8割ほどが凍り付き、ズミ林の奥が
まだ凍っていないようだ。ただ見た感じ水量は減ったようだ。
わずかに日が差した小田代湖
風で雪が飛ばされ、凍った面が縞模様を描いている
じっとしていると体の芯まで冷えてくる
孤高の貴婦人
地吹雪の小田代湖
雪煙が渦を巻いて飛んでゆく
竜頭の滝上部の駐車場から男体山
頂上付近は樹氷なのだろう。
午後の日に輝いていた。
コース概要
竜頭の滝上部の駐車場→しゃくなげ橋 0.7Km
しゃくなげ橋 → 赤沼コースとの合流点 0.8Km
合流点 → 小田代ヶ原 1.3Km
合計片道2.8Km
ちなみに、合流点から赤沼までは1.0Kmである。
粉雪が舞う小田代湖
展望台から先の歩道は相変わらず通行止めだった
葉がすべて落ちたミズナラ林から男体山が透けて見えた
明日、弟の見舞いに岩手に行く予定なので
ブログをお休みします。