みちくさをしながら

いろいろあって、生活を見直している日々。

蝙蝠石(コウモリ石)

2008-01-09 01:35:31 | 化石標本
あけましておめでとうございます。
既に七草がゆもとうに過ぎてしまいましたが、まだ、旧正月もありますし新春ということでおめでたい化石を紹介します。

中国で産出する化石に蝙蝠石(コウモリ石)と呼ばれるものがあります。
三葉虫の化石なのですが、バラバラになった頭部や尾板などが中国の吉祥紋様であるコウモリに似ていることから呼ばれるようになったようです。
特にドレパヌラという種の尾板は2本の長いトゲが出ていて吉祥紋様にそっくりです。

ドレパヌラの尾板をアップにしてみました。真ん中のW字型がそれ。


なお、ラベルによるとこの石には他に5種類の三葉虫類化石があるらしい。ぐちゃぐちゃでよくわかりませんが。
ただ、リアルにこれだけの三葉虫がうじゃうじゃしている様を想像すると、ちょっと、怖いかも(笑)

コウモリの紋様はこちらのサイトにありました。どのくらい似ているか比べてみてね。
「中国吉祥図案辞典~中国のシンボルとイメージ~」http://www.enkyouhyakka.com/jiten/d-koumori.htm

◆蝙蝠石データ
産地:中国遼寧省長興島
時代:カンブリア紀後期
種類:Drepanura premesnili
   Blackwelderia sinensis
   Agnostus douvillei
   Stephanocare richthofeni
   Shantungia spinifera
   Liostracia krausei

※なお、種類は購入したラベルに表示されていたものです。実際にどの断片がそうであるかは、ドレパヌラ以外よくわかりません。すんません。

腕足類(Brachipod)

2006-11-16 19:22:49 | 化石標本
⇔約3.6cm/産地:アメリカ
デボン紀(3億8千年前)

腕足類の化石です。種類は不明。
購入したときについていたラベルには、「Pyritized Brachiopod(黄鉄鉱化した腕足類)」と。
腕足類というのは、分類としては『門』にあたるので(腕足動物門)、おおざっぱな説明ではあります。
『門』より上の分類となると、動物か(動物界)植物か(植物界)菌類かってなっちゃう。
(ちなみに人間は真核生物、動物界、脊索動物門、脊索動物亜門、哺乳類綱、霊長目、ヒト科、ヒト属、サピエンス種)
まあ、腕足類の細かい区別なんてよくわからないので、素人のコレクションとしては充分とも言えましょう。

さて、腕足類ですが、これは古生代に栄えた生物で多くの化石種が発掘されています。
しかし、現存するのはシャミセンガイなどわずか350種ほどです。
とはいえ、同時代に最も栄えていた三葉虫は全滅してしまったのですから、運は悪くないのかもしれません。

ついでにいうなら、腕足類の形は二枚貝にそっくりですが、貝とは全く別モノです。
二枚貝は『軟体動物門、二枚貝綱』、つまり『門』から違う。
『門』が違うということは、体の基本的なボディープランが違うということなんですよね。
単純化していえば、「ヒト」と「貝」が違うくらい違うってことなんですが。
ちなみに、イカ・タコは『軟体動物門、頭足綱』…。
う~ん、海のモノって、今ひとつ違いが分からんよなぁ(笑)