余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

木漏れ日

2021-01-19 22:52:10 | 雪の島の詩
木漏れ日は陶酔の幻想
幻想に似ているのが恋愛
恋愛は晴れ渡る
葉が落ち枯れ流れ
恋愛は雨が降る
雨は好き
雨は嫌い
ふたりを結ぶゆわい糸
それは木漏れ日の反射
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半分

2021-01-19 22:50:16 | 雪の島の詩
まるいケーキを
ひときれずつ切りとって
一口ずつ味わっていく

A B
右 左
月 夜
半分みたい
私の名前も出現する
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一瞬の

2021-01-19 22:45:36 | リンゴのいろ(短歌)
一瞬の
ふれあいだとして
あと何度
あげられるかな
ころがる瞳
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あたたかな

2021-01-19 22:43:10 | リンゴのいろ(短歌)
あたたかな
九月のおわりの
足取りは
あなたに会えた
それがすべてで
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シズコさん

2021-01-19 17:43:45 | マイブック(さ)
「シズコさん」
      佐野洋子 著

母と娘の関係。
好きなとき、嫌いなとき、
好きなこと、嫌悪する葛藤。
ながれる月日のなかで、
動くことのない視線の揺らぎ。
それはときに残酷に体を張いずる。
認知症は自分自身の分からなさと、
その分からなさを理解する。
理解することの不完の望郷。
時代時代に変化していく、
思い出というチョイスから、
見え隠れしながら保つ影の跡のひかり。
家族という単位から漏れるさまざまの灯り。
ひかりは、いずれやさしくくるまれる。
白すぎて目を細めるように。

時代に興る変化は、周囲の営みにより
地から出てくる本性の、それもまた一部分。
一部分はその人の全部でもあり続ける。
収まりつかない五感をたよりに。
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