軽やかに
死をうけとめる
ひとでありたい
ひらりとおちる
花弁と
まばたきで
アンチテーゼに
なったなら
涙を舐める
美へと定める
決別は
恥ずかしそうに
やってくる
手をたずさえて
きこえないよう
残照の渡る光と影は
永遠に続く残酷のまばゆさ
切れそうな糸で紡ぎ出された
危うい慟哭の橋は
絶妙な平衡感覚が必要で
光と影の境界線を手で隠す
夕立の降った後の匂いを身体に取り込み
寂しく悲しみに暮れた立ち姿勢に
地上に架からない虹の橋が浮かび上がる
必要以上に使った瞳は紅く
潤みっぱなしの唇の赤
なんとはなしの頬の朱
三つのあかは青すぎる空に対比して
ムードのある立体感を際立たせる
素敵と物憂げさが交互に吹いて
光の輪郭線が散っていく
空を見上げるその立ち姿勢は
遠くを見ながら近くを見る
儚く淡く蝶を連れて
交わることのない色の粒を
影でそっと隠すのだけれど
光の泡は恥ずかしそうに
影をぼかしにやってくる
幸せを手にするんだ
手を振ってバイバイのおわかれ
振り向かないで歩いていく
ゆっくりと時の流れを逆行
甘酸っぱいミカンの味
ハッピーバースデー
私