国債は市中から貨幣が不足し、一部の人を除いて、その他の多数の人たちに行き渡らなくなったとき、その状態を不況と言う言葉で表現できるとき、政策的に経済を活性化させようとして発行すると言うことができる。
では何ゆえに市中から貨幣が不足してしまうのか、不足しなければ新たな国債を発行しなくてもいいはずだと言える。発行するときの市中の状態は一言で言えば『格差の発生』という状態になっている。
つまり格差の発生が国債の増発の原因になっているといっても過言ではない。
格差の発生、それは貨幣所持の偏りに他ならない。
以下に貨幣所持の偏りといえる私独断の事例として引用してみよう。
世界四季報 http://4ki4.cocolog-nifty.com/blog/ より引用
2009年ヘッジファンドランキング http://4ki4.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/2009-41de.html
世界ヘッジファンドマネジャー報酬ランキング
順位 マネジャー ヘッジファンド 報酬
1 デビッド・テッパー アパルーサ・マネジメント 40.00 億ドル
2 ジョージ・ソロス ソロス・ファンドマネジメント 33.00 億ドル
3 ジャームズ・シモンズ ルネサンス・テクノロジーズ 25.00 億ドル
4 ジョン・ポールソン ポールソン&カンパニー 23.00 億ドル
5 スティーブ・コーエン SACキャピタル 14.00 億ドル
6 カール・アイカーン アイカーン・キャピタル 13.00 億ドル
6 エドワード・ランパート ESLインベストメンツ 13.00 億ドル
8 ケネス・グリフィン シタデル・インベストメント 9.00 億ドル
8 ジョン・アーノルド ケンタウルス・エナジー 9.00 億ドル
10 フィリップ・ファルコン ハービンガー・キャピタル 8.25 億ドル
ヘッジファンドマネージャー資産ランキング http://4ki4.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-ff3b.html
順位 名前 年齢 資産 居住地
15 ジョージ・ソロス 79歳 130億ドル Westchester
29 ジェームズ・シモンズ
71歳 85億ドル East Setauket
33 ジョン・ポールソン
53歳 68億ドル New York
36 スティーブ・コーエン 53歳 64億ドル Greenwich
65 レイ・ダリオ 60歳 40億ドル Greenwich
85 スタンレー・ドラッケンミラー 56歳 35億ドル Pittsburgh
85 ブルース・コフナー 64歳 35億ドル New York
91 ジョン・アーノルド
35歳 34億ドル Houston
97 デービッド・テッパー 52歳 30億ドル Milburn
110 ポール・チューダー・ジョーンズ 55歳 29億ドル Greenwich
113 ダニエル・オク 48歳 28億ドル New York
123 D.E.ショー 58歳 25億ドル New York
147 ジュリアン・ロバートソンJr. 77歳 22億ドル New York
158 フィリップ・ファルコン 46歳 20億ドル New York
158 ケネス・グリフィン 41歳 20億ドル Chicago
204 イスラエル・イングランダー 61歳 17億ドル New York
236 ラジ・ラジャラトナム 52歳 15億ドル New York
236 ルイス・ベーコン 51歳 15億ドル London
236 ステファン・マンデル 53歳 15億ドル Greenwich
289 マーク・ラズリー 49歳 13.5億ドル New York
296 リチャード・チルトン 51歳 13億ドル Darien
296 グレン・デュビン 52歳 13億ドル New York
326 ジェームズ・ディナン 50歳 12億ドル New York
341 レオン・クーパーマン 66歳 11.5億ドル Short Hills
347 ヘンリー・スウィーカ 52歳 11億ドル New York
※The 400 Richest Americans 2009(Forbes)
※Absolute Return+Alpha's(アブソリュート・リターン・プラス・アルファ)
私が考えるには貨幣所持の偏りから市中では貨幣不足を起こし、経済的に不況と言う状態を作り出していく、その状態を逃げ出すため国債を発行して経済を活性化させようとする。だがしかし市中の貨幣不足は解消されることは無く、発行された貨幣はより貨幣所持の偏りを増長させてしまう。この状態が続けば市民の力がエジプトの大統領を追い落としたように世界的な政情不安を引き起こすのではないかと考える。
そこで言えることは貨幣に交換機能を主体とした役割を持たせ、保存機能の制限を最小限にすることしかないものと言える。
貨幣の保存機能、その中には老後の蓄えとして預金をしとかなくてはならないという不安からの、経済的弱者が存在する現在の社会を、福祉という面から弱者なり老後の心配がない社会にしなければならない。
老後の心配を喧伝している人は貨幣の偏りを容認し、そのことによって莫大な利益を得ている人に他ならないのではないだろうか。
現在の社会では国債負担は国民全体で責任を負うことになっている。国債発行の最初期、市中の貨幣が不足したことから、人間は考えもなく、また後先のことも考えず簡単に国債という方法を選んでしまった。最初期発行した時点で流通貨幣不足があったということからの発行であり、次からはより負担が増大していくことを考えなかったのか。
まだまだ私の考察にはいたらないことが多々あると言えます。これからも考察を続けていくつもりです。
中国旅行から、万里の長城