このところ暫く書いていませんでした。それは別の場所に移動していたためパソコンから離れざるをえない事情があったからです。
私が住んでいる場所は埼玉県ですが、別の場所というのは茨城県の鹿島灘の海岸近くです。私がまだ油の乗っていた時期、ある事業で土地を買いました。その土地の管理に行かなくてはならないからです。雑草が生え放題になった土地に、夫婦で高速を使わず一般道を片道トイレタイム入れて6時間かけて出かけます。その結果少なくても5,6日は先方に泊まることになります。帰ってくると一気に疲れが出てきます。そんなことでパソコンに向かう力が涌いてきませんし、また書くべき内容が消えています。
そこで今日は経済から離れて、最近の出来事を書いてみます。
私の現在住んでいるところは、前にもこのブログで書きましたが近くに小学校があります。一昨日校庭の前の通りを用事があって歩いていたときのことです。
いつも子供たちが勉強している姿、また校庭で運動している姿を、私もほんの少しかかわっていることから元気な様子を楽しく拝見しています。
用事を済ませ帰り道を歩いていたとき、校庭のほうから「おじさん今日わー」という声がかかりました。近くには歩いているのは私だけでしたので、振り返ってみたところ5,6人の子供たちがジャングルジムの上からこちらを見ていました。そして「やっぱりそうだ」という声と共に子供たちが手を振りながら口々に「こんにちわー」という声がかかってきました。私も笑いかけながら手を振り「こんにちわ」を返しました。
なぜ子供たちが声をかけてくれたのかがすぐ解りました。それは多分10月の読み聞かせで6年生の担当になったときの生徒たちだったのでしょう。
小学校高学年の読み聞かせは何を読むかということで色々考え、私なりの独自な方法を考えていました。その幾つかの選択肢(紙芝居・絵本・朗読のみ)の中で絵本を選びました。
6年生の子供たちに絵本を読み聞かせる?、もし家族に6年生の子がいるとして、父・母及びおじいさん、おばーさんが絵本を読んでやるかと考えたとき子供が反発してしまうのではないかと案じてしまう。では紙芝居はどうかといえば道徳的なものしかなく、単なる朗読ではたとえ15分といえども集中力を維持できるかということになります。
私が今まで読み聞かせボランティアをやって気がついたことは、先生が15分という時間ボランティアの方々に迷惑にならないように、生徒たちに集中力を持って聞く様に説得していたと感じることがありました。
つまり生徒たちの忍耐の場でもあるようだったのではないのでしょうか。それを感じていましたので私なりに子供たちの集中力を引き出すように手を買え品を買え、その15分を有効に使いたいという気持ちから、自分なりに考え興味を引き、また勉学のためになるものをと、担当の学年が替わるたびに低学年では紙芝居。中学年の3年生には少し難しい紙芝居。4年生にはこれからの人生の中で出会うような意味のある紙芝居。そして高学年の5年生と6年生にはできるだけ集中力を引き出せる絵本なり写真を使った紙芝居をと私なりに考えてやってきたつもりでした。ただ自分なりの考えで今まで来ましたが、その結果のことは知る由もありませんでした。
ジャングルジムからの「こんにちは」の声、10月の読み聞かせのときの6年生からの声でした。今までどのように集中力を引き出せたかの回答の声でもありました。私がその時選んだのは「宮沢賢治の銀河鉄道の夜」という絵本でした。この題の絵本は幾つかの作者のものがありまたが「影絵と文・藤代清治」作という大型本です。全体の文を読むには25分ぐらいかかりますので、私なりに最初の文章は短い解説にし、途中から原文に戻るというやり方です。そして文章を読みながら絵を見せるのではなく、文章は最初から下書きをしたものを机の上で読み、右手で生徒が絵をよく見えるように広げるということでした。
最初に6年生の教室に入るとき、担任の先生が挨拶をしながら、また笑いかけながら「手ごわいですよ」という声で迎えてくれました。つまりうまく生徒に受け入れられれば、1回の顔合わせでも覚えてくれますが、逆に手ごわい相手でもあるようです。ちなみにこの小学校の読み聞かせボランティアは私一人だけが男性です。時間のある定年退職をした年金者の方も挑戦してはいかがですか。
子供たちは大人と違って素直に返ってくると感じました。またここから元気がもらえると感じた一日でした。