現代では、
月がちょうど太陽と地球の間に来たときのことを
「新月」(あるいは「朔」)と呼んでいます。
天文学上は、
太陽と月の黄経値が同じになった瞬間を定義し、
そのときの月齢をゼロとして、
月の周期の出発点としています。
新月は太陽と同じ方向にあるため、
実際に見ることは出来ません。
しかし、
古代社会において「新月」とは、
文字通り、
実際の空にはじめて見える細い月(今でいう三日月)のことでした。
現代でも、
民俗学などではこの意味で使われるので要注意です。
純粋な太陰暦が使われているイスラム世界では、
今でも天文学者が望遠鏡で新月を観測し、
月のはじめを決めているという。