惑星は、星座のなかを、
毎日毎日少しづつ移動していきます。
金星はほぼ9ヶ月ごとに
夕方の空と明け方の空に交互に現われ、
木星は12年で空をぐるりとひと回りします。
メソポタミア文明を築き上げ、
最初に星座をつくったと言われるシュメール人は、
惑星の存在にも早くから気付いていたようです。
星が空の天井の模様だと思っていた彼らにとって、
惑星の複雑な動きはとても不思議なことだったことでしょう。
彼らはこれを神の兆候だと考えました。
原始社会では、
自然界の森羅万象を擬人化・神格化し、
崇拝の対象としていました。
太陽は雲に隠れることによって、
やがて恵みの雨が降ることを教えてくれるわけです。
その類推から
「天に特別な兆候が現われたら、それは、やがて起こる大事件を示している」
とされたのも、違和感なく受け入れられていたようです。
彼らにとって「予測」と「予言」は同じレベルのことだったようです。