日日の幻燈

歴史・音楽・過ぎゆく日常のこと

【music】「Scarborough Fair」 by The Gothard Sisters

2015-02-28 | jukebox


サイモン&ガーファンクルでお馴染みの「スカボロー・フェア」。
もともとはイングランドの古い歌で、多くのミュージシャンがカヴァーしています。私もサイモン&ガーファンクルでこの歌を知ったのですが、彼らの歌には反戦への想いが込められているそうです。伝統的な歌に彼らの想いをオリジナルとしてミックスさせて完成したのが「スカボロー・フェア/詠唱」とのこと。
今回はThe Gothard Sistersによる楽曲です。


もともとこの曲は中世イングランドに起源をもち、民間で歌い継がれてきたバラッド。なので多くのバージョンが存在するそうです。
歌われているのは女性に失恋した男性のこと。
かつての恋人への未練なのか、今でも消えない一途な想いなのか、それとも年老いた男性による純化された過去への憧憬なのか…。

スカボローはその当時貿易で栄えた町の名前で、そこで開催される市が「スカボロー・フェア(スカボローの市)」。多くの人が集まる市では、見世物的な興業も行われて大いに賑わいました。

Are you going to Scarborough Fair?
Parsley, sage, rosemary and thyme,
Remember me to one who lives there,
For she once was a true love of mine.

市の片隅で吟遊詩人たちはこの歌を歌っていたのでしょうか。
市の賑わいや雑踏に紛れて、寂しげな「失恋の歌」。路上ミュージシャンの歌に聞き入る現代人と、同じような光景がそこにあったのかもしれませんね。


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