風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

楽書き雑記「七草の世界も激変の時?=名古屋・鶴舞公園の市緑化センターで秋の七草展」

 「春の七草」とか「秋の七草」とか言いますが、その草の名前は?と問われれた時、僕は自信を持って答えられるのは、それぞれ3つか4つです。春にはスーパーで買ってきた七草セットで作った粥を食べるのに、名前となるとその程度。食べることのない秋の七草の名前は、さらに怪しいものです。

名古屋・鶴舞公園の市緑化センターで16・17両日の日程で「秋の七草展」なる催しが開かれているのを知り、出向いてきました。

植木どころ・愛知県稲沢市の稲沢植木研究会の企画。会場にあったガイドに目を通すと、まず「七草」が紹介されています。
①萩(ハギ)②尾花(ススキ)③葛花(クズ)④撫子(ナデシコ)⑤藤袴(フジバカマ)⑥女郎花(オミナエシ)⑦朝顔(キキョウ)。※念のためですが、カッコ内は読み仮名とは限りません。

展示テーブルには七草を植えた小鉢が60個ほど並びます。全て品種名が違います。ハギだけでも19品種(実際はもっと多いといい、我が家の庭のハギの特徴を話すと、19種以外の名前でした)。

植木研究会の方が説明してくれました。
「昔から日本に自生していたもの、中国や朝鮮から渡来したものなどさまざま。自生種の中には、もう小さな島だけになって、絶滅危惧種に指定されているのもあります」

日本を代表する花とされるナデシコの固有種・カワラナデシコ(ヤマトナデシコ)。女子サッカー「なでしこジャパン」で一躍有名になりましたが、かつては河川敷に広く分布していたのに、現在では山間地のごく限られた場所にしか見られないそうです。

秋の七草といっても、花を目にする時期が地域によって随分違います。オミナエシは、名古屋周辺では6~7月の花とされますが、関東では8月、関西では9月の花だとか。

野生のキキョウは8~9月なのに、市販されているキキョウの開花はほとんど6~7月。
「日本人の早いもの好きの表れでしょうか。我々生産者もどんどん早咲きに改良して出荷しているのです」
万葉の時代から続く「七草の世界」も激変しているようですね。

※写真の表記は品種名を省きました。

ハギ

ススキ

クズ

ナデシコ

フジバカマ

オミナエシ

キキョウ


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