ハーブティー

旅が好き ガーデニングが好き 好奇心旺盛な団塊世代です

父の形見

2014年09月22日 | ブログ

近所の奥さんが白い着物に黒の袴を着ていたので、何をしているのか訊ねたら弓道をしているとのことだった。

 

私の父も生前弓道をしていたけれど、他界して以来父の弓矢は我が家の床の間に鎮座したままになっていた。この弓矢は勿論父の形見だけれど、いつまでもこのままおいていて良いものだろうかと、いつも気になっていた。出来ればそろそろ学校か何処かの弓道場で使ってもらえないかと思っていたところだった。

良かったら使ってもらえないかと聞いてみたら、「是非、お願いします!」と即答し、後日我が家に貰いに来られた。

「まだ初心者だからグラスファイバーの弓とアルミの矢なんです、竹の弓矢だなんて感激です。こんな立派なものをいただいただけるなんて、大切にします!」と、とても喜んでもらった。

ああ、こんな人に使って貰えたら、手放す寂しさはあっても、父もキット喜んでくれると思うと気が楽になった。


名画との再会

2014年09月12日 | アート・文化

幼い頃、母の実家に行く度に見ていたその絵(勿論コピーだけれど)がすっかり好きになり、私が絵に興味を持つ原点になったのかもわからない。

その絵は、ミレーの「晩鐘」だった。

じゃがいも堀りをしている夫婦に、遠く離れた教会から夕方の時を告げる晩鐘の音が聞こえてきた。二人は農作業の手を止めて一日の終わりの感謝の祈りをする。かごの中にはじゃがいもが満たされないまま入っている。

Photo 

この度、東京の国立新美術館にこの絵を観に行くことになった、と、言うよりも会いに行ったと言った方が良いのかもわからない。

この絵に実際に出会ったのは、パリのオルセー美術館で当時の本を見てみると、中に入っていた旅行の行程表は1999年になっていた。そう、もう15年前のことだった。

まさか再会できるなんて思ってもいなかった。


初秋の宵

2014年09月03日 | アート・文化

こんなコンサートもあるんだと思ったのは昨日のことだった

市のホールで開催されたフィルムコンサートで何の予備知識も無く、友人からチケットをもらって行ってみることになった。

その「フィルムコンサート」は、松本市のホールで開催される「サイトウキネン フィルムコンサート」のこと。あの巨匠の小澤征爾氏が創設されたサイトウキネン オーケストラのコンサートがLIVE形式で全国の会場10か所で放送(?)された。

曲目は、モーツァルト:セレナード第10 変ロ長調 K361(370a)<グランパルティーダ>

      これは指揮者なしの管楽器のアンサンブル形式

ベルリオーズ:幻想交響曲op.14は小澤氏の指揮によるものだった。

 

体調に気を遣いながら曲間にはスペシャルドリンクを飲みながらだったけれど、いつも笑顔を絶やさず優しさが感じられ、演奏も素晴らしいものだった。

驚いたのは、楽譜なし(!)の暗譜だった。さすが巨匠!こんな指揮者は見たことがない。

最後には楽団員一人一人に手を差し伸べて握手をされていた。

 

観衆も臨場感いっぱいの「フィルム コンサート」に大きな拍手を送っていた。

 
初秋の宵 心地良い風に吹かれたような気持ちになった。