***吉井和哉的日常生活***

アリ地獄に嵌って14年半 吉井和哉のない生活は、たぶん考えられない

京都の旅@二日目

2012-09-24 23:59:59 | 美味しい話とか旅の話とか

 

 

京都2日目。

 

朝食はコンビニで買ったおにぎりとスープ(笑)

7時オープンのホテルのモーニングビュッフェを待つと動き出しが遅くなるので。

 

 

すぐ近く(中京区寺町)にあった本能寺。
こ、これが山門?と思ったら寺町通りに大きな門がありました(汗)

本能寺は『本能寺の変』の時は中京区蛸薬師にありましたが、
変の5年後に秀吉の命により現在のこの場所に移されたそうです。

本能寺の能という字、よく見るとつくりが「ヒ」2つじゃなくて「去」なんですよ。
幾たびか焼き討ちにあったため、「火が去るように」という意味で変えられたとのこと。
なるほど。

 

 

信長公のお墓と本堂。
境内には本能寺の変で討死・自害した人たちの名が記されていて、
ドラマなどでお馴染みの名前に、ああ、これはドラマじゃなくて本物の歴史だったんだなと
あらためて思ったりして。


 

そして、

本日の目的地である嵐山へ、地下鉄と嵐電を乗り継いで向かいます。

 

 

嵐山駅で降り、まずは桂川に架かる渡月橋へ。

さすが絵になります。
紅葉の盛りはカメラマンが大勢集まるんでしょうね。

 

浮世絵のような風景。素敵だわ~。

でも昨日と打って変わって今日はメチャ暑(汗)

 

カンカン照りの陽射しの中、向かうは天龍寺。

 

こちら、暑さも和らぐ(気がする)京しつらえ。自販機も、竹垣模様の仮設塀も雅です~。

 

 

天龍寺は開門(8:30)と同時に入場。

 

10年前と同じく、庫裏の達磨さんが迎えてくれました。

 

天龍寺の中心となる大方丈。
方丈とは本堂、客殿、住職居室などを兼ねる多目的建造物とのこと。

 

大方丈襖絵の雲龍図(ここは撮影可)はそんなに古い物ではなく、
昭和32年に描かれたのだそう。
睨みをきかせた龍と、映り込んだ穏やかな庭が対照的で面白かったです。

 

 

大方丈から眺める曹源池庭園は夢窓国師作。

 

この池泉回遊式庭園は約700年前の面影をとどめており、
わが国最初の史跡・特別名勝指定だそうです。
池の向こうに置かれた石は、滝や龍の形を現しているとのこと。

奥が深いのね~。

 

曹源池と大方丈。すんごい綺麗。

池の形や石の組合せが意味してるものとかは分からないけど、
綺麗だってのは私でもよく分かりまする(笑)

 

色付き始めた境内の楓。

 

軒丸瓦の紋様が『天龍寺』という文字。 こういうの初めて見ました。

 

 

境内の植物を少し。

 

白萩。

 

 

紅萩と雁金(かりがね)草。

 

白実の小紫と芙蓉。

 

苔も見事でした。

 

天龍寺では、平成2年に加山又造氏が描いた雲龍図(別料金@500円)も
見させてもらいました。見上げた天井の龍は大迫力でしたが、感想は特に無く(汗)
す、すんません。

 

 

お次は一度訪れてみたかった、竹林の道。

 

なかなか撮れない人のいない図。

 

でもこちらの方がいいですね。

歩く人がいてこその道ですもん。

葉の擦れ合う音と、葉の間から僅かに地面に届く光、
想像以上に素敵な場所でした。

 

 

竹林の道を通り、お昼を予約した店のある亀山公園へ。


予約時間に間があったので、桂川をゆく屋形船をのんびりと見物。

 

お店はちょっと奥まった場所にある松籟庵

森のなかにひっそりと佇む一軒家。いいカンジです。

 

 

食事処の窓いっぱいに広がる緑と、見下ろせば桂川。素敵です~。

もっと敷居の高いお店を想像してたんですけど、全然違ってて、
田舎の家で寛いでいるような居心地の良さ。

 

 

   

お料理(松葉@3,800円)もひとつひとつとっても美味しかったです。

特に湯豆腐の昆布出汁が不思議なくらい美味しくて、
店の方のお薦めに従って、つゆを少し加えゴクゴクと味わっちゃいました(笑)
家でだって同じように昆布出汁なのに何故?と思って調べたら
京都は軟水で昆布や鰹の旨味がよく出るのだそう。
そっか~~、お水の違いだったのか~。

 

 

午後は、苔の庭が美しいという祇王寺へ行く予定だったんだけど、
苔は天龍寺で充分堪能出来たのでパスし、また嵐電に乗って太秦広隆寺へ。

 

 

太秦広隆寺駅から本当にすぐの広隆寺。

予定には無かったんだけど、途中、弥勒菩薩のポスターを見たら、
もう会わずにいられなくなっちゃって(汗)

 

 

「ああ、ここ、ここ。修学旅行で来たわ~~」と思ったらこの霊宝殿は現在は
公開されておらず、弥勒菩薩像たちは、すぐ隣につくられた新しい霊宝殿に
展示されているとのこと。



新霊宝殿は新しいが故に、少々趣に欠けるなぁというカンジ。

 

でも、国宝第一号となった、この弥勒菩薩半跏像、


【参考写真】

隅から隅まで美し~~~~っ。

特に指。そして、指と頬の得も言われぬ間。


兎にも角にも、慈悲に満ちあふれたそのお姿、素晴らしいです~~。

 

で、この菩薩像の前にお守りが並べて売られてるんですけど、
それが、なんとも有り難そうで、ええ、ええ、買っちゃいましたよ、家族全員分(笑)
商売上手だわ~、広隆寺。

しっかし、こんなに素晴らしい菩薩様なのに、中学の時の記憶は全くありません(汗)
「へぇ~」くらいで通り過ぎたんでしょうね。ああ勿体ない。


霊宝殿では、弥勒菩薩をはじめとする仏像の制作時期が各時代に渡っていて、
天平は直線的でシンプル、鎌倉は至極リアルとか、時代による違いが凄く面白かったです。

 

 

その後は、太秦広隆寺駅に戻り、帷子(かたびら)の辻駅へ。


その前に、



これは太秦広隆寺駅にあった数珠やお守りの自販機(笑)
思わず買っちゃいそうになりましたぜ。

 

帷子の辻駅で北野線に乗り替え、世界遺産の龍安寺へ。

 

 

大きな鏡容池には睡蓮がビッシリ。
夕方近くになっていたので残念ながらほとんど咲いておらず。

 

池を一周しながら写真を撮る私を気長に待つダンナ。
いつも悪いわねぇ(笑)

 

龍安寺の見どころは、やはりこの石庭。

 

おお、誰もいない!

 

ワケは無い(笑)

 

省略の美といった感のあるこの石庭には、いくつかの仕掛けがあると言われてまして、

そのひとつが、
置かれた15の石はどこから眺めても全ては見えない不完全な状態になっているというもの。
これは、不完全を完全にするためには心眼で見抜くことだという教えだそうです。
(が、探してみると全部の石が見える場所があるんですよね。ちょっと右寄りのところw)


他には、右側の土塀。
写真だとごく自然に見えますが、実際は手前になるほど高く作られているんです。
広く見せるための遠近法マジックですね。

加えて、手前に大きな石、奥に小さな石を配置し、さらには手前の石を膨張色の赤い色、
奥の石は収縮色の青い色にして、やはり遠近感を強調しているとのこと。

石庭自体が黄金比になっているという説もあったり、

でも、そういうことを抜きにしても、侘び寂びを感じる土塀と白砂のコントラストの美しさ、
想像力を働かせずにいられない石の配置の妙は格別でした。 

 

というカンジに、石庭ばかりに目がいってしまいますが、

方丈の手の込んだつくりも派手さはないけど見てて飽きなかったです。

 

外側から見た土塀と青もみじ。綺麗だわ~。

 

ここの苔庭もなかなか。赤い実は名前不明(汗)

この時午後3時半。

金閣寺に行こうか、このまま戻ってお茶屋さんでのんびりするか、、、

かな~り迷って、結局お茶屋さんを選びました(笑)

 

 

お茶屋さんは、京都市役所近くの一保堂茶舗

 

寺町通りに面したその店構えは、いかにもお茶屋さん。いい雰囲気です。

 

お茶の店舗に併設した喫茶室嘉木(かぼく)でいただいたのは、
私が玉露の麟鳳(りんぽう)@840円、ダンナが煎茶の嘉木@788円。
お茶は全てお菓子付きです。

スタッフの方が丁寧にお茶の淹れ方を教えてくれたんですが、
急須はゆすると雑味が出てしまうということ、
恥ずかしながら、この年まで知らなかったです。

玉露は、急須に10gの茶葉を入れ、3つの湯呑みを使い適温(60度)になったお湯を注ぎ、
秒針時計とにらめっこをしてきっちり1分20秒待ち、そして、急須から出てきたのは
「え、これだけ?」という少しのお茶。最初はお湯のほとんどを茶葉が吸い取るそうです。
そのお茶を口に含むと、まるで昆布の様な味と香り、渋みは無し。
へぇ~~~、へえ~~~~~~。

東京でも何度かお茶の専門店で上等な玉露をいただいたことがあるんですが、
お茶の産地や種類なのか、淹れ方なのか、はたまたお水の違いなのか、
こんな味は初めて。昆布というのとは違うかも知れないけど、でも
そうとしか表現できない私の味覚が悲しくもあり(汗)

ダンナの煎茶はほんの少し同じような味がして、僅かな渋みもあり。

どちらも美味しいです。
職場には玉露のティーバッグ、家用には嘉木の袋詰めを土産に買いました。

ちなみに嘉木は100g2,625円、麟鳳は100gあたり3,150円。
一番お高い玉露の天下一は10,500円。
ほ、ほぉ~~(汗)

でもこのお値段からすると、お菓子付きのお茶はほとんど利益が出ないんじゃないか
という良心的な値段設定と言えますね。

お茶もお菓子も美味しかったし、勉強になったし、雰囲気も良かったし、
金閣寺を諦めて悔い無し(笑)

 

 

そして、二日目の夕食は、予約なしのフリー。

ホテルの近くをあちらこちらと歩き回り、匂いと店構えに惹かれて入ったのが
鰻のお店の京極かねよ

2階の座敷席が良かったんだけど、寄席で貸し切られていたので
1階のテーブル席へ。

 

 

いただいたのは、私がうなぎ丼、ダンナがきんし丼。どちらも2,800円。
それと肝吸い@350円。

きんし丼というのは初めて。うな丼の上にフワフワの卵焼きが乗ってるんですよ。
う巻きがあるように、卵とうなぎは相性がいいようでなかなかの美味しさ。

私はうなぎの蒲焼きが大好物なんですが、昨今の値上がりで本当に久しぶりの
うな丼となったわけでして、でも、東京でいただくのより身がちょっと硬めですね。
タレも少ししょっぱめで尖ってる感あり。

とかいいつつも、久々にうな丼がいただけて充分幸せでございました♪

 

 

三日目へ続く(UPはまたそのうちw)