人は生まれてそしていつかは去っていく。
キラキラした時間を共有した友達も、いつかはきっと遠い場所に去っていく日が来るのだと、ちゃんと知っていた。
すでに去って行った友達もいる。
私はあれから何十年もたつのに、今でもそんなクラスメートたちのことを思い出す。
ほかのクラスメートがうっかり忘れてしまっても、私は何度も思い出すよ。
そんな心配はあまりないのかもしれないけどね。
こちらの世界であちらの世界にいる人のことを考えると、あちらの世界にいるその人のまわりで、たくさんの花が咲くというから。
何年たってもずっと忘れない。
私は何度もあなたのことを考える。
あなたのまわりに花を咲かせるために。
あなたが残していった美しいこどもたちは、そっと遠くから見守っているから。
あなたがそばにいて、あちこちうろうろしながら面倒を見ている姿を想像しながら見守っていくから。
あの頃。
まだ未来がずっと遠くにあった頃。
卒業文集の載せる絵を頼まれたよね。
クラスメートたちの似顔絵なんて描けないのに、担任に、おまえらならできるだろうと全員分の似顔絵を二人で描き上げろと丸投げされて怒ったよね。
あなたが描いた絵はみんな可愛くて。
わたしが描いた絵は、一部の男子に不評だった(苦笑)
思い出せばきりがないよね。
結婚式に友人代表でスピーチを頼まれて、終わるまでごちそうが喉を通らず、私でも緊張するんだって驚いた。
いい人は早く修行が終わっちゃうんだろうね。
私たちがそちらに行くのはもう少し先になるから。
約束通り、杖をつくようになっても、腰が曲がっても女子会は続けるから。
ずっと一緒に参加していてね。
そして、いつか向こうの世界でみんなで集まって、また女子会しよう。
たくさんの思い出をありがとう。
明るくてかわいらしくて、チューリップみたいなあなたへ。