◆「シベリアの文化に触れてみる」
10月27日(土)13:00~16:00
12:30開場
鶴見大学会館 メインホール(JR鶴見駅近く)
申込不要、参加費無料
企画・開催 鶴見大学比較文化研究所
「文化に触れるシリーズ」第4弾で シベリア地方の文化・言語について取り上げます。
13:30 開場
13:40~13:50
「サハとトゥバの言語と文化」 江畑冬生 新潟大学准教授
13:50~14:30
「ユカギールの言語と文化」 長崎郁 国立国語研究所研究員
14:30~14:40 休憩
14:40~15:20
「イテリメンの言語と文化」 小野智香子 千葉大学研究員
15:20~16:00 質疑応答
これは!!!
サハ、トゥバ、ユカギール…これらの民族にも興味がありますが、イテリメンはカムチャッカ半島の先住民族で、以前はカムチャダール とも呼ばれていました。
いずれもシャーマニズム信仰で、中でもイテリメンはコリヤークと共に「ワタリガラス伝説」を持つとされているのです!
「ワタリガラス伝説」はアラスカ先住民などの中で信じられているもので、ワタリガラスは創造主である、神から太陽(火)を盗み出しヒトに与えた(智慧を授けた)もの、自分たちの先祖である…などとしているものです。
ワタリガラス自体は北半球の広い範囲に生息していて(ユーラシア大陸と北米大陸のほぼ全域。北海道にも冬の渡り鳥として(少ないそうですが)見られるので、それでこの名を持ちます)、英語ではRaven(レイヴン、レイヴァン)やCommon Ravenと呼ばれます。
北欧神話にも登場するそうですし、英国では「ロンドン塔からワタリガラスが居なくなると、自国が滅びる」というジンクスもあるとか。それで、わざわざ王室お抱えのワタリガラス番=飼育係?までいるそうです。
アラスカのトリンギット族などではワタリガラスはトーテムポールの意匠(モチーフ)として使われ、自分たちの祖先や神とするクラン(氏族)がそのモチーフを施したりします。(必ずしもクランの象徴モチーフ動物が選ばれるとは限らず、またクランに属していない人たちがそのモチーフを施すこともあるとのこと)
◆世界各地の神話や伝説に登場するカラスについて
「カラスと太陽の不思議な関係~世界中で見られる奇妙な符号~」
画像はアラスカ州立大学フェアバンクス校(UAF)の博物館 Museum of The North で撮影した展示物で、長辺50cm弱あったでしょうか。彫られているモチーフは『ワタリガラスと太陽』だったと記憶しています。
しかしながら、いつの時代の物かアラスカ先住民のどこの人達の物だったのか…詳しくメモを取ったり展示物のプレートなどは撮影していなかったため(その時には覚えていたのですが、時の流れで失念…トホホ)、UAFの展示物に関して調べてみたのですが分からず…詳細不明。( ;∀;)
アラスカ先住民とシベリア先住民が共通して持つ「ワタリガラス伝説」と共に、もしかするとシベリアにもこのような遺物があるのかも知れません。
ザックリ言うと、カムチャッカ半島の南にイテリメン、北にコリヤーク、そのまた北からアリューシャン列島(アラスカ方面)にアレウト(アリュート)という分布でしょうか?
最終氷期にまだユーラシア大陸と北アメリカ大陸が繋がっていたベーリンジアを古モンゴロイドが伝播していった際に、アラスカ方面に「ワタリガラス伝説」が広まっていったか、言語学的に考えるとイテリメン語やコリヤーク語は周辺の言葉とは孤立しているので、北アメリカからカムチャッカへの逆移住である可能性も示唆されているとのこと。
アジアと地続きのつながりがあり、文化人類学的・言語学的・民俗学的にはもちろんのこと、地勢的にも歴史的にもアジアの諸民族との大きな関わり合いを持ち、影響を受けているシベリア(シベリア先住民世界)は、ロシアからは植民地的統治を受け、「ロシア」でもあり「アジア」でもある地…とのこと。
しかし、日本のアイヌと同様、今(既に遅きに失している部分も多いとは思いますが)記録を残しておかなくては…。
右上でご紹介の書は、それらを多数の識者によって多角的に解説しているとのことで、是非拝読してみたいです。
10月27日(土)13:00~16:00
12:30開場
鶴見大学会館 メインホール(JR鶴見駅近く)
申込不要、参加費無料
企画・開催 鶴見大学比較文化研究所
「文化に触れるシリーズ」第4弾で シベリア地方の文化・言語について取り上げます。
13:30 開場
13:40~13:50
「サハとトゥバの言語と文化」 江畑冬生 新潟大学准教授
13:50~14:30
「ユカギールの言語と文化」 長崎郁 国立国語研究所研究員
14:30~14:40 休憩
14:40~15:20
「イテリメンの言語と文化」 小野智香子 千葉大学研究員
15:20~16:00 質疑応答
これは!!!
サハ、トゥバ、ユカギール…これらの民族にも興味がありますが、イテリメンはカムチャッカ半島の先住民族で、以前はカムチャダール とも呼ばれていました。
いずれもシャーマニズム信仰で、中でもイテリメンはコリヤークと共に「ワタリガラス伝説」を持つとされているのです!
「ワタリガラス伝説」はアラスカ先住民などの中で信じられているもので、ワタリガラスは創造主である、神から太陽(火)を盗み出しヒトに与えた(智慧を授けた)もの、自分たちの先祖である…などとしているものです。
ワタリガラス自体は北半球の広い範囲に生息していて(ユーラシア大陸と北米大陸のほぼ全域。北海道にも冬の渡り鳥として(少ないそうですが)見られるので、それでこの名を持ちます)、英語ではRaven(レイヴン、レイヴァン)やCommon Ravenと呼ばれます。
北欧神話にも登場するそうですし、英国では「ロンドン塔からワタリガラスが居なくなると、自国が滅びる」というジンクスもあるとか。それで、わざわざ王室お抱えのワタリガラス番=飼育係?までいるそうです。
アラスカのトリンギット族などではワタリガラスはトーテムポールの意匠(モチーフ)として使われ、自分たちの祖先や神とするクラン(氏族)がそのモチーフを施したりします。(必ずしもクランの象徴モチーフ動物が選ばれるとは限らず、またクランに属していない人たちがそのモチーフを施すこともあるとのこと)
◆世界各地の神話や伝説に登場するカラスについて
「カラスと太陽の不思議な関係~世界中で見られる奇妙な符号~」
画像はアラスカ州立大学フェアバンクス校(UAF)の博物館 Museum of The North で撮影した展示物で、長辺50cm弱あったでしょうか。彫られているモチーフは『ワタリガラスと太陽』だったと記憶しています。
しかしながら、いつの時代の物かアラスカ先住民のどこの人達の物だったのか…詳しくメモを取ったり展示物のプレートなどは撮影していなかったため(その時には覚えていたのですが、時の流れで失念…トホホ)、UAFの展示物に関して調べてみたのですが分からず…詳細不明。( ;∀;)
アラスカ先住民とシベリア先住民が共通して持つ「ワタリガラス伝説」と共に、もしかするとシベリアにもこのような遺物があるのかも知れません。
ザックリ言うと、カムチャッカ半島の南にイテリメン、北にコリヤーク、そのまた北からアリューシャン列島(アラスカ方面)にアレウト(アリュート)という分布でしょうか?
最終氷期にまだユーラシア大陸と北アメリカ大陸が繋がっていたベーリンジアを古モンゴロイドが伝播していった際に、アラスカ方面に「ワタリガラス伝説」が広まっていったか、言語学的に考えるとイテリメン語やコリヤーク語は周辺の言葉とは孤立しているので、北アメリカからカムチャッカへの逆移住である可能性も示唆されているとのこと。
アジアと地続きのつながりがあり、文化人類学的・言語学的・民俗学的にはもちろんのこと、地勢的にも歴史的にもアジアの諸民族との大きな関わり合いを持ち、影響を受けているシベリア(シベリア先住民世界)は、ロシアからは植民地的統治を受け、「ロシア」でもあり「アジア」でもある地…とのこと。
しかし、日本のアイヌと同様、今(既に遅きに失している部分も多いとは思いますが)記録を残しておかなくては…。
右上でご紹介の書は、それらを多数の識者によって多角的に解説しているとのことで、是非拝読してみたいです。
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星野道夫著
「森と氷河と鯨 ワタリガラスの伝説を求めて」
豊富で美しい写真を堪能するために、
文庫本よりも大きなサイズのこちらをお勧めします!
アラスカに伝わる「ワタリガラスの神話」に惹かれて始まった旅
「ぼくは、深い森と氷河に覆われた太古の昔と何も変わらぬこの世界を、
神話の時代に生きた人々と同じ視線で旅をしてみたかった」――
やがてアラスカからシベリアへとつながるベーリンジア
(最終氷河期に地続きだったという現ベーリング海峡)を渡ってきたとされる、
人類の旅を遡ることに…
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星野道夫著
「森と氷河と鯨 ワタリガラスの伝説を求めて」
豊富で美しい写真を堪能するために、
文庫本よりも大きなサイズのこちらをお勧めします!
アラスカに伝わる「ワタリガラスの神話」に惹かれて始まった旅
「ぼくは、深い森と氷河に覆われた太古の昔と何も変わらぬこの世界を、
神話の時代に生きた人々と同じ視線で旅をしてみたかった」――
やがてアラスカからシベリアへとつながるベーリンジア
(最終氷河期に地続きだったという現ベーリング海峡)を渡ってきたとされる、
人類の旅を遡ることに…
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