南の中空のお月様。
ポッカリ浮かんだ十三夜。
木立ちに隠れる前に、なんとかお姿を拝めました。
特にお供えを用意していなかったので、
どうしようかと思ったのですが…。
以前、箱根を訪れた際に道路脇のお店に掲げられていた『月のうさぎ』の文字とイラストの幟がずっと気になっていたのですが、今日、ひょんなことで手に入りました。
折りしも今宵は栗名月で、この『月のうさぎ』は栗まんじゅう。
これも月のお導き?(^^;;)
包みを開けると、ちょっと無骨とも言える姿がご登場。
周りは麦焦がしで、香ばしいのです。
程よい甘さの漉し餡をまとった
大きな栗が丸まる一つ。
周りがサックリしているので
普通のおまんじゅうよりも軽い感じです。
秋の夜長、暖かいお茶をすすりながら
心まで温まりました。
このお菓子は十五夜さんの日に誕生したので『月うさぎ』と名付けたそうです。
和菓子・菜の花では、他にも月やうさぎをモチーフにしたお菓子を作っていらっしゃって、『月うさぎ』と同じイラストを刻印したどらやき『小田原うさぎ』、温泉まんじゅう『箱根のお月さま』、語呂合わせが面白い『ご黒うさん』(ごくろうさん)は、新月をイメージした真っ黒なおまんじゅう…星好きの心をくすぐります。
天文好きの友人達に送ってあげたいと思ったのですが、どれも合成保存料無添加なので日持ちがしないそう。
小田原や箱根にお越しの際には、おみやげに如何ですか?
(私は回し者ではありませんゾ。^^;;)
さて、古来より十五夜と十三夜はセット物で(今となっては一般的には十三夜は影をひそめているようですが)、どちらか片方だけというのは片見月と言って忌み嫌われたそうです。
私ですが、中秋の名月(芋名月・月齢14)は、アラスカに居ました。
十六夜は虹色の光環をまとって綺麗だったのですが、どんどん雲が厚くなってしまい、その夜はオーロラがお出ましになりませんでした。
その翌夜には月はハロを従えて、月明かりに負けないグリーンのオーロラが(激しくはなかったけれど)空を踊って美しかったです。♪
片見月はどちらか片方を見ることだと思っていましたら、な、なんと、十五夜と十三夜は『同じ場所で見なければダメ』である…という説もあることを今回知りました。
なんですとぉ~!?(T_T)
古典の時間で、旅行などに行く際にその方角が良くない場合には、途中でどこかに立ち寄ったりして邪気を払う『方違え』(かたたがえ)が行われるというのを習いましたが、十五夜の時にたまたま旅先や知人家に滞在していた場合には、翌月の十三夜にもわざわざ同じ場所に滞在しに出かけたのだそうです。
をやまぁ!
それをなんと呼ぶのかは知りませんが…。
十五夜をアラスカで見て、十三夜を日本で…。
十五夜はアラスカに居たけれど曇天でお月様は見えず、十三夜は日本で鑑賞。
どちらにしても、片見月になってしまうということ?
こういう場合の『方違え』のような対策ってあるのでしょうか?
心底信じている訳ではないのですが、興味があります。
どなたかご存知でしたら教えて下さいまし。m(_ _)m
◆お月見のはなし
・なにわの科学史のページ@大阪市立科学館
大阪のお月見の祝い方、各地のお団子の違い、お月見をしない地域もある…など、お月見に関する興味深いお話しが沢山。
◆お月見の時期とお供えの飾り方 @東京ガス
お月見のお団子の数は地方によっても違うらしいですが…13や15個のお団子をどういう風に組み合わせれば、三方に綺麗に飾れるかご存知ですか?
◆十三夜 @西野神社社務日誌
お月見に関しての様々なことの中に、片見月が十五夜か十三夜だけでなく、場所も同じであること…と書かれていました。
◆十三夜のお供え @googleの検索結果
十三夜は後の月、栗名月の他にも豆名月とも呼ばれます。
豆というと大豆や小豆を思ってしまうのですが、本来は枝豆らしい。
今ではすっかりビールのお供として夏のイメージですが、本来は今頃が旬なのだそう。
十五夜にはススキがつき物ですが、十三夜もそうですか?
今時分では、もう枯れ尾花…時期外れのような気もするのですが。
十五夜に通ってきたお客様を再び十三夜に呼び寄せるために、「片見月」という伝説?を作ったのではないか…と。