まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「レジナルド氏の憂鬱月」 15

2014-02-15 21:26:54 | 「レジナルド氏の憂鬱月」 2014バレンタイン
ども、お今晩は~。

大雪のバレンタインから一夜明けた土曜日です。
皆さま、いかがお過ごしですか。

まかろんは雪かき雪かきまた雪かき、でした。

皆さまの安らかな週末を願ってます。

というわけで☆

茶菓子の続きを、どーぞ。


2014年2月1日~ブログ直接投稿 「レジナルド氏の憂鬱月」その15

  そこまで思わせたのは 僕のせいだね
  ハトは ふいに優しく天使に言った
  僕は・・・永いこと 幼く考えなしだった
  天から与えられた力が ただ嬉しくて
  お前が何をしてるのか 考えようともしなかった

<つづき>

天使はじっと うつむいたままだったが
天使の光は ほんのわずか揺らいだ
僕は 地上をひっかき回すのが楽しかった
天地は僕に拍手喝采 だけど気がつくと人々は
激情ばかりに気を取られ 殺伐としていた

僕が与えようとしたのは そんなのじゃない
ハトはうつむき 急に激しく言った
生きる喜び 衝動 活力
世界を活き活きと変化させ 輝かす力だ
奪い合い 憎しみ合う力なんかじゃない

知っている と天使は小さくハトに言った
お前は考えなしで 傍迷惑だったが
お前の神髄は 常に善なるものだった
いつでも本当は 私と違う愛の力で
光をもたらそうとしていたと 知っている

ああやっぱり・・・ とハトは目を和ませた
お前はいつも 知っててくれてたんだ
僕の神髄の 本当の意味を
僕自身 永いこと気づかなかった
僕の存在に刻まれた 本当の願いを

僕は何も分かってなかった とハトは続けた
恋と性愛の浮かれ騒ぎが 僕の本分と思い
それが 世界の力になると信じてた
僕がひっかき回した後の世界を
お前の力が 癒してたのも知らないで

僕が騙した あの白いカラスも
僕のせいで苦しんだ 愛しいあの娘も
ハトは耐えかねる様子で うつむいた
みな最後には 僕を赦してくれた
お前の慈愛の力が 助けてくれたんだ

<つづく>


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コメント
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