まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「レジナルド氏の憂鬱月」 17

2014-02-17 21:17:32 | 「レジナルド氏の憂鬱月」 2014バレンタイン
ども、お今晩は~。

今日は良い天気でしたね。

いまだ雪で大変な思いをされている方もいらっしゃると聞きますが、
皆さまは元気にされていますか。

水曜も雪予報でしたが、今見ると曇りに変わっています。

でも、とにかく寒いようです。

どうぞ、当お茶会で少し温まっていって下さいね。


2014年2月1日~ブログ直接投稿 「レジナルド氏の憂鬱月」その17

  それが分かり始めたのは
  と ハトはややあって続けた
  天使はまた黙って 地面を見つめていた
  世界が加速度的に 友愛を投げ捨て始めた
  先の大戦のころだった

<つづき>

世界は ゆとりと笑いも投げ捨ててた
規律と規範が 人殺しと結びついて
ハトは 蒼ざめて身震いをした
愛の入る余地など ほとんどなかった
ただ性愛だけが わずかに残って

そのときやっと・・・分かったんだ
ハトはすがるように 天使を見た
僕が本当は 何を成そうとしてたのか
そしてそこに お前がどう関わって
世界と僕に 何をしてくれてたのか

だけど遅かった とハトはぽたり
いま殺されたような顔で言った
世界は転がるように 愛がない方向へ
なだれ込んでて 僕は世界とお前が
枯れていくのを 止めることができなかった

どんなに 僕が愛の矢を放っても
世界はそれを 歪めて呑みこんでいく
正してくれるお前は 傷つき薄れかけてて
そしてとうとう お前の矢が・・・
ハトは 言葉を詰まらせた

お前が完全に 消えてしまう
狂った世界と僕とを おいて
それだけは絶対に ゆるせなかった
ハトは 燃え上がるような目で言った
だから僕は お前の矢を呑みこんだ

天使ははっとしたように ハトを見た
何十年何百年 我が身を封じようと・・・
ハトは 黄金に燃える目で天使の目を射た
お前を 完全に喪うより良い
今度こそ お前を見殺しにしない

馬鹿なことを・・・と天使は言った
お前がいなくなれば世界は・・・
馬鹿じゃない とハトは言った
僕は 世界とお前の力を信じてた
いつかこんな日が来ると さあ見ろ

<つづく>


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