MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

守宮と白燕枝尺

2016年05月24日 | 大町公園(市川市動植物園)にて


私が当地に越してきたのは11年ほど前で、
地元探訪は当時から行なっていたので、大町公園にも行っているが、
家の守り神と言われる「守宮(しゅきゅう=ヤモリ・巻頭の写真)」に、
出会ったのは今日がはじめてである。

数年前の夏には、8階の我が家のベランダのプランターにも住んでいたこともあったので、
守宮そのものを見るのはそれ以来である。

昨日の暑さで、夜の蝶(蛾)などが一斉に活動を活発化したようで、
公園の常夜灯には様々な生き物が飛んで来ていたのだろう。
それを目当てに守宮も採餌のため来ていたのだろう。

屋内のやや暗い場所にいたのでフラッシュ撮影をしたためか、
守宮は天井へと向かっていた。


写真を修整して居ると、守宮の、キャタピラーのような赤い吸盤が写っているのを発見した。
吸い付いた壁から吸盤を離すときの反り返りは、
まるで開花を始めたばかりの花弁のようである。


やがて天井に到達した守宮はそのまま動かなくなった。
目にはまぶたが無いので開いたままだが、その可愛いさにも人気が有るという。
人には全く害がなく、人に有害な蚊や灯に寄って来る害虫を退治してくれるので、
守宮は「家守」とも表記され、古人(いにしえびと)にも大切にされていたのである。


守宮がいた建物内に入るときに、内部から白い蝶の様なものが飛び出してきた。
飛び方がまるで蝶のようで、ひらひらと飛んでいたが、
やがて近くの路上に舞い降りた。
近寄ってみると蝶ではなく「シロツバメエダシャク」という名の蛾だった。


翅の先端が突き出ており(この形が燕尾服に似ることから燕の名がある)、
その上に2つの赤茶色の模様と翅の淵のオレンジ色が美しい。


頭部周辺は純白の毛で覆われており、紋白蝶よりも遥に美しいのである。
大きな目と非棍棒型の触覚は蛾そのものではあるが、
触覚さえツートンカラーという色彩は、この蛾の進化の摩訶不思議かもしれない。
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