方眼が書かれたペーパーを前にして、黙って歯を食いしばり、涙目になる子ども・・・決して少なくはありません。
大人にとっては、「上から3番目、左から4番目」などと、位置を伝えることは非常に簡単なことです。私達は日常生活の中で頻繁に〇番目、という言い方をよくします。
しかし、子どもにとっては、それがなかなか理解しづらいものなんですよ
では、ここでちょっと考えてみましょう!
子ども達がよく口にする「いっちばーん」という言葉。よく使っていませんか?
たとえば、子ども達はこんなことを言いますね。
「ぼく、かけっこで『いちばん』になった!」
「きょうは、わたし、おべんとうを『いちばん』で食べた!」
この時の1番、2番・・・つまり、1等賞、2等賞、ということは、よく理解できているのです
けれど、その「いちばん」と「1番目」、「にばーん!」と「2番目」が、どうしても同じとは理解しがたい・・・
なぜなら、大人な数量を表すときにも、順番や位置を表す時にも、便宜上「数字」を用います。その時点で、大人にとっては、すべてが「同じ世界に入る」ということが理解できます。
要するに、数と数字に対する概念があるから、スムーズに理解できるのです
しかし、子どものように短い人生の中では、まだまだ「数」の概念は身に付かず、ましてやそれを「数字に置き換えることで、とても便利になり、理解しやすくない」ということはわからない・・・彼らの頭の中では、「数や量の多い、少ない」は会得できても、数や数字は決して身近なものではないのです
では、方眼の「△から〇番目」という言い方のわかり易い学習方法を、一つお教えしましょう
横に5個、おはじきや色玉を並べます。この時、色は全色一緒でも、バラバラでも関係ありません。
そして、最も右(左)の玉を指さし、「これ、どこにある玉って聞いたら、何て答える?」とたずねてみます。たぶん、「一番端っこ!」というような答えが戻ってくるでしょう。そこで、対極にある玉を指さし、これも「一番端っこでしょう?」と切り返してください。こうすることで、子どもは初めてここでは「どちら側なのか」を表現しなければいけない、ということを実感できるのです。
ここで「右はじ(左はじ)の玉」と答えてもらいましょう。ここでは、まだ「右(左)から1番目」などと言える必要はまったくありません。
次に、右(左)から3番目の玉の位置を聞いてみましょう。きっと、子ども達は「真ん中!」と答えることと思います。この場合、「正解」と答えてあげます。本当にこの玉は中央にあるわけですから、ここでは、別段、「〇番目」と言う必要はないのです。
やっと次に、右(左)から2番目の玉の位置をたずねます。端でもなく、真ん中でもない玉・・・この順番で尋ねることによって、子ども達に「はじ」「真ん中」という言葉だけでは位置は表現できない、ということを感じてもらいます。そして、このタイミングで「右(左)から2番目」という表現を教えます。
理解を十分に深めさせ、この言い方に慣れてもらうためには、横一列に並べるおはじきや色玉を6個、7個にして、同様に尋ねていけば良いでしょう。
次に、横に5個並べたおはじきや色玉はそのままにし(横に6個、7個ならべて練習をした場合には、5個にもどします)、その真ん中の玉から上に2個、下に2個、おはじきや色玉を並べます。つまり、十字、クロスのように5個ずつ縦横に玉が並びます。
今度は、横の時の同様に、手順を踏んで、縦の列で位置を尋ねます。
このように、最初から方眼用紙に置いた野菜や果物の位置を言わせようと必死になるのではなく、まずは「縦軸、横軸」をしっかりと理解させ、そして、「右(左)から〇番目」「上(下)から〇番目」と位置の表現方法に慣れさせてみましょう
縦軸、横軸を使って、自分が「位置」を表現しているのだ、という認識がないから、「右から4番目の・・・左から3番目」とか「上から5番目の下から2番目」などという、同一線上の表現だけで終わってしまうような間違いをするんですね
急がば回れ、です
何でも「なぜ、間違うのか?」を理解することによって、初めて「間違わせない教え方」がわかってくるものですよ
大人にとっては、「上から3番目、左から4番目」などと、位置を伝えることは非常に簡単なことです。私達は日常生活の中で頻繁に〇番目、という言い方をよくします。
しかし、子どもにとっては、それがなかなか理解しづらいものなんですよ
では、ここでちょっと考えてみましょう!
子ども達がよく口にする「いっちばーん」という言葉。よく使っていませんか?
たとえば、子ども達はこんなことを言いますね。
「ぼく、かけっこで『いちばん』になった!」
「きょうは、わたし、おべんとうを『いちばん』で食べた!」
この時の1番、2番・・・つまり、1等賞、2等賞、ということは、よく理解できているのです
けれど、その「いちばん」と「1番目」、「にばーん!」と「2番目」が、どうしても同じとは理解しがたい・・・
なぜなら、大人な数量を表すときにも、順番や位置を表す時にも、便宜上「数字」を用います。その時点で、大人にとっては、すべてが「同じ世界に入る」ということが理解できます。
要するに、数と数字に対する概念があるから、スムーズに理解できるのです
しかし、子どものように短い人生の中では、まだまだ「数」の概念は身に付かず、ましてやそれを「数字に置き換えることで、とても便利になり、理解しやすくない」ということはわからない・・・彼らの頭の中では、「数や量の多い、少ない」は会得できても、数や数字は決して身近なものではないのです
では、方眼の「△から〇番目」という言い方のわかり易い学習方法を、一つお教えしましょう
横に5個、おはじきや色玉を並べます。この時、色は全色一緒でも、バラバラでも関係ありません。
そして、最も右(左)の玉を指さし、「これ、どこにある玉って聞いたら、何て答える?」とたずねてみます。たぶん、「一番端っこ!」というような答えが戻ってくるでしょう。そこで、対極にある玉を指さし、これも「一番端っこでしょう?」と切り返してください。こうすることで、子どもは初めてここでは「どちら側なのか」を表現しなければいけない、ということを実感できるのです。
ここで「右はじ(左はじ)の玉」と答えてもらいましょう。ここでは、まだ「右(左)から1番目」などと言える必要はまったくありません。
次に、右(左)から3番目の玉の位置を聞いてみましょう。きっと、子ども達は「真ん中!」と答えることと思います。この場合、「正解」と答えてあげます。本当にこの玉は中央にあるわけですから、ここでは、別段、「〇番目」と言う必要はないのです。
やっと次に、右(左)から2番目の玉の位置をたずねます。端でもなく、真ん中でもない玉・・・この順番で尋ねることによって、子ども達に「はじ」「真ん中」という言葉だけでは位置は表現できない、ということを感じてもらいます。そして、このタイミングで「右(左)から2番目」という表現を教えます。
理解を十分に深めさせ、この言い方に慣れてもらうためには、横一列に並べるおはじきや色玉を6個、7個にして、同様に尋ねていけば良いでしょう。
次に、横に5個並べたおはじきや色玉はそのままにし(横に6個、7個ならべて練習をした場合には、5個にもどします)、その真ん中の玉から上に2個、下に2個、おはじきや色玉を並べます。つまり、十字、クロスのように5個ずつ縦横に玉が並びます。
今度は、横の時の同様に、手順を踏んで、縦の列で位置を尋ねます。
このように、最初から方眼用紙に置いた野菜や果物の位置を言わせようと必死になるのではなく、まずは「縦軸、横軸」をしっかりと理解させ、そして、「右(左)から〇番目」「上(下)から〇番目」と位置の表現方法に慣れさせてみましょう
縦軸、横軸を使って、自分が「位置」を表現しているのだ、という認識がないから、「右から4番目の・・・左から3番目」とか「上から5番目の下から2番目」などという、同一線上の表現だけで終わってしまうような間違いをするんですね
急がば回れ、です
何でも「なぜ、間違うのか?」を理解することによって、初めて「間違わせない教え方」がわかってくるものですよ