小学校受験 ママのモヤモヤ飛んでけー!

お受験という造語の中で揺れるママ達。小学校受験指導、20余年間の経験から、ズバリ!悩めるママ達に真のアドバイスを。

小学校受験 - 桜の観察の勧め

2012年03月30日 | お受験ママへのアドバイス
 桜の開花予想・・・毎年、3月も下旬を迎えると、桜前線が北上して、天気予報では開花予想が発表されます。何となく、それは心うきうきするトピックス、ですね

 そこで、受験を考えるご家庭へのご提案です
これから、ほぼ毎日、親子で観察のできる(見ることのできる)桜の木を一本、決めてください そして、もう明日から、その木を親子で観察していってください

 蕾が膨らみ、チラホラと花が咲き始め、そして満開の時期を迎えます もしかしたら、その桜は、他の桜の木と一緒に、大人の「お花見」の会場になるかもしれませんね。夜ともなると、ぼんぼりに火が灯り、とても賑やかになる・・・そうなれば、どうして、大人達はそのように桜の木の下で楽しい時間を過ごすのか、是非、教えてあげてください
 もしその桜が、公園でひっそりと咲く桜であっても、そこだけはまるで光があるように、白く浮かび上がる素晴らしさを楽しんでください

 やがて、桜の花は桜吹雪となって散っていきます。でも、その風の中に舞う花びらのはかなさ、美しさも格別ではありませんか?風が吹き、一斉に花びらが舞い始めると、息を飲むような光景で、まるで映画のワンシーンのように感じます・・・
 最後は、桜は青々と新緑の葉を茂らせ・・・そして、何事もなかったように、他の木々の中の1本に戻ります。

 1本の桜の木を、約1か月半、観察し続けることで、それはそれは大きな意味を持ちます
私の教室でも、こういうふうにご提案をすると、急に真顔で「絵日記を描かせます!」とか「観察記録を親子で作ります!」のようにおっしゃるご家庭がありますが、どうぞ、そんな「教育ママゴン」的な発想で、このお勧めをお聞きにならないでください
 
 私のこの「桜の木の観察」のご提案には、壮大なロマンと奥の深さがあるのです
大事なことは、親子でそろって「目と心で桜を愛でる(めでる)」ことです
そういう、ゆったりとした季節を感じる時間を持つことが、第一のポイントです そして、毎日愛でることによって、親子で一緒に「自然の力」「生きているもののパワー」そして、「自然の不思議」を身を持って感じていただきたいのです

 たとえば・・・花の名前を100個知っていたとしても、それが何なのでしょう?
花を愛でて、「ああ、きれいだなあ・・・」と、心があたたかくなり、自然と微笑む感性がなければ、そこに意味はありません それが、図鑑で覚える花の名前100個と、実際に愛でて、感じる思いの深さ、重さの違いです。

 潤いのある暮らし・・・その中で、確実に子どもの情緒や感性は育っていきます
また同時に、そういうご両親やご家庭の「ゆとりとうるおい」というものが、本来、私立校が持っている豊かさであり、また、考査を藤してご家庭に求められていることでもあります

 ここに一つ、のある卒業生のお母様の声をご紹介します。数年前、私のホームページの「卒業生の声」のために書いてくださった原稿です。そこに登場するWちゃんは、今春、中学生になられます


 「どうぞ、お子様と一緒に、この素敵な季節を楽しんで下さいね」ある日のお教室でのまどか先生のお話です。
先生のアドバイスに従い、保育園の登園時に通る公園の桜並木から1本を『Wちゃん(息子の愛称)の桜』と決めました。
 硬かった蕾が少しずつ膨らむ様子。
 夕方に見つけた少し開いた桜の花。
 そして徐々に満開へと向かい、ピンクに染める桜の樹。
 桜吹雪の中での帰宅。
新緑の季節を迎える頃、その観察は終了します。

 しばらく変化の見られない桜の樹を、ちょっと困った様子で見上げていた息子の顔。
ある朝、満開の桜の幹に嬉しそうに手を添えていた時の表情。
そして、今日の桜報告を笑顔で聞いていた主人の顔・・・
 小学校に入学し、あの『Wちゃんの桜』の公園を通ることもなくなりました。

 それでも毎年のように「ママ、公園の桜はもう咲いてるかなあ?」と、ちょっぴり懐かしそうに話す息子の表情を見るたびに、あの頃を鮮明に思い出します。

 時間に追われ通過するだけの公園でしたが、私たち家族にとって素敵な想い出の樹となり、場所となりました。
特別なお勉強ではなく、子どもと過ごすこんな時間こそが、家庭では大切なことだと教えて下さった先生に、心から感謝しています。」

 感謝云々はともあれ・・・こういうふうに、幼い頃に育んだ心というものは、人の柱の部分に刻まれていきます。
どんなに偏差値が高く、優秀と呼ばれる若者になっても、幼い頃から「読み、書き、そろばん」的な要素ばかりを求められ、その部分だけで評価され、そして、そういうことに長けていることが「自分の賢さ」だとしか思えないような家庭に育った、薄っぺらな子ども達は、所詮、大人になっても、情緒の部分に多少欠けていることが多いものです
 今の日本には、そういう偏差値人間がいかに多いことか・・・こういう「豊かさ」の欠如した人間は、日本人としてのアイデンティティーも不足しているため、立派な国際人と呼ばれるに相応しい知識も知恵も持っていない、悲しい「脳ミソ人間」になってしまいます

 たかが桜・・・などと思わず、どうぞ、親子で桜を楽しんでください 身の周りのもの、すべてが大人も子どもも学ぶことのできる価値あるすばらしい材料であることをお忘れなく

小学校受験 - 問題を聞く力をつけましょう

2012年03月27日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験の準備と言えば、「ペーパー学習だ!」と、どんな方も思われますね。私のように、必要最低限のペーパーしかしない、という主義であっても、やっぱりペーパー学習をするには、それなりの意味があるからです ペーパーは、小学校の算数の計算ドリル、ではありません。計算ドリル、というものは、「とにかく計算をたくさんして、計算力をつける」というものですね。ですから、「たくさんする」ということに意味があります。
 しかし、小学校受験におけるペーパーは、あくまでも「物事を考える媒体」なのです。それを理解していますか?

 たとえば、基本中の基本、数を数えるというペーパーで考えてみましょう

 「絵を見てください。そこには、何個のアメがありますか?その数を数えて、下の□の中に、赤のクレヨンで〇を描いてください。〇は重ならないように、そして、〇は□の箱の中からはみださないように描きましょう」
 
 子ども達は、テスターが話された問題を聞き、ここで複数のことを理解しなくてはなりません。
  数を数える
  赤のクレヨンを使う
  あった数を〇であらわす
  〇を重ねて描いてはいけない
  □の中に、〇をすべて描かなければいけない
 
 おわかりでしょうか?ペーパーとは「出された問題を理解する力」も問われているのです。つまり「聞いて、理解し、それを求められた通りに表現する力」です。
 ですから、もし自宅学習をする時に、何の問題も出さず、子どもに5枚のペーパーを渡して・・・
 「いいわね、〇ちゃん これ、しっかりやるのよ。ママはアイロンがけをしないといけないから。数、間違っちゃだめよ
 と言ってキュっと睨んで、その後はほったらかして問題をさせたとしたら???
 これでは、ママは、小学校受験で「数を数える」というペーパーを出題する学校側の意図は「半分程度」しか理解できていない、ということです
 確かに、「数を正確に数えられる力」を求められています。でも、「それだけではない」ということです。それを忘れてはいけません

 たとえば。
同じペーパーを渡されたとしましょう。問題が出されます。ほぼ、同じように出題されます。でも、ほんの一部分が違ったとしたら?
  「そこにあるアメの数はいくつでしょう?下の□には、そこにあったアメの数よりも1個少ない数の×を描いてください」
 だとしたら?どれだけの子どもが、正確に聞き取り、正答を描けるでしょうか?

 理解を深めさせる、という意図で、たくさんのペーパーをすることは意味のあることですね でも、ただ機械的にできるようになっていくだけでは、実際に求められる「さまざまな力」には対応はできません

 現在の子ども達の「日本語力」は非常に低下しています。
出された問題を、100%聞き取り、それを理解し、回答をする力・・・言語力が低下している子ども達にとっては、親が思っている以上にむずかしいのです
 数を正確に数えられたとしても、問題をしっかりと聞けないという理由で、正答できないことは多々あります。

 家庭学習をする時には、そういうことも念頭に置き、出題の言葉を替えたり、問題そのものを違うものにしたりしながら、子どもの言語力、日本語力を高め、聞く力を育ててあげることは急務です。是非ぜひ、そのことを忘れないでいてください



         

 このブログの他の、お役立ちホームページのご紹介

   幼児教室マナーズ http://www.madoka-manners.com/ リニューアルされました
   まどか先生の親と子の相談室 http://www.manners-sodan.com/
   0歳からの小学校受験 http://www.madoka-smile.com/
   働くママ・ワーキングマザーの小学校受験  http://www.hataraku-mama.com/

 

まどか先生の教室「幼児教室マナーズ」

小学校受験は、子どもが大きく成長するまたとないチャンスです。
知識の詰込み、繰り返す訓練、長時間の強要・・・そんな親子共に苦しい準備を「うれしくはないけれど、それが正しい準備」などと、ある意味での諦めの境地で取り組む受験準備ではなく、子ども自身の頭で考え、判断し、行動できる力「人間力」を育てる受験準備。それが、幼児教室マナーズが27年間実践し、成果をあげてきた「まどか先生メソッド」です。小学校に入学した後も、親子共にいつでも相談に帰っていける場所、それが幼児教室マナーズです



小学校受験 - お母さんは暴走していませんか?

2012年03月11日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験準備を始めると、大抵のお母様は、どんどんとその世界に「はまっていって」しまいます 時には、普通の判断力を失っていってしまう・・・そういうお母様は、意外と多いのです。

 小学校受験のお教室には、独特の空気、がありますね そう思いませんか?
受付の壁に貼られた私立小学校のポスターや案内、合格者の声などの掲示物・・・みな一様ににこやかなのに、どこか内心は見せてはならじ!と思っているような緊張した雰囲気のママ達・・・
 最初は、楽しく準備を進められればいいな!と思っていたはずなのに、そんな圧迫されるような雰囲気に囲まれているうちに、どんどんと息苦しくなっていく気分に負けじと、必死になっていってしまう・・・

 同じように通ってきている親子達が醸し出す真剣な様子にも煽られ、時には、幼児教室の先生の叱咤激励に大きく反応し・・・どんどんと「こんなはずではなかった、かも・・・」とか「私は、ちょっとおかしな言動をしている、かな・・・」と自分でも認識できるような行動が増えていくようになったら、しっかりと自分でブレーキを踏みましょう

 じつはね、自分達親子より、何となく優秀に見えている親子も、どこかスマートに映る親子も、本当は「同じような不安や悩み」を持っているものです。
ただ、小学校受験の準備、という特殊な世界の中では、「私は不安です」「私は、よくわかりません」という顔をしていることは、なぜか恥ずかしい・・・そうではありませんか?

  名門校、有名校、伝統校、と呼ばれるような学校のご卒業生であるママ達も、卒業生であるが故のプレッシャーを抱えて、不安でいっぱいなのですよ。

 すでに、上のお子様が私立校に在学している家庭のママ達は、第2子、第3子は、絶対に不合格では許されない、という強迫観念に常に苛まれています。

 初めて受験に向かわれる方は、右も左もわからない世界の中で、インターネットの掲示板や待ち時間の情報交換に疲れ、何を信じてよいのかわからない、と悩みます。

 いかがですか?
だれもが、それぞれの悩みや不安を持って、受験準備に臨んでいるのです。決して、自分一人だけではありません

 小学校受験が、それをご存知ない方がいうような「つまらないもの」「わけのわからないもの」だとは言いません 幼い子どもの環境を整え、すばらしい時間を提供する、大きな価値のあるものです
 でも、だからと言って、その小学校受験の準備で、母親が精神的にまいってしまい、子どもに対して辛くあたってしまったり、子どもにまで悪影響を及ぼすものであって良いはずはない・・・・そうですね。

 正しい受験準備をしていれば、決してお母様が正常な判断力を失うような煽られ方をすることはありませんし、もし、「もっと、もっと、がんばらなければ」と煽られているとすれば、あらためて「なぜ、私達親子は煽られなければならないのか?」を、しっかりと考えてみなければなりません。
 そこに、正当な理由があれば、やっぱり努力が足りないのかもしれませんし、煽られる理由がないと思える場合には、その叱咤激励には問題がある、ということでしょう

 受験準備に限らず、何事も「がんばること」は尊いことです
でも、がんばる方向が間違っていると、それは徒労に終わってしまいます

 ときどき立ち止まり、「今の自分」を客観的に見る・・・そういう時間と姿勢は必要ですよ

 親が疲れている時は、必ず幼い我が子も疲れているはずです。
一生懸命に受験準備に取り組みながらも、どこかで冷静に、自分の行動や言動を感じていられること そのために・・・
  子どもが寝た後の夜には「一人反省会」をしたり。
  無理をしてでも、ゆっくりとお茶を飲み、ほっと深呼吸をする時間を作る。
そして、自分が「大丈夫 私は正常。私は普通。おかしいところはないわ」と笑顔で思えれば、大丈夫。
 もし、少しでも「むー、私、ちょっとおかしくなってるかな?」と思ったら、立ち止まりましょう
始めた限りは、この道を行くしかない!などと思うのは変です。道は、あまたあるのですから・・・



         

 このブログの他の、お役立ちホームページのご紹介

   幼児教室マナーズ http://www.madoka-manners.com/ リニューアルされました
   まどか先生の親と子の相談室 http://www.manners-sodan.com/
   0歳からの小学校受験 http://www.madoka-smile.com/
   働くママ・ワーキングマザーの小学校受験  http://www.hataraku-mama.com/


 「幼児教室マナーズ」まどか先生の25年間の歴史と、一男一女、波乱万丈の子育てで、本当に様々な経験をしてまいりました。
小学校受験、中学受験、大学受験、学校内での子ども達の問題、保護者間のトラブル、先生方との関係等々、色々な場面で直面するご家庭の不安解消のために、少しでもお役に立てれば・・・の思いです