小学校受験 ママのモヤモヤ飛んでけー!

お受験という造語の中で揺れるママ達。小学校受験指導、20余年間の経験から、ズバリ!悩めるママ達に真のアドバイスを。

小学校受験 お父さんのお仕事を理解する

2008年07月30日 | お受験ママへのアドバイス
 お父さんのお仕事は、どんなお仕事ですか?とたずねられたら、あなたのお子さんは上手に答えられるでしょうか?
 訓練された子ども達は、一問一答には強いものです まるで子役のように、にこやかに答えられる・・・けれど、少し、目先の変わった質問をされると、たちまち「貝」になる子は多いものです

 本来、質問に答える・・・ということは。
  その場で聞いたことを理解する。
  それに答えるために、自分の頭で考え、記憶や知識を引っ張り出す。
  一番正しい、ぴったりと合っていると判断する言葉を組み立てる。
 名前や住所のように、呪文のように覚えて、答えることもあれば、その時、自分の考えを言葉で表現しないといけない、という質問もありますね。
 このような質問には「正しい答え」というものはなく「自分の思いを、いかに表現できるか?」が大事になってきます

 私は子ども達に「しっかりと聞き、理解し、そしてそれを自分の言葉で表現する」という練習を、たくさんしています
 これは、小学校受験の面接・・・などという目先のことに役立つだけではなく、子どもが生きていく上で、とても重要な力になっていくからです

 幼稚園や保育園、さまざまなお稽古事でには、よく、粗野な子がいますが、実際、粗野な子の半数以上が、「言葉で上手く自分の思いを伝えられない子ども」なのですね
 自分の思いが上手に伝えられないから、相手に理解してもらえない 理解してもらえないから人間関係の中に安堵感がなく、常にイライラしている
 本当は自分の非力のせいで相手に理解してもらえないのに、またまた、それも上手く表現できないから、すっかり相手のせいにしてしまってキレる・・・という思考サイクルですね

 言語の発達は、一朝一夕にはいきません。しかし、かと言って、ほおっておくことは、もっともっと問題です

 まずは「お父さんのお仕事」を、人に理解してもらえるように、説明をする練習をしてみてください
 この時、お父様のお仕事について教えるのは、お母様ではいけません。必ず、子どもに、直接お父様に「パパのお仕事って、どんなこと?」とたずねさせましょう。そうすれば、父と子のコミュニケーションの時間になります
 また、「パパは会社」としか言えなかった子ども達が、日頃パパがどんなところで、どんなお仕事をしているのか?ということを知ることによって、お父様がより身近な存在となるでしょう 一石二鳥、一石三鳥にもなりますよ。
 
 子ども達の言語能力が低下する現代。
ひとつでも多くの子ども達にとっての「身近な」チャンスを与え、正しい言葉を、正確に表現する力を身につけさせてあげましょう


小学校受験「夏休みのお楽しみ」

2008年07月23日 | お受験ママへのアドバイス
 面接対策、自由画対策、制作対策・・・ そのために、家族での旅行を計画 たーくさんの思い出作りをして、「夏休みには何をしましたか?」の質問に、明るく、家庭愛に溢れた答えをするように画策をする
 むー、あまり、子どもに多くを期待するのではなく、純粋に、家族での楽しい思い出作りをなさってくださいね

 子どもは、親の思惑通りに感じたり、行動したり、してはくれないものです
 たとえば・・・高級な食材を使って、労力と時間を費やし、最高級と言えるビーフシチューをママが作っても・・・
 「お母様があなたのために作ってくださったお料理で、一番好きなものは何ですか?」
 という質問に・・・
 「むー・・・ハイ 卵かけご飯です」と元気に答えたりもするのです。
 どんなに高級な銘柄卵を使っていても、卵かけご飯は、卵かけご飯 お母様の手料理としては、かなりママは落ち込んでしまうお答えでしょうからね
 
 そこで。一つご提案です
もし、お母様が、我が子の受験準備でお疲れモードであれば・・・この夏休み、潔く、「ご自分の楽しみ中心、お子様のお役立ちは2の次」という時間を考えてみてください。

 この暑い日続きとは言え、やはり子どもの経験のために、暑さも我慢して出かけるべきだ・・・などと思わず、発想の転換はいかがでしょうか
 何も、暑い日中に出かけるばかりが有意義ではないですよ。いっそのこと、夜に出かけるのはいかがでしょう?
 それも、人で混雑を極める花火大会ではなく、たんに、街頭の少ない近所の公園とか、ちょっとした郊外の広いグランドとか・・・満月のような月夜でなければ、案外、街中でも、街頭さえ側になければ、星だって見えるのです

 そこに、レジャーシートでも広げて、おやつなんかを持って、ごろんと親子でねっころがって、空を見上げて、星の話しをする・・・
 これだったら、渋滞にも巻き込まれませんし、予約をする必要もなし。短時間で済みますしね 子どもの受験に振り回されている、って犠牲的精神もいらないでしょう?

 子どもはね、日頃は「寝なさい」とばかり言われる「夜」にでかけることだけで、かなりハイテンションになっていますし、こういう「めずらしい経験 」をすれば、この日のことは、しっかりと記憶にも残りますよ。
 星を見上げるだけではなく、夏の星座の話し、神話など聞かせてあげても良いでしょう もし、その時に、思うように夜空が見られなければ、今度は一緒に、涼しいプラネタリウムに出かけるお約束をしても良いでしょう。

 子どものために・・・受験のために・・・と、自分を犠牲にしている気分になってしまうことがあるのは、決して子どもにとっても幸せなことではありません むしろ、一緒に、さまざまなことを学んだり、今まで気づかなかったことに、一緒に驚いたり・・・夢は膨らむでしょう?どうですか?

 子どものために○○をする、ではなく、私は△△がしたい それは、きっとひいては我が子のためにもなる・・・ということで、言葉かけをしてあげれば、確かに、一石二鳥でしょう
 そんなこと、たくさん考えてみてください


小学校受験 「積み木の数」

2008年07月20日 | 小学校受験のカリキュラム
 7月15日に書いた「積木の数」は、少し解説がわかりにくい、とお叱りを受けましたので、あらためて、書き換えました。大変失礼いたしました

 小学校受験のペーパーテストの問題には、いくつかの代表的な定番の問題があります。そのひとつが「積み木の数」です。
 当然のことながら、このカリキュラムで難しいのが「見えていない積み木の数を、忘れずに数える」ことです
 子ども達には、ペーパーを前にして、何度も何度も、「積み上げた積木の絵では、前の積木が邪魔をして見えてはいなくても、必ず一段目(二段目)には積木があるのよ」と教えます。
 しかし、実際には、このカリキュラムに慣れないうちは、なかなかスムーズに「見えない積み木」を感覚的に実感することは困難のようです

 そこで、時々、私は発想の転換をして、こんな教え方をします
 10個程度の小さな立方体の積木を、子ども達の前にズラズラと並べます。
まずは、横一列に並べます。そして、言うのです。
  「1階建てのビルがたくさん並んでいます!」
 次は、何カ所か2段に積みます。
横に並べた積木は、ある部分は1段、ある部分は2段になっています。また言います。
  「今度は、1階建てのビルに混じって、2階建てのビルが現れました!」
 今度は、3段重ね、2段重ね、1段・・・と、並べ替えてみます。
 「おっ!3階建てのビルもできあがりました。2階建てもありますし、1階建てのビルもあります。」

 このようにして、積木を単なる積木ではなく、「ビル」としてイメージできるようにした上で、次は、積木を「横一列」だけではなく、積木の数のペーパーのように、前後に重ねて積木を並べる形にしてみます。
 ある部分は「3階建て」、ある部分は「2階建て」、ある部分は「1階建て」。

 そして、子ども達に言ってみます。
 「では、このビル達、全部で何階分あるのか、数えてみましょう!」
 そう言った後、すかさず、「3階建て」の3階部分に指を指し・・・
 「ここは3階建てなので、1,2,3」
次に「2階建て」の2階部分に指を指し・・・
 「4,5」
別の「2階建て」の2階部分に指を指し・・・
 「6,7」
残りの1階建てを順番に指さして・・・
 「8,9,10」

 ビルの形を替え、3階建てを2棟作り、2階建てを1棟、1階建てを2棟にすれば、数える時には、「3階建て」から・・・
 「1,2,3」
別の3階建てを指さして・・・
 「4,5,6」
2階建てを指さして・・・
 「7,8」
最後の1階建てで・・・
 「9,10」

 いよいよ、今度はペーパーです。
この時は、具体物からペーパーに移す時には、間髪を入れないのがコツ、です ペーパーの二次元になっても、数え方は全く同じです。
 「3階建て」の3階部分に指を指し・・・
 「ここは3階建てなので、1,2,3」
次に「2階建て」の2階部分に指を指し・・・
 「4,5」
別の「2階建て」の2階部分に指を指し・・・
 「6,7」
残りの1階建てを順番に指さして・・・
 「8,9,10」

 ペーパーですから、「8,9,10」と数えた後、すかさず、解答欄に「○」を10個、指示された色で描いていけば・・・できあがりです
一つだけ約束として、必ず、「高いビルから数える」ことだけは徹底させます。

 この方法を使うと、「積木が見えている」とか「見えていない積木」とか、全く関係ありません 実際、ペーパーで積木の数を数えているときも、積木を数えているわけではなく、「何階建てであるか?」を確認し、高いビルから順番に数えているだけ、なんですね。

 本当に、そんなにうまくいくかしら???と、とっても疑り深い顔をして、このブログを読んでくださるママ達のお顔が見えそうです
 もちろん、見える数も、見えない数も、完璧に数えられるお子さんであれば、「あの手、この手」は必要ないでしょうね。
でもね、大事なことは、わかっていることではなく、「間違わせないこと」なんですね。

 積木の数が苦手なお子さんの場合には、是非、だまされたと思って、この方法を試してみてくださいね

 

まどか先生の教室「幼児教室マナーズ」

小学校受験は、子どもが大きく成長するまたとないチャンスです。
知識の詰込み、繰り返す訓練、長時間の強要・・・そんな親子共に苦しい準備を「うれしくはないけれど、それが正しい準備」などと、ある意味での諦めの境地で取り組む受験準備ではなく、子ども自身の頭で考え、判断し、行動できる力「人間力」を育てる受験準備。それが、幼児教室マナーズが27年間実践し、成果をあげてきた「まどか先生メソッド」です。小学校に入学した後も、親子共にいつでも相談に帰っていける場所、それが幼児教室マナーズです

めりはりある学習 呪文の効果?!

2008年07月11日 | お受験ママへのアドバイス
 みなさんは、ご家庭でペーパーの学習を始めるとき、どんなふうに始めていますか?また、学習を終えた時、どんなふうに終わっているでしょうか?

 小学校受験をするご家庭で、ついつい親のほうが忘れてしまいがちなのが、「我が子の本当の年齢」です
 
 6,7歳までは、やはりお誕生月による月齢差もないとは言えません。(ただ、必死に「うちの子は、早生まれですから!!と言い訳がましくおっしゃるお母様も、どうかと思いますよ 実際には、3月生まれで身体の小さいお子様でも、とてもとてもしっかりとしたお子様もおいでになりますからね。とにかく、親からの言い訳は禁物です。正直、見ていても、聞いていても醜いですし、それが事実ではあっても、自分から進んで言うことではありません。余談ではありますが、敢えて
 しかし、幼稚園や保育園で「年長児のクラス」にいるということは、どんなに身体が大きい4月2日生まれであっても、どんなにしっかりとした子どもであっても、所詮は、5歳、6歳なんですね

 じつは、私も長年、小学校受験をするご家庭のお子様方ばかりと関わって毎日を過ごしているので、誤解してしまいます。
 「5、6歳は、とっても利発で、しっかりとしていて、聞く力も備わり、物事をきちんと考える頭を持った年齢だ」というふうに。

 しかし、よくテレビのニュースなどで、大型連休や夏休みなどに特集する「迷子の様子」などを観てみてください 
 あまりにも失礼な表現ではありますが・・・世の中の、普通の5,6歳児は、とても幼稚で、「子ども子どもした様子」をしているものですよ。
 迷子になってしまった、というパニックの心理もあるからですが、係の方に名前を聞かれても、鼻をたらしてびーっと泣いているだけだったり、名前はかろうじて言えても、「誰と一緒に来たの?」など、とても簡単な質問をされても、全く答えられずに、「あのね・・・あのね・・・」だけを繰り返す子どもだったり・・・
 要するに、小学校受験を考え、その受験準備をしているご家庭の4歳児、5歳児、6歳児は、とてつもなく、「普通ではない」のです。

 そして、普段から、みなさんはその「普通ではない」賢い子ども達の親として生活をしているために、すっかり、我が子がまだまだ幼い子どもである、ということを忘れてしまっているのですよ わかっていましたか?

 とにかく。どんなにしっかりとしていても、小学校受験をする、という条件を取っ払ってしまうと、みなさんの子どもも、単なる「子ども」です
 どんなにペーパーを解く力が育っていても、聞く力、表現する力が備わっても、一皮剥けば「子ども」なんですね・・・

 この年齢の子どもは、総じて、「誉められると嬉しい」という感覚、「叱られると悲しい」という感覚も持っています。
 ペーパーで花丸をもらうのが嬉しいと言っている子のうちの半分以上は、がんばりが評価されたこと、自分の優秀さを認めてもらえたことを嬉しいと思っているのではなく、「きっとママが喜ぶだろう、ママが誉めてくれるだろう」と思うから、嬉しいのですよ。

 ということで。
ペーパーも、ダラダラっと始めて、ダラダラっと終わるのではなく、その子ども達が大好きなママの「おまじない」「呪文」のような言葉によって学習時間を始め、また、労いの思いを込めたひとことによって学習時間を終える・・・こういうことで、子どもの志気が高まり、充実感でいっぱいになったりするのです

 家庭学習を始める時にも、ただただ、ドリルを机の上に持ってきて・・・
 「さあ、座って!」
 と言ったかと思ったら、すぐに。
 「・・・ねえ、この間の数の問題、忘れてない?」
などと声をかけたとしたら・・・やる気も失せますよね

 そして、終わる時も。
 「・・・いいわ、もう終わろう ママも疲れちゃった。・・・ほんと、あなたって、観覧車、苦手よねえ・・・
などと言われたら・・・明日、あらためてやる気になる子どもは、よほど奇特ですよ

 何でも良いのです。
 「さあ、始めましょう
と声をかけて、ハイタッチのパチンをするだけでも、子どもは喜びますよ、きっと
 そして、終わった時にも、出来のほうは5,6割だったとしても・・・
 「あなたは頑張れるようになってきたわよね、すごいすごい ママもびっくりよ。こんな感じで頑張れば、明日は、きっと、もっといろんなことがわかるはずよ 今日の苦手だったところも、もう1回、明日、ゆっくりやってみようね
と言って、ハグハグ・・・良くできました!と言うだけで、子どもはきっとうれしいはずです

 相手は、大人ではないんです
いえいえ、これが、中学受験をする子ども達でも、言葉かけの内容こそ違っても、やっぱり母親のひと言はうれしいもの、なんですよ。

 ぜひ、始める前と、終わる前の儀式、おまじない、呪文・・・
 考えて、実行してみてくださいね。きっとママ自身も、めりはりのある時間になるはずですよ


小学校受験「シーソー」の問題

2008年07月08日 | 小学校受験のカリキュラム
 重いから、下がる。
 軽いから、上がる。

 シーソーのメカニズムです。この理屈は、ほとんどの子ども問題なく理解します。
 しかし シーソーのペーパーを前にして、
  「AとB、どっちが重いの?(絵では、Aが下がっています)」とたずねると、全員が元気に、
  「Aでーす」と答えてはくれるのですが・・・
  「どうして、Aが重い、とわかったのかな?」とたずねると・・・
  「だって、Aのほうが『大きい』んだもん」という返事が返ってきたりして、ガックリすることがあります

 確かに、そのペーパーでは、下がっているAの絵のほうが、対象物が大きく、上がっているBの対象物は小さいのです。
 
 お母様方の中には、「そんなこと、どっちでもいいじゃないの。とにかく、大きいとか何とか言ったって、この問題でAのほうが重いってわかれば、ちゃんと正解でしょう?」とおっしゃる方は多いでしょうね

 確かに、2者の比較であればそれで問題ありません
しかし、3者、4者の比較になり、本来は「重い、軽い」の判断をして正答を理解しないといけないのに、いつのまにかその判断の基準が「大きい、小さい」にすり替わってしまうと・・思いのほか、厄介な間違いの原因となることが往々にしてあるのですね

 たとえば・・・子ども達は、頭では、「下がっているほうが重い、上がっているほが軽い」と、しっかりと理解できているとしましょう。
 しかし、シーソーの問題を解く前に、「お話しの記憶」や、ややこしい「数量」の問題を解いていて、かなり頭を使って考え、そこで集中力を使い果たしていて、思考力が鈍っていたとしたら???
 ふっと魔が差したように、「重い、軽い」ではなく、幼い頃なら馴染んだ判断基準である「大きい、小さい」という、視覚的なものに、思考が左右されてしまう・・・こういうことはあるのですよ

 シーソーでは、大きい小さいは関係なく、たとえ、それが小さいものであったとしても、シーソーが下がっていれば、そちらが重いのだ ということを、イヤというほど、徹底して教えていなければなりません。

 それでも・・・
視覚だけの判断では、さっきも書いた「魔が差す」ことがあります。わかっているのに、間違ってしまう・・・あるでしょう?
 ということで、そういうミスをしないために、前々回にも書いた通り、「正しい答えを導き出すための式」にあたる「書き込み」をすることお勧めします。

 子ども達にとって、「重い、軽い」は新しい見解です。
彼らの人生は、まだまだ短いわけですが、その短い人生の中でも「どちらが大きい?どちらが小さいですか?」という問いは、かなり幼い頃から理解していたはず、です。
 それに対して、「どちらが重いですか?どちらが軽いですか?」という問いは、ずっとずっと「お勉強チック」な問い、だと思います それに、重い軽いは視覚だけではわからず、シーソーという道具を使わないと判断できないもの、ですしね。

 では、その身近でないものをスムーズに理解させ、問題となった時に間違わせないためには、それなりの工夫が必要になります
 まずは「重い、軽い」ではなく、もっと子どもにとって「身近な言葉」を使い、判断させる・・・
 それが、「重い、軽い」ではなく「勝つ、負ける」なんですね

 なんで??と思われますでしょう?
じつは子ども達、小さな頃から、「勝ち負け」は身近な観念なんですよ
 たとえば、ヒーローごっこ然り じゃんけん然り もちろんかけっこ然り 
 子ども達は幼い頃から、「勝つ、負ける」には敏感で、非常に感覚的に身近なんです
 ですから、「重い軽い」ということを・・・
  「重さ勝負をしまーす。重いほうが勝ち、軽いほうが負けでーす」という表現をしたとたん、不思議なことに、急に課題への取り組みに親近感を覚え、興味を持って、間違わずに考えられるようになるんです

 そして、もう一つ。
絶対に間違わせないために、この「勝ち負け」の考え方を使って、「書き込み」をさせます。
 では、3者の比較をしてみましょう。A,B,Cの比較をします。
 
★ 第1回戦。AとBの重さ比べです。
勝負の結果、Aが下がる・・・Aの勝ち!(Aが重い)
そこで、Aの上か下、余白に「○」を描かせます。
Bは負け!(Bが軽い)
そこで、Bの上か下、余白に負けた印の「×」を描かせます。
AとBは、一勝一敗、ですね。
 
★ 第2回戦。BとCの重さ比べです。
勝負の結果、Bが下がる・・・Bの勝ち!(Bが重い)
そこで、Bの上か下、余白に「○」を描かせます。Cは負け!(Cが軽い)
そこで、Cの上か下、余白に負けた印の「×」を描かせます。

さあ、A、B、Cの余白には、○と×の印がついているはずです。
A・・・○が1個。
B・・・×が1個。○が1個。
C・・・×が1個。
 
 どうですか?こうすれば、一目瞭然、ですね
頭の中で「こっちが重い・・・こっちは軽い・・・」と考えていくよりも、このようにしてしまうほうが、簡単に理解できますし、絶対に間違うことがありません
 つまり、○しかない、負けなしのAは、絶対に重い!ということですね。
○と×のあるBは、ある時は勝ち(重い)、ある時は負け(軽い)だったわけですから、重さで言えば「真ん中」です。
 では、×しかないCは?と言えば、勝負に勝ったことなし・・・つまり、最も軽い、ということがわかります

 子ども達に親しみのある言葉で、間違えない方法を採らせることは、あまり意味のないことのように思われがちです。そんなの時間のロス、だとか、頭でわかれば、そんな方法、いちいちしなくても良いじゃない!
確かに、その通りですね

 でも、実際には、子ども達が、いつも自分の持っている100%の力を出しきれるか?と問われれば、残念ながら、そうではないのですよ
 どんなにペーパーが得意な子でも、ちょっと疲れて思考力が低下した時や、少しやる気が失せて、集中力に欠けているような時はあるものです。

 そんなとき、ママが畳みかけるように、
 「なんで間違うの?いつも出来るじゃない?なんで?ねえ、なんで
 なーんてやってしまうと、子どもは意気消沈
意気消沈だけで済んでしまえば良いほうですが、それがきっかけで、自信を失ったり、急に苦手意識が湧いてきてしまったり・・・なんてことになると? もちろん、一番かわいそうなのは子どもですし、ママだってお困りになる・・・ですよね

 たくさんの「転ばぬ先の杖」を、用意してあげるのも、ママのお役目ですよ

 

まどか先生の教室「幼児教室マナーズ」

小学校受験は、子どもが大きく成長するまたとないチャンスです。
知識の詰込み、繰り返す訓練、長時間の強要・・・そんな親子共に苦しい準備を「うれしくはないけれど、それが正しい準備」などと、ある意味での諦めの境地で取り組む受験準備ではなく、子ども自身の頭で考え、判断し、行動できる力「人間力」を育てる受験準備。それが、幼児教室マナーズが27年間実践し、成果をあげてきた「まどか先生メソッド」です。小学校に入学した後も、親子共にいつでも相談に帰っていける場所、それが幼児教室マナーズです


子どもの発音、大丈夫?

2008年07月04日 | お受験ママへのアドバイス
 小学校受験の考査の中で、重要な要素の一つに「言語」があります。
言語に関しては、今後もさまざまな方向からお話しをしたい、と考えていますが、今日はペーパー関連ではなく、本当の意味での「言語」について、少しお話しをしましょう

 みなさんは、どうして小学校受験の考査の中に「言語」の分野がある、とお考えでしょうか?
 国際化の進む現代。特に私立小学校では、「英語」や「英会話」というカリキュラムを設け、わざわざネイティブスピーカーの先生を招いて授業をする学校が増えています 今では、私立小学校では、「英語」の時間のない学校のほうが、少ないかもしれませんね。
 しかし、そんな中にあって、小学校受験の考査では「言語の分野」が増え、かなり重要なポイントになっていることは確かです

 私は再三、いろいろな機会にそのことを話し、私の教室のホームページの中でも敢えて取り上げて話していますが、「国際化」というカッッコイイお題目を唱えるばかりで、日本人ほど母国語を軽んじている国民は、世界の中でもあまりいないのではないか?という気がしてなりません

 言葉は文化、です
そして、幼い子どもの言語力は、まさに家庭の中で育っていくものですから、その子の言葉遣い、そこの子の理解できう語彙、話す時に用いる語彙等は、まさにその家庭、もっと言えばその子の両親の「言語力」に比例する、と言っても過言ではありません 学校側は、間違いなく、そのように考えておられるのでしょう。
 そして、正しく、美しい日本語を使うように心がけ、我が子に生活の中で教えている家庭に育った子どもを見つけるということは、まさに、正しく美しい日本語を使い、品格を持って日々の暮らしを大切にしている家庭探しである、ということなのでしょう

 ・・・ということをご理解いただいた上で。
今日は、お子様の「発音のチェック」をしてください。いいですか?「th」や「v」、「b」、「r」、「l」のことを言っているのでありませんよ。日本語の「発音」です
 私は、クラスのカリキュラムの一環として、子ども達とたくさん会話するようにしているのですが、いやいや、お父様やお母様が気づいていらっしゃらないだけで、多くの子ども達は、妙な日本語、を使っていることは多いものです

 たとえば。
「スパゲティー」はどうでしょう?正確に発音していますか?
「スタベティー」「スパゲキー」は楽しい間違いの代表格、ですねえ スパゲティーなんて、どうでも良いように思われるでしょうが、子ども達に人気のメニューであるスパゲティーは「好きなお母様が作ってくれたお料理」として、頻繁に登場します そのたびに、思わず微笑んでしまう「スパゲティー」の発音が出てくるのです。

 「食べる」という発音も、よくよく聞いてみると「ぱれる」「ためる」と発音している、なんてことだってあるのですよ。
 この例は、発音ではなく、間違って覚えている単語ですが「高島屋」というデパートの名前を、「たかしやま」という子も多いものでねえ
 
 子どもが、4,5歳になれば、大人との会話で、あまり困ることはなくなりますね。ですから、ついつい親も、家庭で話しているとき、我が子の言葉の一つ一つを「当たり前」として受け止め、それほど真剣に「音のチェック」をすることはありません
 でも、ぜひ、子どもの発音チェックをしてみてください。案外、とんでもない驚きの「言葉」が登場することもあり、仰天することもあるはずです

 

まどか先生の教室「幼児教室マナーズ」

小学校受験は、子どもが大きく成長するまたとないチャンスです。
知識の詰込み、繰り返す訓練、長時間の強要・・・そんな親子共に苦しい準備を「うれしくはないけれど、それが正しい準備」などと、ある意味での諦めの境地で取り組む受験準備ではなく、子ども自身の頭で考え、判断し、行動できる力「人間力」を育てる受験準備。それが、幼児教室マナーズが27年間実践し、成果をあげてきた「まどか先生メソッド」です。小学校に入学した後も、親子共にいつでも相談に帰っていける場所、それが幼児教室マナーズです

小学校受験 解答用紙を上手に使う

2008年07月01日 | 小学校受験のカリキュラム
 人は・・・わかっていても、まちがうものです
ましてや、それが小学校受験をするような、幼い子ども達の場合ではなおさらのこと。

 私は常に、子ども達に繰り返し、繰り返し言います
 「あなたたちはね、とっても賢くって、一度習ったことはちゃーんとわかってるってこと、先生は十分に知っているわ でもね、誰だって『わかっていても間違ってしまう』ってことはあるものなのよ。だから必ず、間違えないで解く方法を使いましょうね」と。

 でも、ついつい子どもは、「わかった」自分にすっかりご満悦になってしまい・・・ わかっている自分を、より強烈にアピールして誉めてもらいたいために頭の中で解いてしまったり、一番に終わらせようとして慌ててしまったり・・・と、墓穴を掘ってしまいます
 
 いかがでしょう?そんなことはありませんか?
これには、その子が持っている本来の性分もありますが(たとえば、慌て者だったり、せっかちだったり、です)、実際には、原因は大いに大人側にある、という場合のほうが多いですねえ

 要するに大人は、早くできると誉め、さっさと解けると誉める、ということを、無意識のうちに、子どもが幼い頃から習慣的にやってきているのです。
 ですから子ども達は、小学校受験という名のもと、いろいろと学習している間も、正答を導き出すとき、「正確さ」を重視する以前に、さっさとやって誉められようということにポイントを置いてしまうのです・・・ほとんど、誰もがこれに当てはまるのですが、そんな中でも、特にこういう墓穴を掘るタイプには、2つのタイプがあります。
  ひたすら、誉めてもらっている自分が好き、というタイプ。
 言ってみれば「かっこうつけ」「いいかっこうするのが好き」という子ですね。比較的、男の子に多いです。
  問題や、解答用紙を汚したくない、潔癖性タイプ。
 正答を導き出すために、問題や解答用紙に「式」にあたるメモ的なものを書いたほうが間違いにくいことがわかっているのに、敢えてそれをせず、涼しい顔で解いたよ、とアピールしたい子ども。女の子に多いです。
 
 どちらのタイプであっても、「間違う」ことにはかわりはありません。それをさせないためには、意識改革が必要です。
 たとえ相手が子どもであっても「~~しなさい!」と言って、言うことをきかせようとするよりも、本人達が「むー・・・本当にそうだ・・・」と実感するほうが、どれほど意味があり、大切であるかしれません。もちろん、それが最も効果的、なんですね
 
 たとえば、15個以上の数を数えさせてみます。
指で数えたり、目で数えたりしていると、十中八九、間違います 
今度は、一つずつ、数えたら斜め線で消させて数えさせます。基本形、です。確かに時間はかかりますが、しかし、明らかに、消して数えるほうが正確に、早く数えられるはずです
 このように実際にためさせてみて、そして『間髪入れずに』言うのです。
 「やっぱり、こんなふうに数えたほうが間違えないわねえ。こうして、数える時につけた斜め線は、ちっとも汚く見えたり、汚したりしているようには見えないのよ これは、あなたが、間違えたくないお利口な子だからこそ、この方法で数えたんだってことなんだもの・・・間違わない方法を知っているからこそ、こうして消しながら数えたのよね。やっぱり、こんなふうにして、間違えない方法で問題は解いていかなくちゃね

 子どもは、自分でしっかりと実感したら、必ずそうします 言われたことは忘れても、自分で実感したり、自分で会得したことは忘れないものなんですねえ。そして、それを誉められたりしようものなら・・・必ず実践しますよ

 大事なことは、きれいな解答用紙であること、ではなく、「間違っていない、正答がかかれた解答用紙」でしょう?
 途中経過を書き込むのは、いわゆる「式」を立てていることなのですから、描いていけない訳はありません
 ぜひ、かき込むことを、躊躇させないでおきましょう。ただ、大事なのには、答えとしてかく「○、△」等のしるしが、丁寧に描かれているか?です。

 小学校に入って、繰り上がりの計算、繰り下がり計算をする時、先生から「小さく繰り上がった数字を書いたら間違えないでいいですね」と、何度もアドバイスをしてもらっても、絶対にそれをしない子、嫌う子がいますよね そして、結局は間違う・・・何とつまらないこでしょう

  問題用紙や解答用紙には何も書いてはいけない、とわざわざ言われる場合は別ですが、そんな注意がない限りは、解答用紙、問題に、大いに書き込ませましょう。そして、間違わない答えの出し方、をしっかりと会得させ、そうすることが素敵なんだと教えてあげましょう