小学校受験 ママのモヤモヤ飛んでけー!

お受験という造語の中で揺れるママ達。小学校受験指導、20余年間の経験から、ズバリ!悩めるママ達に真のアドバイスを。

小学校受験 - 図鑑のすすめ

2011年07月28日 | お受験ママへのアドバイス
 春・・・と聞いて思い出すものは何かしら?
 夏・・・と聞いたら、どんなものが頭に浮かぶかな?

 こういう質問に、次から次へと答えが戻ってくる子ども達は、すっかり少なくなりました。
いや、次から次へと答えが戻ってくる子どもは中にはいますが、残念なことにそんな子どもの半数は、「教えられたものを覚えている」だけで、実際に自分で季節を想像し、イメージされたものを答えてくれているのではないようです

 エアコンが普及し、家の中や建物の中にいる限りは、一年中快適な気温に設定されていて、人は「暑い、寒い、あたたかい、すずしい」という感覚には鈍感になっているようです。
 また、食生活の面でも、野菜はハウス物、輸入物が多くなり、「旬のもの」という感覚にも乏しくなってしまいましたねえ・・・
 八百屋さんや、スーパーに並ぶ「フキ」や「うど」「冬瓜」「ミョウガ」や「新しょうが」を見て、「ああ、もう〇〇になったのねえ・・・」と、季節を感じるお母様がどれだけいてくれるでしょうか?やっぱり、それはちょっと残念だなあ、と思っていますです。食卓から季節を感じる・・・決して、高級割烹でなくても、旬のものを食し、季節を味わうことはできるんですものね
 かろうじて、果物だけは、今でもかなり「季節感を残した食べ物」かもしれません。さすがに、いくら大手のスーパーでも、真冬に「すいか」や「桃」が並ぶことはありませんから・・・

 私の教室でも、季節のカリキュラムは苦手な子ども達が多いのが現状です。また、春夏秋冬を聞いて、思い浮かべるものが次から次へと出てきても、いざ「絵として描かせてみる」と???というような絵に仕上がることばかりです。きっと、この場合は、そのものを「名前、音として覚えているだけ」なんですね

 たとえば・・・
  「夏と聞いて思い浮かべるものは何?」とたずねた時・・・
  「ひまわり・・・うーん・・・それから・・・あさがお
 と答えてくれました。
  「そうねえ!ピンポーン じゃあ、で思い浮かべたものを画用紙に描いてもらいましょう!」と言ったところ・・・
  「あさがおは・・・描けない・・・ひまわりだけ、描く・・・」と言い、描き始めました。
 ところが・・・です!その子が「ひまわり、描けました」と言ってニコニコとして見せてくれたのは・・・
 たんぽぽ?むー・・・これ何の花かな?というものでした。

 葉っぱがギザギザとしているのは「たんぽぽ」のようです。けれど、花びらは4枚しかありませんし、花びらの形も丸いのです。むー・・・このお花は、何でしょう?お花屋さんでも、見たことはありません

 今度は「夏のもの・・・むー・・・スイカ」と言った子にも絵を描かせてみると、緑の丸い物体に小さな無数の黒い点々。え?黒い点々が種だったとしても、赤いスイカの実の中にあるのはわかりますが、緑色の表面に黒い点々はねえ・・・

 もしかしたら、なかなか季節に関心を示さない、とか、わかってくれない、という子どもを相手に、お父様やお母様が苦肉の策として・・・
 「夏と言えば、ひまわり、あさがお、スイカ、ブドウ、海水浴、蚊取り線香・・・ほら、覚えて、覚えて
と教えられたのかもしれませんね。
 そうだとすれば、この子にとっては、ひまわりも、あさがおも、スイカも、ブドウも・・・夏のイメージの中に出てくるお花や果物などではなく、単純に教えられてリピートし、覚えた「名前」にしかすぎません

 そこで
今日は「図鑑のお薦め」です。どうぞ、植物や野菜や果物、昆虫などの図鑑を子どもの身近なところに置いてあげましょう

 本来ならば、日常の家庭生活の中で「自然と身に着く、自然と覚える」ものであるべき季節ですが、今の時代、それを望むのは難しいことは十分に理解できます。
 でもね、どんなにインターネットが普及しても、パソコンのサイト上で調べ、見せる・・・というだけでは、子どもの「わかった」や「なるほど」にはつながりません

 身近なところに図鑑があれば、ちょっと時間のある時にペラペラと眺めることができます。何も、座って、「さあ、今日は〇ページを開いて!△△を良く見て観察しましょう!」などと言わなくても、楽しく「観て、知る」ことはできますよ

 身近・・・そうなんですよ。何でも、子どもの身、子どものそばに置いてあげれば、必ずいつかは興味を持ってくれます。わざわざ教える、とか、わざわざ調べる、わざわざ見せる・・・ということ以上に、子どもにとっては自然なことであり・・・結果として身についていきます

 最近では、ものすごく細かい描写で、写真かと思ってしまうほどすばらしい図鑑も多く出版されています。
 じつは、大人だって、図鑑を眺めるのは楽しいものです。お勧めします


         

 このブログの他の、お役立ちホームページのご紹介

   幼児教室マナーズ http://www.madoka-manners.com/ リニューアルされました
   まどか先生の親と子の相談室 http://www.manners-sodan.com/
   0歳からの小学校受験 http://www.madoka-smile.com/
   働くママ・ワーキングマザーの小学校受験  http://www.hataraku-mama.com/




小学校受験 - 夏期講習の功罪?

2011年07月12日 | お受験ママへのアドバイス

 夏休み前・・・受験を考えるお母様方の目が血走っていたら・・・こっそり笑いましょう ママが血眼になったところで、何がどうなるわけではありません 
 そんなふうに言ってしまうと、確かに身もふたもありませんが・・・こんなふうに露骨に警告をしないと、そういう「血眼ママ達」は、ちっともご自分の異常さに気づいてくださらないものなんです

 せっかくの楽しかるべき夏休み 保育園児の場合は、長い夏休みに入るわけではなく、いつも通りの保育園生活が続くわけですが、それでも世の中の「夏休みモード」は感じられますし、ちらほら、平日にお休みをする子ども達も出てくるようになり、やっぱり「夏休みの感覚」はあるものです
 そんな思い出深い幼稚園、保育園生活「最後の夏休み」を、「夏期講習三昧」で終わらせてしまうのは、あまりにもったいない・・・本当に、そう思われませんか?
 
 私のような立場の人間が、こういうことを申し上げるのは甚だ筋違いですが・・・夏期講習は、幼児教室のボーナス、のようなものです。
「Aちゃんは〇〇が苦手です。夏休みの間に克服しましょう!」と言われば、それはご親切に!と胸が熱くなるかもしれません

 でもね、本当に大事なのは、ご両親が幼児教室に勧められたから、という理由ではなく、十分に考えた結果、ご自分達でその必要性を感じるかどうか?ということです

 こういうと、「私達は素人だから、先生に勧められるがままにするしか仕方がない・・・」とお応えになる方も少なくはないでしょう。
 それでも尚、私は申し上げます 何でもかんでも(受験に関することだけではなく、です)、人の言いなりになってはいけません

 考えてください
ご自分達の頭で、「何が必要で、何が不必要か?」「我が子のために、この夏にしないといけない、と思うことは何なのか?」
 
 受験をするから、という理由で、夏休みを「机上のお勉強」と「受験に打ち勝つ!という下心からの体験」ばかりに費やしてしまうのは・・・それは間違いでしょう

  お子様は、自分の頭で考える習慣はついていますか?
  人に言われることしかできない、という子どもになっていませんか?
  指示だけを待ち行動する、大人の顔色ばかりを見る、人まね子ザルになっていませんか?
  生き生きと、子どもらしい発想で、たくさん話してくれていますか?

 受験の時期まで3か月というこの時期になっているからと、受験一色の生活をしなければ 夏休みなんて悠長なことは言っていられない などと思っているとすれば・・・それは大きな勘違いです。

 受験をしようがしまいが、親子で「暑いねえ・・・」と閉口しながら、それでも夏を感じ、夏を楽しむ生活 これほど大事なこと、貴重なことはありません。

 血眼のお母様。どれほど鏡の中のあなたが、殺伐とした潤いのない表情になっていることを・・・「この顔じゃあ、うちの子が私を「だーい好き!」などと言ってくれるわけはないか・・・」ということに気づいてください

 お母様が「夏期講習のマネージャー」になる夏の生活は、百害あって一利なし、とは言いませんが、やっぱり「利」よりも「害」のほうがはるかに多い・・・と知るべきです。

 誰かが言わなければ・・・みーんな、同じ方向に考えもなしに、わき目も振らずに行ってしまう・・・私がその「だれか」であり・・・そして、たとえ節電の中の猛暑であっても、親子で「日本の夏」を感じ、楽しむことをお勧めする役目を担っている、と私は思っています


 
 
 「お受験インデックス」から依頼を受けたコラムです。ご覧くださいね。
 「小学校受験は、中学受験の小型バージョンではありません!」