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「決してあきらめないあきらめさせない」大学卒業後翻訳家をめざすダウン症女性らの夢をあきらめない姿

2007-08-23 09:39:09 | 読書感想文
決してあきらめないあきらめさせない―障害者、難病患者の日常を克明に追いかけたドキュメント
 世界ではじめて4年生大学を卒業し翻訳家をめざすダウン症候群の女性。脊椎損傷で四肢マヒとなりながらも医師国家試験に合格、精神医療の第一線で活躍する青年医師。人工呼吸器を装着しながらもトランペット演奏家をめざす筋ジストロフィーの患者。見えない、聞こえない、話せない中、めざましい発達を遂げる全盲ろうの少年など、ご本人たちが夢や希望をあきらめず努力を重ねる姿と周囲の支援が心を打つ。

できないことはたくさんあるが、できることもたくさんある。できることをさらにのばすためには、どうしたらいいのか。夢をあきらめない彼ら、あきらめさせない周囲の姿が、実話だけに、強く、深く胸に迫ってくる。「絶対に希望を捨てない、あきらめない、あきらめさせない」という言葉は、ハンデを持つ弟や息子と生きる、私自身へ語りかけてきているように思えた。

 
目次
第1章 夢は決してあきらめないことで実現する
―世界ではじめて四年制大学を卒業したダウン症候群症者・岩元綾の場合
 ダウン症候群をもって誕生
 葛藤があったから ほか
第2章 からだが動かないからこそ、患者の立場に立った医療をめざす
―電動車いすで院内を駆けめぐる四肢まひの精神科医・荻田謙治の場合
 元通りにはならないかもしれんなあ
 どうしても医者になるんや ほか
第3章 おれらは陽気な難病患者
―難病のロックギタリスト・石黒剛志たちの場合 
 この病棟の連中は妙に明るいんだ
 目標は、尊敬されるギタリスト ほか
第4章 いわれなき「二次障害」と闘うために、徹底的に「むき」になる
―より質の高い授業をめざす全盲の数学教師・窪田巧の場合
 「あと十年しかもちませんよ。あなたの視力」
 「障害をもった状態で生徒の前に出すのは気恥ずかしい」 ほか
第5章 それでもコミュニケーションできるんだ
―困難と向きあいながら、あざやかに発達を遂げる盲ろう児・森敦史の場合(
 見えないこと、聞こえないことが、日常
 それは「奇跡」なんかじゃない ほか

決してあきらめないあきらめさせない―障害者、難病患者の日常を克明に追いかけたドキュメント
清水 哲男
道出版

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