別に姥捨て山ではないのですから。
思いがあればいつでも面会できますし、たまには外に連れて出ることも出来ます。
フルタイムで働きながら一人での介護は、もう限界でしょう。
罪悪感をもつ必要はないのですよ。

仕事では迷いもなくこう助言するのに。
自分の時となると、そう簡単に割り切れるものではないのだと痛感する。
迷いながらも出発に備え、母の荷物を準備する日々。

直前の記憶も保持できなくなった母。
明日は何曜だったか、何日だったか。
そんなことを一日何回も尋ねては忘れ、暖房器の付け方もわからなくなり、
自分の身近なひとのことも思いだせなくなり。
毎日分単位で動きまわっている私には、母の繰り返しの問いに丁寧に答える余裕はなく、やはり予定通りにことを進めて行かなければと、改めて思う。