ぼちぼち日記

シニアの暮らし方や思い、猫たちのことなどをマイペースで記録しています。

10月30日の空。

2020-10-30 21:59:11 | 暮らし
日が落ちるのが早くなった。
まだ6時前なのに、きれいな月。

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「シャルロッテ」  著者:ダヴィド・フェンキノス 訳:石坂悦子

2020-10-30 21:25:56 | 
シャルロッテが自分の名前の読み方を覚えたのは、ある墓石の上でのことだった。
つまり、彼女が最初のシャルロッテではなかった。
その前に叔母がいた、母の妹の。
ふたりの姉妹はいつも一緒だった、1913年11月のある夜までは。
フランツィスカとシャルロッテはともに歌い、踊り、ともに笑った。
けれど、はしゃぎすぎることはなかった。
幸せの味わい方には慎みがあった



シャルロッテは、実在の女性画家。
お腹の中の子とともに、アウシュビッツに送られ、ガス室で殺された。
26歳という若さだった。
家族が次々に自殺を遂げるという辛い家庭環境の中で、美しく幻想的な絵を沢山残したことに驚きを覚える。
一行ずつ詩を読んでいるような不思議な余韻を残す文体が、シャルロッテの人生の悲しみを静かに伝えている。


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「わたしの全てのわたしたち 」 著者:サラ・クロッサン 訳:最果タヒ  金原瑞人

2020-10-30 20:55:54 | 

フローズンヨーグルトの液体を、最後まですすったそのとき、私には聞こえた。誰かの言う、真剣な、ふざけてもからかってもいない、心からの言葉。
「あれ以上の不幸って、ないと思うの」
私は、100個は言えると思った。
この体で生きること、ティッピと一緒に生きること、それよりも辛いことなんて、100個だって、10000個だってあると思った。
ね。私に直接、きいてみて。
ガンはいやだ。機械につながれて、体に毒を流し込みながら、生きたいって祈り続けるのがこわい。
・・・・・・・
児童虐待、食料不足、大虐殺、干ばつ、毎日、ニュースから流れてくる不幸な人たち。その人たちと入れ替わりたいなんて、絶対思わない。私の体はそれよりもずっと不幸、なんて言えるわけがない。
ティッピとずっと一緒にいられる体。
ティッピと、双子でいられるこの体。
それが、どんなことよりも不幸なことだなんて、絶対誰にも言わせない。

結合性双生児として生まれた少女たちの目を通して描かれた日常。実在の双生児達のエピソードがもとになっている。二人で一つの身体。でも一人ではない。互いの個性を尊重し、大切に思いながら生きてきた二人。分離など考えたこともなかった二人に、避けては通れない試練が訪れる。
本を読み終わった後、いつまでも胸の中に喪失感が残った。
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今週の名言

2020-10-26 07:58:22 | ことば


どうにも乗り越えられない障害にぶつかった時は、頑固さほど役に立たないものはない。
 ― ボーヴォワール ―
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10月25日の空

2020-10-25 21:50:30 | 自然・生き物
午後6時の空。
今日の雲はとても不気味だった。
まるでホラー映画かなんかみたいに。

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