旅の途中で

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名もなき毒

2006年09月20日 23時55分05秒 | 
宮部みゆきさんの最新刊を読みました。
主人公は、「誰か」と同じ。続編ではないけれど、同じ舞台設定のシリーズ物と言っていいのかな。

宮部さんといえば、「模倣犯」のように凶悪犯罪物や超能力物など、スケールの大きな題材を扱っている事が多かったと思うんだけど、このシリーズはそれとは逆の物語だと思った。

誰の身の回りにも起こりそうな事件。
ふと周りを見渡せば、「ああ、これに近い事があっても不思議じゃないかも・・・」と、背筋がぞくっとする物語。
読んだ後、ちょっと居心地が悪いような気持ちになってしまうのは、誰の中にもある「毒」をリアルに描いているからだろうか・・・

「名もなき毒」っていう題名が、物語の全てを語っているような気がした。

宮部さんって、どうしてこういつもいつも文句なしにすごいんだろう~
どうしてこんなすごい人がいるんだろ~
毎度のことながら、今回も思いっきり脱帽しました!