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荒川選手訪問時の「こけた」発言、小坂文科相が謝罪 (読売新聞) - goo ニュース
荒川静香選手が冬季オリンピックで金メダルを獲得して帰国し、その報告のために文部科学省に小坂憲次文科相を表敬訪問した際に、小阪文科相はフリーの最後の演技をしたスルツカヤ選手が転倒したことについて、「人の不幸を喜んじゃいけないけれど、コケたときは喜びましたね。『これでやったー』とものすごい喜んだ」と語った。
私もこの報道の場面をテレビで見ていたが、実に不愉快な思いがした。そして、この程度の人が大臣をしているのかとそのとき思った。しかも、文部科学相というのは、日本国民の、とくに幼児や小中学生や若者たちの教育に責任をもつ最高責任者である。その人が、自覚もなく臆面もなくこうした発言をしたことに、よほど抗議のメールでも送ろうかと思ったほどである。荒川静香選手の功績にそれこそ泥を塗るようなものである。
今、日本国の国家としての品格が問われている。国家の品格とは何者でもない。日本人一人一人の品格が、日本国と国民の品格となる。他人やライバルの失敗や不幸を喜ぶことに一体どこに品格があるのか。武士道のモラルを別段にそんなに高く評価するものでもないが、過去の立派な日本人のなかで一体誰がこのような発言を、そのおくびにも出すような人間がいただろうか。
私はこの小坂憲次文科相に、戦後の似非民主主義の「モラル」の下で退廃してしまった日本人の象徴を見るような気がする。小坂文科相に対して抗議のメールや批判が寄せられたことに、謝罪をしたそうだが、当然であるし、謝って済むものではない。こんな文科相に日本国民は指導されるのか。教育は国家の根幹である。小泉首相の任命責任さえ問われるべき問題である。こうした些事にこそ、その人の普段の人間性が如実に現れるものである。一般国民のほうがこの大臣よりも、よほど高いモラルを持っているではないか。
この政治家の人格の背後には、数十万の有権者の人格が反映されている。大臣は、そうした有権者にこそ深い責任を負う必要があるだろう。政治家の品格、これも日本の長年の病弊の一つであると思う。
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