まさおレポート

バリの風景　影絵（ワヤン・クリ）

バリ島　文化・風習・葬祭・ヒンドゥ・寺院・宮殿

2016-04-17

バリ島滞在記１　人と場所の出会い

宮本正男

バリ島滞在記２　住む

宮本正男

バリ島滞在記３　文化・風景

宮本正男

ワヤン・クリ（Wayang Kulit）

ジャワ島やバリ島ではワヤン・クリ（Wayang Kulit）と呼ばれる伝統的な影絵芝居があり、ヒンズー寺院での祭りや学校の催しなどで行われる。インドの古代叙事詩『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』がテーマとなる。ワヤンは影でクリは皮の意で、また人形使いをダランと呼ぶ。

マハーバーラタ

パンチャーラ国　ドルパダ王子とドローナがヴェーダを学ぶ。ドルパダが国王になる。ドローナが占領。ガンジス川の北をドルパダ王に返還し、南にドローナの国カウラヴァ国を作ってパンチャーラ国を分割。ドゥリシュタデュムナとドラウパディーの双子が生まれた。

カウラヴァ国　パンチャーラ国から分割。ドローナが支配。分割してユディシュティラに与えることを提案。

ドラウパディーが婿選び　カルナは階級条件に合わなかったのでアルジュナが。アルジュナは転生したインドラ。5人の王子が共有。

ユディシュティラはカウラヴァが謀ったサイコロ賭博事件で全てを巻き上げられ、王国と妻ドラウパディーすら賭けで失い、彼女は奴隷にされた。カルナは、落ちぶれた妻ドラウパディーを目にして奴隷女と罵った。

5王子はサイコロ賭博事件の結果、13年間に渡る森の中での逃亡生活。

クル国　ドローナはクル族のパーンダヴァ王宮に入り、5人の王子ユディシュティラ、ビーマ、アルジュナ、ナクラ、サハデーヴァを助けた。カルナも参加。5王子の叔父ドゥリタラーシュトラが王に。叔父王の子ドゥルヨーダナと5王子が仲たがい。悪魔カリの転身

パーンダヴァ国　クル国の半分をユディシュティラに与えパーンダヴァ王家が誕生。カウラヴァ王家と対立。

パンチャーラ国にドルパダ王子とドローナという少年がヴェーダをともに学んでいた。

ドルパダが国王になるとドローナはクル族のパーンダヴァ国に入り、5人の王子ユディシュティラ、ビーマ、アルジュナ、ナクラ、サハデーヴァを助けた。
請われて教師になる。他にカルナが居た。
ドローナは彼らにドルパダ王を捕らえさせ「国王とそうでない者との間に友情は成り立たないのだから、君の国を奪ったのだよ」と言う。
ガンジス川の北をドルパダ王に返還し、南にドローナの国カウラヴァ王家を作ってパンチャーラ国を分割。
ドルパダ王には双子の兄妹（ドゥリシュタデュムナとドラウパディー）が生まれた。
ドラウパディーが絶世の美女に成長し花婿選びを開催した。
カルナは優れた弓の名手ではあったがクシャトリヤ以上の階級という条件に合わなかったのでアルジュナが勝利する。アルジュナは転生したインドラ。

5王子はドラウパディーを兄弟で等しく分かち合う。
5王子の叔父王ドゥリタラーシュトラはクル国の半分をユディシュティラに与えパーンダヴァ王家が誕生。
叔父王の子ドゥルヨーダナは5王子の王宮を訪ねたとき、水の中に落ちてしまい、ドラウパディーの女中達がそれを喜んで眺めたので激怒。叔父王の子ドゥルヨーダナは悪魔カリの転身。
カウラヴァ王家を分割してユディシュティラに与えることを提案した。
ユディシュティラはカウラヴァが謀ったサイコロ賭博事件で全てを巻き上げられ、王国と妻ドラウパディーすら賭けで失い、彼女は奴隷にされた。
カルナは、落ちぶれた妻ドラウパディーを目にして奴隷女と罵った。
5王子はサイコロ賭博事件の結果、13年間に渡る森の中での逃亡生活を。
パーンダヴァ王家はカウラヴァ王家からの王国奪還を要求し対立が深まった。
アルジュナが師ドローナに弓引く戦争をためらっていると、いとこのクリシュナが自分の正体がヴィシュヌであることを証し、「道徳的義務を遂行する自分のダルマを果たすべきで、友人や知人の死で苦しんではならない。彼らは肉体の死によってその病んだ魂を純粋平和な世界へ開放することが出来るのだから」と説いた（『バガヴァッド・ギーター』）。
戦いでカウラヴァ王家は全滅する。カルナはアルジュナによって殺され、昇天して太陽神スーリヤと一体化した。ドゥルヨーダナは殺された。ドローナは、ユディシュティラに捕まえられたところをドルパダ王の双子の兄妹の一人ドゥリシュタデュムナに殺され、悲報を聞いたアルジュナは師の死を悼んだ。

ワヤン風な絵画

バリではこのワヤンをテーマにした絵や布をよく見かける。ワヤンと呼ぶのがふさわしいかどうか確信がないが、風貌の描き方がワヤン風な絵画も入れておいた。これらの絵はユーモラスですっとぼけた風合いが何とも言えず楽しい。