まさおレポート

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源氏物語は近親婚タブーと仏教的倫理観の相剋の歴史

2024-07-22 | 源氏物語

源氏物語は近親婚タブーと仏教的倫理観の相剋の歴史的接点での物語と読むことができるのでは。

 
この問題を本格的に論じる基礎学力もなければ能力も無い、ただこの物語をなぜ書かしめたのか、この物語の本質はどこにあるのかをバリ島滞在以来考えるともなく胸に置いてきた。既に15年がたちそろそろ何か思いつくことがあっても良い。
 
近親婚排除、これこそがこの物語の最大のテーマであり藤原氏のとった外戚政策の真っ只中にあった光源氏の激しい葛藤の物語だったのではないか。
 
光源氏は近親婚排除に伴う深層の葛藤には気づいていない、作者の紫式部のみが冷静に時代の外戚政策の進行による近親婚回避の合理性追求と光源氏の無意識下での近親婚回避行動、手当たり次第とも言える色恋沙汰を情緒面々と描き出す。作者自身も自覚せずに時代の神に書かされている。
そんな物語だったのではなかろうか。
 
源氏物語には、近親婚に関する複雑な描写が含まれている。例えば、光源氏と落葉の宮との結婚など、近親者との結びつきが物語の中で重要な役割を果たしている。
藤壺とは近親婚でないため決定的なダメージを回避している。
源氏物語』は、こうした当時の文化的背景を反映しており、近親婚が時には社会的・政治的な利点として描かれあるいは恐ろしい罪深い行為として描かれる。
 
仏教的倫理観との相剋
仏教は、一般的には近親婚に対して厳しい見解を持つことが多く、近親者との結婚が道徳的に問題視されることがあり、倫理的なジレンマを引き起こし出家という行為で解毒する。
 
しかしそれ以上に外戚政策を推し進める藤原氏を近親婚排除への必然的合理的解決として賛意を表する物語だったのでは無いか。
 
紫式部も藤原氏も意識の表層でそう認識していたわけでは無かろうが遺伝学的に正しい歴史的必然だと深層では確信していたのだろう。
 
外戚政策を発見したことは世界史でも稀であり実は歴史の偉大な発見だったのだ。その偉大な政策を顕彰した物語だったのではないか。
 
繰り返すが意識下では無い。無意識下で行われ無意識下で創作されたのだ。
 

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