アメリカでは、前回の冬季オリンピックと比べて視聴率が半分だそうです。NHKでは、地上波とBSで、朝から晩までオリンピックのライブ中継を流しています。これを2週間続けているんですが、本来のレギュラー番組を見たい人はどうなんでしょうか。NHKは東京オリンピックの「反対デモ」の放送内容が事実と異なることが判明し、とうとう放送倫理審査の対象となりました。
共産主義の独裁国家で、人権を迫害し軍事・経済・領土・政治の全てにわたって隣国や欧米諸国を脅かし、世界制覇の野望を隠そうともしない中国です。「平和とスポーツの祭典」をやらせ、そしてそれを嬉々として素直に観戦する気にはなれません。先日のブログにも書きましたが、中国という国家がオリンピックで何を目的としているかを考える時、公平公正であるべき競技が捻じ曲げられ不正と疑惑にまみれるのではないかと懸念しておりました。
どうせまともな運営など出来るはずもないと思っていました。言わんこっちゃない! 台湾を「中国台北」 と表記しようとしたり、少数民族の中に韓民族のチマチョゴリを着せたことから始まって、ウイグル族の選手が聖火を点火 したりした開会式。これは「人権侵害」などしてませんよ、という政治的なあぴーるであります。あの中国のテニス選手の事も「なんの問題もない」となかったことにしようと躍起になっています。
競技が始まってからも、ショートトラック男子 で韓国選手が反則で失格、中国はタッチしていないのにそれが見逃されました。ジャンプ団体では、高梨沙羅さんはじめ前代未聞の5選手がスーツの規定違反で失格扱いされました。女子選手だけ、しかも計測の方法も以前と異なるやり方であったと聞きます。もしこの大会が厳格に検査することにしたならば、事前通告し各選手側に注意を促すべきでしょう。そもそも、こうした用具等に規制があるならば、競技前に全員に事前チェックするのが公正だは無かろうかと思います。
この失格となった5人の選手の属する国がすべて、実質的に「北京オリンピックの政治的ボイコット」をしているのです。
それだけでなく、スピード競技や審判判定が結果を左右する競技に、有力な欧米、韓国・日本の選手を次々に失格にするという事態が出ています。一方中国選手は最も出場数が多いのにほとんど反則判定されていません。人に厳しく自分に優しい、という「最も嫌われるタイプ」の国であります。
目的達成「自国の選手がメダルを手にする。スポーツ大国であることを知らしめる。国威発揚する。」のためならば不正も手段もいとわない、そんな姿勢が前面に出ている国であります。
そして飛び出したメガトン級の問題が「ロシアフィギュア団体」の法的問題による表彰式中断であります。フィギュアでは、羽生結弦選手が氷に出来た穴にエッジを取られて、初回ジャンプが飛べなかったことが取りざたされましたが、その原因を作ったと言われるロシア選手に殺害予告があったと報道されています。そして「絶望」と周囲を震撼させる天才少女ワリエワのドーピング疑惑が報じられました。
ロシアは「ドーピング大国」で、公式に国として参加が禁じられています。2012頃からドーピング問題が表面化し、国ぐるみでドーピングを繰り返し検査結果を隠したりしてきました。旧東ドイツ・中国・ロシアはドーピングの常連国として歴史に汚点を残してきました。勿論アメリカやフランスでも同様の事件が起きていますが、少なくとも国の組織的な関与は無かったようです。極めつけは「ロシア反ドーピング委員会」のデータ隠しでありました。本来ドーピングを取り締まる立場の団体が、組織的に行われていたドーピングの証拠を隠蔽したのでした。
それでロシアは、この4年間、国として参加できないと言う建前になっていますが、現実はROC(ロシア・オリンピック委員会) の名前で堂々と出場しています。ロシアにとって、表彰式で国歌・国旗が使用できないだけでなんの実害もありません。プーチンさんは「やったもん勝ち」ばれたら揉みけせばいい、というロシア人特有の考えの持ち主で、大義も正義も彼の前には無力であります。ロシアは、終戦直前に日本へ侵攻してきて、悪逆の限りを尽くし、北方4島を略奪しました。
中国は、ずっとロシアとつるんでいるのですから、お互いの利害はかなりの部分で一致しています。ロシアを救済して、貸しを作るなどは習近平さんにとっては当たり前かもしれませんね。大会中に抜き打ちで、ランダムにドーピング検査などを行うそうですが、中露の選手が対象外になっていそうな気がします。今回のオリンピックはいかがわしく、胡散臭い大会ではあります。中露がいかに手を携え、バッハと結託して運営するかに着目してみるのも一興でありましょう。