植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

なでしこジャパンの参謀になりたい

2022年01月24日 | スポーツ
本日は、女子サッカーであります。今夜11時からDAZNにて観戦いたします。

 なでしこジャパン、AFCアジアカップの2戦目が行われるのです。相手はベトナムで、男子は伸張著しい国ではありますが、女子はまぁ、格下で楽な相手であります。初戦のミャンマー戦では、大黒柱の岩渕真奈ちゃんがコロナ陽性で出場出来ませんでした。目をつぶっていても勝てる相手でしたが、池田監督になってから初めての国際試合で、フル代表として初めて出場する選手も数人いたせいか、緊張感や気負いで動きがぎこちなく、近距離でのシュートが枠内に飛ばず、上に「ふかし」気味でありました。高倉前監督とは、かなり陣容が変わりました。常連であった中島、杉田、鮫島などの主力を外しました。また高倉さんが好きでなかったのか、ほとんど招集しなかった点取り屋の田中美南ちゃんを先発に使っています。

 ミヤンマーのキーパーは、もみあげがあり、がっちりとした体形で顔も胸も男のようでした。俊敏で男のようなファインセーブを連発してましたが、ホントに女選手だったか疑わしいのであります。アフリカや北朝鮮などで、こういうのはよくある話であります。結果は5-0の圧勝でも、多くの決定的なチャンスを逃したのは、いささか不安な出だしでもありました。

 以前からサッカーはストライカーと同等に、守備的な中盤(ボランチ)が最も重要だと思っています。相手のゴールに向かって前が向けるポジションで、相手の攻撃の芽を摘み、ボールを奪い攻撃を組み立てる「司令塔」であるべきなのです。池田監督がU-20優勝当時のメンバーを選手を中心に呼んでいるのはそれはそれでいいのですが、昔の澤さん、その後を継いだ中島選手などが居なくなった今、まだその役割を満たす選手が見えません。ワタシのイチオシ「猶本光」や、すでにフル代表で実績がある「杉田妃和 」を使うべきだと思います。いずれも選手として脂がのっていますし、上背があり守備技術や攻撃センス・シュート力などバランスが取れた優れた選手です。

 現に、怪我で途中交代した選手の後の猶本は、女子には稀な、フリーキックを直接叩き込むゴールを決め、チームの連携もずっと良くなりました。杉田はまだ25歳で、体が強くなでしこの中心になりうる選手です。早いうちに召集してもらいたいものです。

 所詮アジア大会は、Wカップの出場権がかかっているとはいえ、さほど厳しい相手は少ない前哨戦であります。今夜も、勝ちは揺るがないのです。チ・ソヨン率いる韓国や中国・北朝鮮あたりも昔ほど強くはありません。中二日のタイトな日程で、最終的には強敵のオーストラリアと当たることになりましょう。結果休むことが出来た真奈ちゃんも間もなく合流するでしょう。大会3連覇を達成しないことには、次のWカップでの上位進出はおぼつきません。

 日本の男女に共通する課題は決定力不足です。エースストライカーが不在で、安定して継続的にシュートが決められる選手がいません。直接FKでゴールを狙える高度なキッカーもいません。何よりカウンター攻撃が仕掛けられず、せっかく中盤より前に運んでいるのに、わざわざ後ろに戻す「バックパス」を多用する悪癖があります。相手にとって、前線でプレスをかけられたり、守備が整わない間に速攻をされるのが一番嫌なはずなのにそれが出来ません。

 その解決のヒントの一つは、昨年暮れの皇后杯にあります。日テレ東京ベルディ・メニーナが、並みいる強豪女子プロチームを倒して、ベスト4に進みました。中高生だけのアマチュアチームですが、足元の技術が高く、とりわけドリブルを多用した早い仕掛けや突進力が武器になりました。マイボールになったら、すぐ前に素早くパスし、更に走力を生かして、一人で持ち込んで突破するという攻撃を繰り返しました。

 ボールを持てて、相手を抜き去るだけのドリブルをする速さとテクニックを持った選手を多用するべきでしょう。(勿論持ち過ぎはいけませんが) ペナルティーエリア内にドリブルしていけばPKだって貰えます。メニーナでいうと木村彩那ちゃんがそんなスキルを持っていました。ボランチでボールキープがうまく、前線に飛び出して速い攻撃も出来る選手です。この「7番」の選手は近いうちにフル代表に入るでしょうね。

 なでしこジャパンでは、身体的な不利を、細かなパスワークと足元の技術で対抗しようとしたのが高倉監督ですが、残念ながら世界の強豪国はすでに組織力と高い足元の技術を磨いていて、太刀打ちできませんでした。もしワタシが強化コーチであり作戦参謀ならば①突進するドリブルテクニックを磨く ②パスと前に進むランスピードを速くする ③筋トレによって強く正確なシュートを蹴る、を実践させます。

 もう一つ忘れてならないのが強いボールを自在に止める、あるいは落とすトラップ技術です。あの世界で最も素晴らしい評価を受けていたジダンやメッシの最も優れた能力は、どんなボールでもピタッと足元や自分の思う位置に落とすトラップにあると思います。それが出来るから次のシュートやパスが理想的に無理なく行えます。パスの相手も、完全にトラップをしてくれるから近い距離でも早く強いパスを出せるのです。

 サッカーの基本はトラップにあり、であります。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 次世代を作ろうとしないもの... | トップ | 篆刻と印材集めを再開する »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

スポーツ」カテゴリの最新記事