中華民族(漢民族)は「人間は平等でない」を原則に、社会を組織してきたという。ーー橋爪大三郎
リアルに考えれば、それが事実だろう。
しかし一神教を信じる西欧社会は、「人間は神の前に平等」である。
本音でどう思っているかわからないがこれが建前だ。
最後には「法律」が紛争を解決する、と考える。
習近平までの中国は、一応この西欧のルールに合わせていた。
力をつけるまでは「猫をかぶって」いたことになる。ところが今や「歯をむき出した虎」になってしまった。
この「国際的ルール」を信奉しない中国に、アメリカはやっと気が付いた。ーーマイケル・ピルズベリ(China2049)
2049年にはアメリカを押さえて中国がNO1になる夢を掲げたことを危険視するようになった。
それがトランプ以降のアメリカだ。
日本も戦後の民主主義化ですっかり「西欧的ルール」になれてしまった。
しかし本音の部分では漢民族の考え方に近いのかもしれない。森喜朗発言などまさにその典型。
中国も日本も漢字を使う。漢字というのは音ではなく「概念」と結びついている。
そしてその概念は2000年以上前に出来上がったものだ。
簡単に西欧的考えに切り替えることが出来るとは思わない。
日本の親中派には二通りある。
◉中国の文化や伝統を理解し、尊重する人々。中国に攻め込んで非道を働いたことを深く悔いている人々。
◉中国とのビジネスにどっぷりつかった人々。
今の中国は、かって日本がナショナリズムの心地よさに嵌って「大東亜共栄圏」を旗印に侵略戦争に陥った姿によく似ている。
中国が間違った方向に行くのを阻止する最後の時かもしれない。
日本が中国の真の友人足らんとするならば「平和的発展」が中国の取るべき唯一のみちであることを忠告すべきであろう。