名利に使はれて、閑かなる暇(いとま)なく、一生を苦しむるこそ、愚かなれ。 兼好法師
名誉や利益のために生きている人は、しずかな自分の時間をもつことができない。それで一生を終わるなんて愚かなことだ。
安倍首相が総理在任中、安倍派の国家老として支えたあたりが細田議長の持ち味が出た時代か。
議長職は荷が重く、辞退して島根で余生を送った方が良かったのではなかろうか。
宍道湖のほとりに居を構え、大山をながめて暮らせば豊かな晩年を送れただろうに。
赤とんぼじっとしたまま明日どうする 渥美清
このフーテンの寅さんのまなざしに人生の深さを感じる。
今の細田議長は、国民のほとんどから袋叩きにあって四面楚歌。
ふるさとの出雲の人たちが温かく迎えてくれるかどうか、やや疑問だ。
私がかって仕えた尊敬する上司は島根県津和野生まれだったが、
「かばちたれるな」が口癖だった。
道産子の私には、最初は何の意味か分からなかったが、
「口先ばかりでは駄目だ」ということかと理解。
私は傘寿を過ぎて心掛けていることは、窪田空穂の次の句だ。
冬きたる 野の木野の草 限りなく 衰ふるものに美しさあり