2019年9月15日に投稿したものだが、2年前の問題意識(安倍政権の危険さ)が菅政権になってさらに増幅したように感じる。
その無思想さゆえに我々が保持してきた「日本的な良さ」を根底から破壊する危険性を秘めている。
大いに警鐘を鳴らしておきたい。
立憲民主党などのリベラル政党の支持層はシニアが多いと言われている。
一方若者は自民党を支持しているという。
いろいろ分析がなされているが、「何となくそうかな」という程度で今一つしっくりこない。
だいたい最近の世論調査は、調査する方と答える方の二重のバイアスがかかっている。
調査する方は回答を意図的に誘導する質問の仕方をするし、答える方も自分の本音は隠して答える。
政党支持率や内閣支持率もあまり信用しないほうが良い。
今回の参院選でも選挙に行った人は二人に一人だ。シニア層は選挙に行くが若者は選挙に行かない。だから若者の支持率は高いと言っても選挙に行かないから大分割り引いて考える必要がある。
昭和30年代から40年代にかけて高度成長期を迎えたが、この時期から日本の「家族システム」は急激な変化を示した。
この時期までの日本は3世帯同居の家族というのは当たり前で、家族内の連帯が密な「共同体的な家族システム」であったと言える。
ところが高度成長期には都市部で大幅な労働力不足が発生し、地方(特に農村)から集団就職などの形でどんどん都市へ流れ込んだ。
その結果、都市部には親と子供という形態の「核家族システム」が主流を占めるようになって来た。
今の若者はこの「核家族システム」の中で育ってきた。
このシステムはかってあったような家父長が全体を仕切るというようなシステムではない。
親も子供も横並びのシステムで、子供の自主性は尊重される。
しかし人生の山川を超えた経験がなければ「不安定感」もしくは「不安感」のみが募って来たのではなかろうか?
そこで嘘でもよいから「強さを装うタイプの政権」(安倍政権だ)にしがみつくようになる。
ところがシニア層はこの安倍政権のいかがわしさに気が付いている。
「共同体的な家族システム」を経験しているから、家父長(一国のリーダーも同じ)のあるべき姿のイメージがある。
今の安倍政権の権力に執着し隠ぺいとか欺瞞とかを繰り返す体質に我慢がならないのだ。
だから不器用ではあるが枝野幸男の誠実さに賭ける気になるのであろう。
現在はさらに核家族化が進んで「一人家族システム」が急速に進んでいる。
本当にこれで良いのか?家族システムの在り方を根本的に考え直すべき時期に来ているのではなかろうか?
この「核家族システム」は(意識するとしないとにかかわらず)強力な国家を必要とするのだ。
この流れがこのまま進むと「権威主義」からファシズムへと一直線の危険がある。
想像もしたくないが「振り上げた拳を振り下ろす」(戦争)ような愚かな行為に走りかねないのだ。
野党は現政権のいかがわしさを突くと同時に、若者(シニアも同じだが)がもっと夢を持てる世界(地に足の着いた)を描くべきであろう。