「水産物全面禁輸」というカードを中国は切った。
一方日本の反応はというと、農水大臣は「想定外」と驚き、岸田首相はいつもの「遺憾」砲だ。
遺憾は、相手に対する強い非難の表明になるという言葉だが、
「蛙のつらにしょんべん」レベル。
中国は理屈を並べ立てても通用する国ではない。
一番有効なのは「利害得失を論じること」
①中国が今一番切望しているのは日本が強みを有する「半導体製造装置」の輸入だが、真の狙いはこちらかもしれない。
②日本から中国への水産物輸出は871億円、香港へは755億円、一方中国からは農林水産物で約1兆2千億円ほど輸入している。
日本が検査の厳格化をほのめかすだけで良いだろう。いろいろ問題が出てくるはずだ。
③日米韓三か国があまりに親密化することに中国は異常な関心を示す。若干修正することも必要だろう。
インドのようなしたたかな外交をすべきで、アメリカの属国とみなされるのは得策ではない。
④WTOへ提訴して禁輸の撤廃を求めるのも有効な手段だ。
今回の措置は「暫定的」ということになっている。
中国はこれから反応をいろいろ探るのだろう。
日本は冷静に対応したらよい。
今回の禁輸措置で困るのは中国の方だ。特に中国の中小の食品関係や消費者から不満が出てくる。
習近平政権は何時までも強気で通すことはできないだろう。