野党の矛先は「桜を見る会」前夜祭の不自然さに向かっている。
立憲民主党の黒岩宇洋氏と安倍晋三首相との間で、お互いを「うそ」呼ばわりするバトルが続き、委員会室は一時騒然となった。
誰が見ても明らかに「うそ」をついているのは安倍首相なのだが、この人物は絶対に自分の非を認めない。
子どもの時からだというから年季が入っている。
もし検察官から尋問を受けても絶対に「白を切る」だろう。
その点ではゴーン被告より数段上手だ。
どういうわけかテレビなどではあまり放映しないが、もっと大問題になることが「安倍首相・菅官房長官・森法相」の間で行われている。
それは次期検事総長を誰にするかに絡む人事だ。
渦中の人物は、「官邸の番人」と異名とる黒川東京高検検事長。
2月8日に定年になるのを6か月延長した。これは明らかに次期検事総長にするための伏線であろう。
安倍官邸は、高い独立性が求められる「検事総長人事」に介入するつもりなのだろう。
自らが司法の裁きを受ける可能性が高まっているために予防線を張っているとしか思えない。(公選法や政治資金規正法違反を問われる)
「カネより徳」、「競争より和」を重んじる日本国民の精神性は、極めて大切なものだ。
しかし時の首相自らがそのような貴重な「日本人の誇り」を打ち砕こうとしている。
自民党からの自浄作用は働かず、野党も一つにまとまれない。
何とも情けない状況だがあきらめずに「ダメなものはダメ」と言い続けることが必要なのだろう。
厳谷(がんこく)に松を裁(う)ゆ