行雲流水の如くに

慎重な滑り出しの植田日銀だが次の手は打てるか?

黒田東彦前日銀総裁が散々食い散らかした宴の後始末を植田新総裁はしなければならない。

黒田前総裁は10年分の新規発行額の9割以上の国債を市場から吸収し、財政赤字を丸呑みしたのだ。

「酒は飲め飲め、飲むならば」を現実のカネの世界でも行ったようなものだ。

これは日銀による事実上の国債引き受けそのもので、財政規律をゆがめてしまった。

 

アメリカの債務上限問題は、何とか決着を見るようだが、どこかで必ず行き詰まる。

それが何時かは誰もわからない。

日本も似たようなものだ。

歯止めが無い点ではアメリカよりもレベルが落ちる。

財政再建派(与党内でも野党にも)が日本の政界でもっと増えないとこの国はタイタニック号のようなことも起こり得る。

国民の方も、無制限なバラマキにNOを突き付けるぐらいの気概が求められるのだ。

 

ジリジリと円安が進んできた。

植田日銀が金利引き上げに動くという期待があったのだが、「動かない植田日銀」への失望売りもあるのだろう。

今や日本は恒常的な貿易赤字国になった。

膨大な原油などのエネルギーを再エネなどで代替する政策をもっと進めるべきだ。

一部には「原発再稼働論」が頭をもたげてきているが、すこし筋違いだろう。

 

植田日銀総裁は早く黒田東彦の影から脱しないと二日酔いのような状況は収まらない。

勇気を振るって信念を貫いてほしいものである。


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